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[良い点]
超怖かった。事件編を読み終わったのが夜だったので
これは解決編を見終わるまで寝れないな、と思って一気に読んでしまいました。
挑戦状を見るまで、イキノコリが超常現象的なもので殺して回っている、と8割くらい思ってました。
幕間のイキノコリの描写も不気味さを加速させていましたし。
顔を確認できない遺体があったことで生きているのでは?からのラストに首を投げ捨てるシーンで、犯人いなくなった…(もうひとりは体型から事件の実行は難しいだろうと除外)
この、してやられた感!

[気になる点]
10年前の事件について、詳細が明らかになるのではと思っていたので残念。とはいえちゃんと考えているということで、いつかお話として読めることを楽しみにしています。
[一言]
作者の思惑にことごとくはまって犯人、イキノコリともに当てることはできませんでした。

漠然と主人公的に書かれている矢守はなんだかんだ生き残ると思ってたし、登場時大分特殊だな、と感じた時田があっさり死んだのもショックだったし
残り4人になった時に、小里や雨宮が明らかな死亡フラグを立てるのが無念でした。
最後まで冷静でいられたなら誰か一人くらい助かっていたかも、と解決編までみてあとから振り返るとそう思ってしまいますね。


  • 投稿者: 61
  • 2019年 09月13日 09時27分
 奥田です。ご一読ありがとうございます。そして返信が恐ろしく遅れてしまって申し訳ございません……。

※、ネタバレ注意
 実は、問題編のラストで土方の首を犯人に投げ捨てさせたのは作者の仕込んだ意図的な罠となります。と言うのも、推理小説に登場する「首のない死体」の問題において「首のない死体の持ち主が実は生きていた」というのは非常にオーソドックスな推理であり、このため作者としても読者側がそのような推理をしてくる事が充分想定できる事から(実際のところいささか変則的ではありますが究極的にはそういうトリックですし)、ルール違反しないギリギリのラインで読者のそうした「オーソドックスな推理」を一度否定させる必要性がありました。そこで「地の文で作者は嘘をつかない」というルールを逆手にとってあの場で土方の首を投げ捨てさせることで読者に土方犯人説を否定させ、その上でミスリードである時田犯人説に誘導したいという思惑がこちらにはありました。実際、感想を見てみると「犯人が土方と時田のどちらかであるところまではわかった」「その上で時田を犯人と予想した」という人はかなり多いらしく、この誘導(というか作者の仕込んだ「罠」)はある程度成功しているのではないかと思っています。

 そんな感じです。それでは今後ともよろしくお願いいたします。
[良い点]
別の方の推理小説を読んだあと、他にも読みたくなって検索からたどり着きました。シリーズを順番に読んでおりますが、毎回鮮やかな推理を読んで手を打っております。
言われてみれば、読者への挑戦も「犯人が登場人物紹介に載っている」とは言ってなかったな。
[気になる点]
今回、読者への挑戦があったことで気になったのですが、この段階で琴音を真犯人から除外できる根拠が見出だせませんでした。もちろん解決編にはアリバイが明記されていますが。体格的に女子中学生に困難とは思いますが、それだけを以て彼女の犯行可能性を否定することができませんでした。おそらく自分が読み解けていないだけと思いますが、教えていただけると幸いです。

もう一点、小里さんはメモのどの辺りを見て何に気づいたのでしょうか?
[一言]
引き続き続きを読んでいきます。
面白い作品を楽しみにしてます。
 奥田です。この度はご一読いただきありがとうございます。そして返信が恐ろしく遅れて申し訳ございません。

 まず、小里がメモを見て気付いたのは、実は犯人の正体ではなくあくまでも『「ねーちゃん」の矛盾から「イキノコリ」が「時田琴音」である可能性』です。直前まで名簿を見ていた小里は「ねーちゃん」の矛盾に気付く事ができる立場におり、すなわちこの時点で彼は「犯人はイキノコリ=時田琴音である」という誤った推理に到達して、それを確かめるために外に飛び出した事になります(もっとも、救助された時点ではすでに真犯人に襲撃されて犯人が琴音ではない事はわかっているわけで、この段階では琴音犯人説は本人の中では撤回されている)。これは読者に対するミスリードであると同時に、『イキノコリ』の正体が「時田琴音」である事を示唆する大ヒントでもあり、これがわかれば「幕間」の描写が犯人ではなくイキノコリ=時田琴音の心理描写を示すものである事もわかるはずで、この幕間描写を素直に「犯人視点」としてとらえるか、それとも「何か裏があるのでは……」ととらえるかで、琴音を犯人から除外できるかどうかを判断してほしいという構図でした(実際、幕間をよく読んでみると「なたをもってうろつく描写」はあるものの、「イキノコリ」が直接他人に危害を加えたり、もしくは誰かに対して殺意を抱くような描写は一切書かれていない。ここから「本当にイキノコリは犯人なのか?」と疑いが発生する)。要するにこの事件は、諸々の証拠から琴音をイキノコリと見抜けるかにすべてがかかっているとも言えます(見抜けさえすれば解決編までのすべての幕間が本編で全く書かれていない琴音の心理描写そのものとなり、彼女についてのかなり大きなヒントになる)。

 最も、これは質問を受けた後で自分なりに考えた後付けに近い解釈ですし、判別が難しいというのならそれは作者側にも問題があると思います。この辺は自分なりに反省せねばならない部分だとは思います。

 そんな感じです。それでは失礼します。
[良い点]
廃村の不気味さや登場人物の描写などがうまいと感じました 登場が次々とあっさりと死んでいくのはとても悲しくなってしまい、思いのほか感情移入してしまいました
[気になる点]
ネタばれ注意

読者が犯人を推理するには『死体が1つ持ち込まれている』ということに気づかないといけないわけですよね? これってどこかに描写があったのかな、と思いました 私の見落としでしたらすいません
[一言]
「読者への挑戦状」をつけて推理ものを書くのは純粋にすごいと思います
そこで聴きたいのですが、この作品だとどのくらいの正答率を予測して書いたのでしょうか? もしくは、このくらいのことには気づいてほしいとかでも構いません

  • 投稿者: tanaka
  • 2019年 01月31日 15時22分
奥田です。ご一読いただきありがとうございます。返信が遅れて申し訳ありません。以下、コメントさせて頂きたいと思います。

※ネタバレ注意
 ご指摘の「死体が持ち込まれている事を明確に示す描写」というものは、確かに直接的には存在しません。というより、それを堂々と書いてしまうとトリックが比較的簡単に解けてしまうのであえて書いていないというのが正解です。ただ、「第一の事件発生時点ですでに利用可能な死体が一体存在している事」「その死体を村に持ち込む事が不可能でない事」は明記もしくは暗示しているので、それらを組み合わせて「死体が村に持ち込まれた可能性」を考えてもらい、そこから発展させて「既に存在する死体を使った入れ替えトリック」に気付いてほしいというのが作者としての狙いです。私はこうした手掛かりを仕込む際に読者にそれが手掛かりだと気づかせないために「直接明記するのではなく、あえてわかりにくい表現をしたり、回りくどく書いたり、関係ない地の文に紛れるようにさりげない書き方をしたりする」「一見関係ない手掛かりを分散しておいて、それら間接的な手掛かりを組み合わせて考える事で初めて直接的な手掛かりになるようにする(そしてそれら直接的な手がかりをさらに組み合わせる事で真相に到達できる)」などの工夫をするようにしていますが、それがうまくいっているかどうかのご判断は読者様にお任せしています。そういう執筆上の事情があるという事はご理解いただければ幸いです。

 正答率については……正直、あまりそこまで考えていなかったのですが、漠然とではありますが「時田と土方のいずれかが犯人であるところまではある程度推理すればわかる人が多いのではないか」という認識でいました(実際、感想を見る限りこの二人まで絞れたという人が多いです)。ただ、その先の「この二択から正しい犯人を指摘する事」と、「イキノコリの正体」については正答率がかなり低くなるのではないかという認識です。特に「ねーちゃん」の真実については、自分でもうまく構成できたと考えているところだったりします。

 そんな感じです。それでは失礼します。
[良い点]
何年も前、貴作品を拝読いたしました
時を経てまたこのサイトに舞い戻りそれとは気付かず読み進めたのですが、当時の記憶が蘇り、それだけ印象的な作品であったと思い知りました
現在他の作品も読み進めて参ります
新作等楽しみにしております
[気になる点]
ミッシングリンク(missing link)がミッシングリングになっていらっしゃいます
  • 投稿者: 平田
  • 2018年 11月14日 15時24分
[良い点]
面白かったです。


[気になる点]
問題編を2度通読後、3度目は拾い読み
思考3,4時間

犯人予想:時田

わかったこと:
・宮島と時田の死体入れ替わり

伏線解釈:
二階への胴体の移動に関する痕跡
→ 血については雨で洗えると作中に描写がある。胴体のみ雨に晒して血を流しきり、半乾きのセーラー服で血が溢れないように二階に持っていく。
セーラー服は由来的に、縛れば密閉性のある浮袋になれる構造のため。
両手足と頭部が無ければ総重量の半分程度になるので、持ち運びは可能と思えた。

わからなかったこと:

土方に関する全て。
→ 犯人の可能性がある(=別の死体と入れ替われ、かつ初日の惨劇で母屋に居なかった3人)のは土方と時田だと思ったが、土方が犯人の場合は時田の死体偽装の必要が無いと考え、推理を打ち切った。

問題編の情報だけで時田犯人説を否定する方法。(これさえ分かれば、推理を土方犯人説に特化させ、もっと楽しめたのですが…)

ねーちゃん関係
イキノコリ関係
須賀井のバスジャックの動機
→ 犯行可能性の推理には関わらないと見なし、考察せず。
  • 投稿者: しんた
  • 2018年 10月21日 13時12分
 奥田です。この度はご一読いただき本当にありがとうございます。そして、返信が恐ろしく遅れてしまって申し訳ございません。

 色々と推理して頂いたようで、楽しんで頂けたのであれば幸いです。今までの他の方の感想返信の傾向から見てみると、やはり「時田」を犯人だと推理している方がやや多いようですね。実際の所、こう言ってはなんですが大元のトリック自体が「首のない死体の入れ替わり」というミステリーではある意味使い古されているものなので、それがばれないように「いかにしてミスリード要員の時田琴音を怪しく書き、読者の意識をそちらに向けさせて犯人を誤認させるか」という点を一つの目標にして執筆したという経緯があります。
 ちなみに、ご指摘いただいた「土方が犯人だとして時田の死を偽造する理由」については、今だから言えますが執筆時私自身も相当悩みぬいた案件で、かなりの時間考えた末に推理編で榊原に語らせたような理由を生み出しています。それだけに、しまさんのご指摘には少し感慨深いものがありました。

 重ね重ね返信が遅れて申し訳ございません。改めまして、今後ともよろしくお願いします。
[気になる点]
片面崖で高速をだすと転落しそうな道が続いてる描写なので、A案は修正が難しそうですね。甲州街道はそういう場所が少ないし、そもそも普段の交通量が多くそれほど高速を出せないので。
読後の感想としては、「B案だけどその記載がされてないのかな?」と感じました。
[気になる点]
八王子駅経由のバスで西ということは、当然甲州街道を大月に向かうはずなのですが、北西にあたる奥多摩へという描写と周りの情景、リアリティー的に違和感を覚えました
  • 投稿者: 嘉村権太郎
  • 50歳~59歳 男性
  • 2018年 10月01日 20時22分
奥田です。この度はご一読、そして内容に関するご指摘の程、ありがとうございます。

※、以下、若干ネタバレ

 ご指摘を受けて改めて確認したところ、確かに仰る通りでした。このような表現ミスが発生してしまった理由としては、作品執筆当時の私が八王子、奥多摩、大月市の位置関係を完全に誤認してしまっていた事が挙げられると思われます(当時の私は漠然と大月市と八王子市の間に奥多摩があるものと思っていたようです)。これについては作者の完全なミスとなります。

 ただ、この作品はあらゆる事象が複雑に絡み合って伏線になっている作品であるため、一つの修正が作品全体に大きく影響を与えてしまう事が想定されます。なのですぐに修正する事ができないのですが、仮に修正するとすればどのように修正を行うべきか現在考慮中です。幸い、一読して頂ければわかるようにこの作品内で須賀井のバスジャックの動機についてはミスリードとしてあえてぼかしているので、今の所修正候補として考えているのは……

A、バスジャック犯の須賀井が当初奥多摩方面へ向かうように指示したにもかかわらず、途中でいきなり大月市へ向かうように指示を変更したという事にしてしまう。
B、バスジャック犯の須賀井が中央自動車道などの幹線道路を使って大月市に行く事を嫌い、当局の目を誤魔化そうとあえて遠回りの奥多摩ルートで大月市に行くように要請した事にする。
C、そもそも現状では「須賀井がなぜ大月市に行こうとしたのか」については一切明らかにしていないので、いっそのこと須賀井の行き先を「大月市」から奥多摩を通過しても違和感のない場所(例えば秩父辺り)に変更してしまう。
D、逆に出発地点を八王子から青梅市辺りに変更し、奥多摩に向かっても違和感がないようにする。。

 ……と言ったところでしょうか。ただ、どれをするにしても作品の調整が必要になってくるので、修正する場合にはかなり時間がかかる事が想定されます。その点はご了承ください。

 なお、奥多摩周辺の情景描写に関しては、あえて一切下調べをする事なく作者のイメージだけで書いています。と言うのも、白神村という架空の存在を描く以上、実際の奥多摩の描写を緻密に描写して表現の幅を狭めるよりも、いっそ何も知らない事を逆手にとって、架空の場所らしく自分の想像で自由に書いた方が白神村の不気味さをより追求できるのではないかと考えたからです。この辺は、「一応設定上は舞台を奥多摩圏内という事にしているが、あくまで白神村は現実に存在しない架空の場所」という事で寛大に見て頂ければ幸いです。

 そんな感じでしょうか。それでは失礼します。
[良い点]
節々から読書の事を凄く大事にしてるなぁ、と思いました。
描写が丁寧で読みやすく、尺も事件編と解決編で分かれておりちょうど良い塩梅なのも好印象。
ただ何より素晴らしいのは、解決を聞いた時に『理不尽』を感じなかった事です。
読書への挑戦状からも、ルールを遵守した正統派ミステリーとしての誇らしさを感じました。
[一言]
……それだけに犯人を外した事が本当に悔しぃ。

一気読みでした!!
素晴らしい作品をありがとうございます!!
 奥田です。この度はご一読、そしてレビューのほどありがとうございました。楽しんで頂けたのであれば、作者としてこれ以上嬉しい事はありません。

 何より、犯人当てをして頂いたようで、斜め読み、流し読み様がどのような推理をして誰が犯人だと予想したのか興味があるところです。真相について作者の予想を超えた色々な解釈が出てくるのは推理小説としていい傾向だと思っているので、今後ともそういう作品を書いていきたいと思っています。ちなみに、他の方の感想を読んでいる限りだと、「時田琴音」と「土方邦正」が犯人候補としてよく挙がっているように思えますが、さてさて……。

 そんな感じです。今後ともよろしくお願いします。ではでは。
[一言]
藤沼を藤森と呼んでいる箇所がある。
  • 投稿者: arlstumia
  • 2018年 03月18日 16時11分
[良い点]
事件編における読んでいて背筋が寒くなるような、濃密な描写。
解決編を読み終わった後に非常に納得させられる、緻密な構成と複線の数々。
[一言]
解決編のほうも読ませていただきました。
よりにもよって、ヒロイン?を犯人扱いしてしまうとはお恥ずかしい限りです。
しかも推理の根拠にしていた死体の本人確認の有無も、土方の死体も本人と判明していなかったことを見落としていたなど、色々とお粗末でした。
私の推理は頓珍漢でしたが、作品はとてもすばらしくて、解決編を読んでる途中、何度も、ああそうか!と納得させられました。
どうやら、この作品はシリーズの中の一つのようなので、他の作品も読んでみます。
素晴らしい作品をありがとうございました!
  • 投稿者: マガタ
  • 2018年 01月11日 09時32分
 奥田です。返信が大幅に遅れて申し訳ございません。

 色々推理をして頂いたようで、作者としては感無量です。迷って頂けるという事は、それだけトリックや作者の仕込んだギミックがうまく作用しているという事ですので。何より、謎解きで楽しんで頂けたのであれば、作者としてこれ以上嬉しい事はございません。

 他の作品も読んで頂けるという事ですので、今後とも楽しんで頂ければ幸いです。それでは失礼します。
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