感想一覧

　ご感想ありがとうございます。連日の更新のたびにTwitter上でもコメントをいただき、大変励みになりました。改めてお礼申し上げます。


　どうにか破綻なく纏めることができました。あとがき割烹でも書きましたが、やはり長期にわたってネームという形でスクラップアンドビルドを繰り返し、物語内の細部まで自分が熟知していたことが大きかったのだろうと思います。
　長期にわたって続くような連載漫画や小説で、いつも不満だったのは、主人公たちが次から次に危機的状況とバトルの中に追いやられ、日常への回帰が果たされない、ということでした。まあ最近の漫画などでは違うのかもしれませんが。
　そんなわけで、こういう話を書くときは、必ずきちんと終わりのある、日常へ戻っていく道程を書こうと心に決めていました。

ハードSFとおっしゃられると、それはちょっと違うよ、と含羞を込めて首を横に振らざるを得ません、科学的な知識、記述についてはあらすじにも書いた通り全くのところいい加減ですから。ですが、SFにはなりえた、と思います。SFの筆法と題材でSFならではの状況とテーマを書く、という意味で。


＞人間の定義

　結局のところ、私はチャップリンが『独裁者』のラスト、ヒンケルの演説で提示して見せた「心に愛を抱くものが人間だ」というテーゼの呪縛から、抜け切れていないのだろうという気がします。
　中学生くらいの頃にTVで見たと記憶していますが、あれは実に強烈な体験でした。
　ならば、「心を持ち心に愛を抱いた機械は、『人間』ではないのか？」と。崇の出した結論はああいう形になりましたが、読者の皆様一人一人に、答えの形はあると思います。まあ、これ自体がキリスト教的な人造のタブーを抱えない民族としての、きわめて日本人的な問いかけなのだろうとも感じるのですが。

＞レックマン
ああ、おっしゃる通りですね。崇は存在としては当然に作中でいうレックマン（Wrecked_man：難破者（造語））なのですが、かろうじて舵と帆を失わずに漂い生還するもの、という境界性を帯びていました。
　苦悩と絶望の淵に沈みながら、その行動が目的達成――自分とかつての級友たちを救い出すことにつながると言い聞かせて、本来同様に救うべき後輩たちを殺す。それ自体を狂気の嵐であるとするならば、まさに彼こそ難破者だった、ということでしょう。

　しかし、Principalが星間難破者であったという事実にはご指摘いただくまで全く気付いていませんでした。読者のほうが作者より深く作品を読み込む、ということは大いにあることなのですが、さすがに少々ショックを禁じえませんｗ　楽しんで、細かなとこまで読み込んでくださったということであるかと思います。

＞脳内設定補完

　存分にお楽しみください！ｗ


　真摯で濃厚な感想をいただくと、本当にモチベーションが上がるものですね。またこれからも、続く作品や長い付き合いになった「ばいめた！」など、縦横に執筆をつづけていきたいと思います。


　ありがとうございました！

おかげさまで完結できました。ご指摘の箇所、直しておきました。いつもありがとうございます。


＞メイリン

彼女の運命がどうなったのかは、あえて明らかにしません。もしかすると、今もブルターニュの空のどこかを人知れず飛び回っているかもしれません。

天へ駆け上がるPrincipalに追従していたピンクの小鳥は、メイリンだったかもしれませんし、幻かもしれません。
メイリンは、千尋とは逆のベクトルでPrincipalに最も近付いた存在でした。
疑似STORMを照射し、空を駆け、人語を解しながらすでに人間とほど遠く隔たった彼女にとって、Principalはどういう存在だったのでしょうか？

日常の中へ生還した千尋たちと、人類が迎えた新たな時代に思いをはせつつ、この物語とはお別れです。

ご愛読ありがとうございました。

コメントとミスのご指摘ありがとうございます。修正しておきました。

リラダン長屋の二人組は、何というかゴードンと並んで癒し枠ですね。登場させてよかったです。


次回もお楽しみに、21日中に完結予定です。

いつもありがとうございます、修正済みです。

いつもありがとうございます、ご指摘の箇所、直しておきました。

カッコの後にすぐ地の文でセリフを受けた描写をするのは、縦書きの書籍、特に翻訳物では少なくないんですけどね。

＞テンション
一番そういうテンションで暴れたくなってるのはラピスかもしれませんね。でも彼女は誰かさんの手のひらでまだ踊らされている部分が。

あと作者としてはハイテンションなバトルはカタルシスがあってよいですｗ

コメントありがとうございます。

持ち込み用の漫画企画としてネーム切ってたのは07年ころなんですが、10年になってから「ブラスレイター」の存在知りまして。ああ、こりゃ駄目だ、と思いました。（ブラスレイターは08年のアニメでしたっけ）

紆余曲折の挙句にこういう形で発表してるわけなんですが、見ちゃうと意識するところはありますね。難破者たちの能力は到底、デモニアックのようなぶっ飛んだものではありえないんで、劣化ブラスレイターとか言われそうですごく胸苦しいですｗ

ザーギンみたいな人類に絶望してしまったキャラが話の中心にいないところが大きな違いでしょうか。そんな感じですがもうしばらくお付き合いいただければ幸いです。

ご指摘ありがとうございました。

当用漢字表にないだけで、「発生させる」の意味になるのは「惹き起こす」のほうです。

同じ意味で「引き起こす」が使われる例も戦前からあるようなのでどっちでもいいのです。私がこの字を使うのはニュアンスの問題です。

コメントありがとうございます。励みになります！

＞２０２６年のビョルンハルダ＝サン
賛否あるだろうなとガクブルしてましたので、いいですねと仰っていただけてホッとしています。
アリ地獄のような過酷な状況の中にいる千尋たちと崇に、ソールがラジオを通じて知らない間に1000年物の勇気を分け与えてくれる、的なシチュエーションを考えていましたが、そこまで前作のキャラをからませるのもどうか、というためらいと、字数足りるかなという問題があって、ちょっと揺れ動き中ですｗ
密かに第一話の会話に出てきた「イギリス海軍の27型フリゲート・アッシュダウン級」というのもばいめた読者へのサービス（？）だったり。

＞環さん強い
崇いらないんじゃないか、という感じになりそうですが、環には実のところ変容体を倒すほどのパワーはありません。今回の戦闘では、崇、メイリン共にダメージを負った状態。生身かつ万全でない状態で人間形態のメイリン相手にあれだけの頑張りを見せた崇も大概ですよねｗ

次回の更新もお楽しみに！

誤字報告いつもありがとうございます。この二日ほど更新速度優先でやってるのですが、やはり見落としが多くなりますね。もっと精度と速度を両立できるよう精進したいものです。


＞ガード
ラピス（瑠璃沢一美）は日本人。ISLE計画加盟外の国からのルビコン入社、つまりは外様なんですよね……
手元のキャラクター表でもかわいそうなメモ書きがいっぱいついてます。

相次ぐ部下の犠牲にここからどう動いていくか、群像劇としてラピスとガードの動きにもどうぞご注目ください。そして、不破の存在がここでも重要なキーになっていきます……

次回もお楽しみに！

ご指摘ありがとうございます。ほかの方からも別途お知らせをいただきまして、先程直しました。

ユーリンとメイリンは「厳（ユアン）」
研究員は「元（ユアン）」ですｗ

発音は一緒かも。