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[一言]
執筆お疲れ様でした。
お祭りのテンションでムゥとセヴァのやり取りが楽しかったです。2人が主にドタバタと活躍していたけど、最後の美味しいところはヘンゼルが持って行って、微笑ましかったです。一番印象に残ったのは(ネタバレ注意)

蛇女の不思議な消滅の仕方でした。結局あれは何だったんだろう? と思いました。

最後、七夕の短冊は1つじゃなくて良いというのは良いですね。私も機会があったら沢山お願いしようと思いました。
素敵な七夕の話をありがとうございました。
  • 投稿者: 梢美果
  • 2021年 07月06日 14時22分
いつも感想ありがとうございます!
とっても励みになっております。嬉しいです~(´∀`*)
今回はお祭り回ということで、大人たちの大人気ない一面をお送り致しましたw 本来アクションやバトル要素のある話でもないので、こんな機会でもないと書けないかなぁと思い、やってしまいました。漁夫の利はお約束w 欲に目が眩むと大局を見失うのです。
蛇女。
密かに清姫という渾名で呼んでおりました。そうですよね、結局なんだったんだ? という感じで投げっ放しに終わってますね(;´Д`)
今回のテーマは「再会」。みんな誰かに会いたがっているのだけれど、その理由も目的も様々で、必ずしも穏やかなものばかりではないという。ムゥやセヴァとは反対の目的、対比の意味での存在でした。彼女が誰かに(自分を捨てた男)会いたがっているのは、復讐のため。
そういった執着が極限にまで捩じ曲がると、もう相手や手段などどうでもよくなって、ただただ感情を発散する化け物になってしまうのではないか? というコンセプトのボスでした。もちろん、盛り上がりどころを作るためという大人の事情もありますが、再会というテーマに於いて、執着心のひとつの末路を表現したかった所存であります。
…一応、蛇女の設定はこういう背景です。これを作中で語って面白いかどうかを考えた結果、省くことに致しました。実際こういう自己完結型発狂野郎は「いやなんだったんだよ」で済まされてしまうのが常ですしね。

今年の七夕は大雨で残念でしたが、丁寧な感想を頂けたので、それで良しの気分です(´∀`) こちらこそ、ありがとうございました!
[一言]
やっぱり好きですヒュプノランタン。笑えるのに泣きたいようなこの感じ、更新いつも楽しみにしています。(以前の感想を読み返して自分でびっくりしました。お久し振りです!)
実はこっそりとムーンの方も読ませていただいてまして、今回のふたりの必死な様がなんとも……こう……。でもあの罵り合いはさすがに三度見しました。屈指のセクハラ回、さすがです。ヘンゼルがいなくて良かったね!
大人と子供を行ったり来たり、彼等がこの森で『生きている』のがグッときます。

そしてガトリングドングリ、忘れられそうにありません笑
お久し振りです! リメイク版にも感想ありがとうございます!
私も自分で書いたの読んでびっくりしてます(´ε`;) これで投稿してたのかぁ…若かったなぁ…。
なんとムーンの方も! ありがとうございます! はい、罵り合いの台詞は、あちらを読んでくださっている方にはセクハ…サービスとなっておりますw 普段、教育だの躾だの言ってる奴が、いざとなるとこれです。とはいえ、大人たちの子供っぽい部分を書きたかったので、楽しんでもらえたのなら幸いです(´∀`*) 以降、こういうテンションの回は少なくなると思うので、忘れた頃に「あれはなんだったんだ?」と呆れて頂ければ本望…ッ!
ガトリングドングリ、作中で使う予定もあったんですが、結局カット。秋の話でリサイクルするかもしれませんねw

[良い点]
ガトリングドングリ
炸裂するドングリに、祭りの活気がうかがいしれるというもの。しかし、檜&杉花粉アタックとどちらが平和なのだろう。
[気になる点]
>ムゥは、今此処に居ないはずの彼と共に過ごしたのです。
>どんなに遠く離れていても。とうの昔に彼岸へ渡った者でも。

あ……あ……(ムーンライトのことを思い出し、語彙を失ってカオナシになりました)
[一言]
やったあ、新章がはじまったぞおおおおお!!!
(雄叫び)

大人げないやり取りに、もう朝からにやにやが止まりません。果たして誰がゲットすることになるのか!

そしてこのお話を読んで「え、もうすぐ七夕?! 嘘でしょ、忘れるとこだったわ!」と焦ったダメ人間がここにひとり。


わーい早速! ありがとうございます(n´v`n)
花粉アタックはね、ちょっと楽しみにしててくださいw ドングリは出てこないけど、私も毎年花粉に悩まされてる身なんでね。そりゃネタにでもしないと溜飲が降りないってもんですよ。

彼と共に。
この箇所、ムーンの方読んで頂いてたら、大人向けですよねw いったいナニをして過ごしたんでしょうねぇ…。

四章は七夕の話、というのはずっと前から決めていたのですが、なかなか七夕に合わせられず投稿が遅れていたのです(;´Д`) ようやく間に合ったお…本日より七夕前夜or当日までの連載期間となります。今年は晴れるかな?
どうか大人げないカササギ達を見守ってやってくださいw
あ、ポロリもあるよ!

[一言]
以前自分が書いた感想を読み返して少し驚きました。
今回の「紫陽花散歩」の再読は、ひたすら雨の情景に浸り、ヘンゼルと一緒に雨を楽しみ、最後の方で迷子になった絶望と雨の冷たさを感じました。雨の季節の紫陽花を中心とした色彩も美しく、とくに今回の主役の色は青なのですね? 色々な「青」が心に残りました。
追憶の牢獄の中での長い散歩が終わり飛び立つ2匹の蛍。
ラストは知っているはずだけど、ヘンゼルがいつかなくしたものを全て取り戻せるのか? と思ってしまいました。
ここまで複雑な物語を完成度高く描くのは難しいことだと思いますが、見事に描き切っていて素晴らしいです。
7月とても楽しみにしております(でもご無理はなさらないで下さい)。
  • 投稿者: 梢美果
  • 2021年 05月09日 01時21分
再読、重ね重ねありがとうございます!
以前に投稿していた分、すべて読んで頂けて、感無量です。本当に、お付き合いくださって大変嬉しく思います!
そうです。今回の色は「青」! イメージに青いフィルタを掛けて執筆していました。冷たい青、爽やかな青、鬱屈とした青。同じ色でも、心理状態によって受け取り方が変わりますよね。こういう雨話はラストに晴れるのがお約束ですが、敢えて今回は雨のままです。印象に残ったと仰って頂いて、一人でニンマリw
このパート、3つの人生を書かなければならないということで、確かに頭が忙しかったです。自分で書いてて結構混乱しました(;´Д`) 苦労した部分でもあるので、お褒めに預かり、報われた気分です。時間掛かったけど、諦めなくて良かった…!
7月分は、七割ほど仕上がっています。6月中旬には投稿できると思います。よろしければ、お付き合いくださいませ。
いつも本当にありがとうございます!
[一言]
ネタバレ注意

何者にもなれなくて歌が歌いたかった人の象徴としてのドアが開かれたことで「私」になれて開かれたことは祝福???ツンデレドアは面白かったですがイマイチ消化出来ない感じです。
  • 投稿者: 梢美果
  • 2021年 05月03日 15時51分
おぉ! 続いてコチラにも感想を! ありがとうございます!
そうですね、わかりづらい表現だったかもしれません。
テーマはアイデンティティの喪失と再構築で、ドアが開いたあとの展開は「本当の自分が此処に誕生した」という意味での祝福でした。ムゥと出会うまで、心のドア(外面)を開けようとしてくれる人は誰もいなかった。ドアの此方側が「求められる役割を演じ続けて本当の自分がわからなくなった世界」、向こう側が「それらすべての仮面から解き放たれた世界」のイメージです。だから、向こう側から閉めることができたと。
歌のくだりは、オチに理由を持たせるためのエンドマークに近いもので、実は何でも構いませんでした。パティシエでも、画家でも。絵面が気に入っているため、鳴り物と歌という関係になっただけという。
リメイク前から、もう少し上手い表現はないものかと悩んだのですが、今の腕ではこの辺りが限界のようです。モヤッとした気分にさせてしまったなら、申し訳ありませんm(__)m 時間があればもうちょっと改善したいところです。
[一言]
ゆっくりと再読させて頂いております。「あの空を飛べたら」で印象的なのは魚の鱗です。金色になり虹色になり、夢幻灯篭の核や走馬燈の記録媒体になったり、虹色の粉となり、風に乗り広がってゆく様子は美しかったです。
結局鳥に食べられてしまう魚の行動にも意義があったのだと思いたいです。
「いつまで」では思わずムーンのほうを思い出してしまいました。こちらの答えも「いつまでも」なのでしょうか?

引き続き再読を楽しませていただきます。

  • 投稿者: 梢美果
  • 2021年 05月02日 02時50分
再読ありがとうございます! 同じ話を投稿して、読んでくださる方がいらっしゃるのは、本当に嬉しい限り…(´;ω;`)
鱗のくだりは、リメイクに当たって変更した点でした。何かもう一段回、昇華のプロセスが欲しくて。結果的に、こちらの方が収まりが良かったと思っています。無駄に見えても、ちゃんと大切なものを遺して往く。そんな人間が意外と多いんじゃないかなと。歴史は個人の行動の積み重ねですしね。
「いつまで」は、仰るとおり、ムーンのアレと被ってしまいました(;´Д`) 一応こちらが先なので、悩んだのはムーン作品を執筆していたときです。あっちはあっちで以津真天がキーキャラクターでしたし「ずっと傍にいる」に掛かるので、別の言葉に変更することもできず…。
ちょっと紛らわしいですが、あっちはあっち、こっちはこっち、という解釈でお願いできたら幸いでございます。
[一言]
こんにちは。
三人の生活が面白くて、可愛くて(?)ニマニマしながら読んでました。
説明魔のムゥ。その説明を遮られるムゥが特に可愛い。しかし重い罪と業を背負った人物でもありますね。それが彼の人となりに深みを持たせていると感じます。無邪気なヘンゼルが一緒に暮らしているというのがまた彼にとっていい環境なんじゃないかと思います。
セヴァは人間ではないし、人間の倫理観や人間的な悩みや葛藤があるのかどうかわかりませんが、この暮らしの中で何かを知ったり感じ取ったりするのでしょうか。

まったり進んでいくのかと思いましたが15話は切なかったです……
おお! ご高覧ありがとうございます!
基本まったり、ちょっとしんみり、たまにドタバタ。自分の書きたいテーマに、できるだけエンタメ性を加えていきたいと思っています。キャラクターを可愛いと仰って頂けて、嬉しい限り!
ムゥは興味のある話では極端に饒舌になるというオタク気質ですw 周りは慣れているので聞き流すという。業の深い男でもありますが、悪人ではないんですよね。能力的には天才、精神的には普通の人だった気の毒な人物。ご指摘のとおり、現在はヘンゼルが彼の生き甲斐となっております。
セヴァに関しては、四章目と十章目に詳しい話を予定しています。彼は彼で結構ヘヴィな事情の持ち主ですので、よろしければ、また覗いてやってくださいませね(´∀`*)
感想ありがとうございました!
[一言]
はじめまして!
ご挨拶が遅れましたが、相互フォローありがとうございましたv

ヒュプノランタン……とても好きです。初見から一気読みしてしまって、どうしても気になってしまったためにリメイク前のでラストを確認してしまったという←
第一章の空飛ぶ魚の話が大好きで、お花見のところでは一緒になって応援しましたし、ムゥとヘンゼルが粉を撒いているシーンで本当に泣きました。例え一瞬だったかもしれないけど、報われたんだなって。生きるってそういうことなんだなって。
セヴァが術を使うシーンも好きですね。紫陽花のお話、特に格好良かった!(笑)
登場人物ページの絵もとても綺麗で素敵です。イラストと記述の祖語がなくって、どちらから入ってもすんなりと情景をイメージできますね。

文章が柔らかくて、一人称的三人称とでもいうのでしょうか、コミカルな感じも含めて個人的には好きだなぁと思います。
光の感じというか、色彩や匂いや、不安定な感情がすごく伝わってきました。永遠に留まり続けられない恐れがあるからこそ、彼らは生き生きとして、逞しく輝いているんだなと思いました。

リメイク後の最終回がどうなるのか、楽しみにしています!
感想ありがとうございます! 此方こそ、御挨拶が遅れまして申し訳ありません。いずれメッセージを…と思っていたのですが、ちと立て込んでおります(;´Д`) 落ち着いたら、葉月様の作品も拝読したいなぁ。たくさん書いてらっしゃってビックリ。遅筆の私には、羨ましい限りの創作力でございます。

さて、ヒュプノランタンへの感想、ありがとうございます!
嬉しいですねぇ…いや嬉しいですよw 異世界転生が主流の今日、こんな野郎だらけの似非メルヘンにお越し頂けるなんて。そして、わざわざ感想まで! 需要お構いなし、書きたいことを好きに書いている作品ですので、こうして誰かに気にしてもらえる、というのは、大変に光栄かつ報われた心持でございますよ(´∀`*)

第一章。
リメイクに当たり、大幅に改稿した話です。改稿版の方が断然マシになってますね。他の話では(傘とかドアとか)普通に喋ってますが、トビー君は敢えて喋らせませんでした。彼が信念とか語り出したら、どうも薄っぺらくなっちゃう気がして…基本的に「見届ける」のが三人の役割ですしね。
叶わない夢を見たっていいのですよ。それが自分の生き方だと、自分で決めたのならば。そして、そこに目撃者がいれば、きっとラッキーなんだろうなと。そんなコンセプトで書いた話でした。
誰にも知られず報われない人は、星の数ほどいますからね。それでも懸命に生きていたのだから、せめて死後に報われてほしい。全体的に、そういうところにクローズアップした作品かな、と自分では思います。地味ですねw

文章もお褒め頂き、一人ニヤニヤしております!
一人称的三人称。これ、創作論的には禁じ手らしいのですが、癖なのか、こうなってしまうんですよねぇ…感情描写とか、視点の確保とか、便利なんですよw
色彩や匂い、感覚の描写は、苦手ということもあり、特に気を配っています。特に本作では、そういった風景の美しさを表現したいな、という欲がありまして。遅筆の原因にもなっております(;´Д`)

最終回は…あわあわ(;・∀・) 今読むと、下手すぎて恥ずかしいですorz 内容はそこまで変わらない…はずですが、私のことなので、どうなるやら。
それより、更新が滞ってしまっていることをお詫びしなければなりません。他の連載に時間を取られて、リメイクが割を食っている状態です。でも、必ず完結させますので、ノンビリお付き合いくだされば幸いでございます。

そういえば、落としてしまった4話目、七夕の話だったのですが、珍しくセヴァが術を駆使する回でした。いちばん酷いセクハラもこの回だったなぁ…。

[一言]
最新話まで拝読しました。

個人的な見解ですが、童話と昔話とホラーって、根本の理不尽さというものがとても似ていると思っています。解決になっていないオチや、もやもやが残る終わり方というものに、共通性を感じるんです。

このヒュプノランタンも、一見するとほんわかほのぼの系の日常ですが、その日常の平和なひと時や、家族の団欒、暖かい空気こそが、そこかしこに潜む理不尽さをほのめかし、読者の不安感をあおるという部分が秀逸だと思います。

美しくも閉じられた世界で暮らす3人。このまま誰もが変わらなければそれもまた一種の幸せなのでしょうが、唯一の救いであるヘンゼルは、成長し変わってしまう。これが世界を開く鍵となるのか、幸せを終わりに導くものなのかわかりませんが、今後の展開を楽しみにしています。
(リメイク前の作品をまだ拝読しておりませんので、的外れな感想でしたらどうぞご容赦ください)
こちらにも感想をありがとうございます!

>根本の理不尽さ
そうそう、それなんですよ! 腑に落ちないというか、モヤッとするというか。終わってからもしばらくソワソワするような雰囲気が好きでして、その好みが思いっきり出ちゃってるんでしょうね(笑)。
パッと見は綺麗でも、よーく見れば、なんだか不気味。そんな絵があるじゃないですか。イメージとしては、そういう感じです。谷山浩子とかガンガン聞きながら書いております。
こういった雰囲気がお好きなのであれば「アタゴオル」という漫画がオススメ。特に初期の作品はインパクトが強く、軽く狂気を感じます…あんなにホノボノしてるのに…。

閉じられた世界。
どんなに幸せでも、時間が流れている限り、必ず終わりは訪れるんですよね。逆に言えば、だからこそ美しい。子供のヘンゼルは楽しく遊んでいればいいだけですが、大人のムゥやセヴァはそれを知っているので、悩むことになります。
こういうジレンマというか、どうしようもない状況に置かれた時、何を考え、どんな判断をするのか。そういった葛藤を描けたら、というのが、本作の目標です。
リメイク、ということで、実はオチが割れてます。「廻れ夢幻灯籠」という作品がリメイク前の最終回に当たりますが、下手すぎて(主に文章が)恥ずかしいので、あまり読まれたくないかもしれない…という(;´Д`)
現行連載は、七月から再開の予定です。こうして感想をくださる方のためにも、頑張って書きたいと思いますので、最後までお付き合い頂ければ、幸せに存じます。

[一言]
最新話まで拝読しました!
最初、個性的なキャラクターたちによるドタバタコメディなのかなあと思っていましたが、ほどなくシビアなバックボーンが浮かび上がってきて、読むのが止められませんでした。どのくらい惹きこまれたかというと、キッチンで鍋が噴いていたのに気づかないくらい惹きこまれました。

いろんな要素がミックスされた不思議な作品だと思います。わりとキッチュな外見のキャラクター造形はラノベ的でもありますが、物語の骨子は象徴的で寓話的、ムゥの生成術やセヴァの結界術はもちろんファンタジー的で、彼らの日常生活に目を向ければほのぼのコメディ的なカラーも強い。様々な要素を圧倒的な文章力で違和感なくまとめ上げる腕はさすがとしか言いようがありません。筆力のある雪麻呂様だからこそ書ける作品ですよ、ほんと。

深い深い業を背負ったムゥと、未だ正体は明かされませんが明らかに異世界人であるセヴァ、そして唯一『普通の』子供であるヘンゼル、この三人の疑似家族関係が、幸せではあるけれどもいずれ破滅を決定づけられているようで切ないです。樹海というクローズドサークルの中でしか保てない平穏、ヘンゼルの成長に伴って確実に訪れる別離――彼らの日常が楽しげであるほど、その先に待つものを想像するのが恐ろしい。ムゥの気持ちがよく分かります。
彼岸と此岸の境界のような樹海の舞台設定も効果的です。あちら側にも渡れず、かといって現世にも居場所がない、生きることも死ぬことも躊躇したムゥにとって相応しい場所なのかもしれません。ここで彼に訪れた出会いは果たして彼への罰なのか救いなのか、結末が非常に気になります。

三つのお話どれも味わい深く、クスリと笑わされて最後には温かく切なく胸に沁みるものばかりなのですが、個人的に一番好きなのは「紫陽花散歩」です。
ヘンゼルと傘おばさんの掛け合いが微笑ましくて、この年頃の子供らしい冒険心が可愛らしくて、心を鷲掴みにされました。ちっちゃい子描くのが上手すぎ(笑)。そこにチノ婆ちゃんの回想や数十年を隔てた母娘の再会劇がうまくかみ合わさって、これでハッピーエンドかと思ったら、ヘンゼルの中にわだかまった嫉妬心まできちんと描かれていて、本当に容赦がないなと思いました。
ヘンゼルとムゥの間にあるのはすでに親子の情愛なんでしょうね。だとすれば、いつかヘンゼルが大人になってこの森を去る時がきても(いや、去れるかどうかは謎ですが)、ムゥは寂しさを押し殺して送り出してやれるんじゃないかと思うんです。親ってそういうもんじゃないでしょうか。むしろヘンゼルが出て行けずに、老いていくのを見守る方が悲劇なんじゃないかなあ……。

大人のためのビターメルヘンとありますが、これ人情噺だったのね、と読み終わってから気づきました。年のせいか、こういう厳しさと温かみの同居する物語につい涙腺が緩んでしまいます。ぜひ完結させてほしい作品です。

思いついたことを書き連ねてしまい、分かりにくい文章で申し訳ありません。今後も執筆頑張って下さいね。
  • 投稿者: 橘 塔子
  • 女性
  • 2015年 10月12日 12時50分
感想ありがとうございます! 結構な文字数にも関わらず、丁寧に読み込んでくださって、本当に、作者冥利に尽きるというもの。嬉しいなぁ(´Д⊂ヽ

ごちゃ混ぜ要素。
実はこの作品、私がなろうに入会したばかりの頃に立てた志「毎月一作、一年続ける」を実践するための習作であったのですよ。目標はなんとか達成しましたが、とにかく締め切り厳守を一番に掲げていたため、一話一話のクオリティが残念な結果となってしまったのです。それで今度こそ、内容重視できちんと仕上げてやろうと思って書き始めたのが、今作のリメイクランタン。書きたかったこと、挑戦したい表現、苦手の練習、いろいろ含んでいるので、こんな需要不明な内容になってしまいました(;´Д`)
だから、結末は決まっていて、知っている方もいらっしゃいます。少し変わるかもしれませんが、もし楽しみにしていてくださるのなら「廻れ夢幻燈籠」は、まだ読まないでください(笑)。
「紫陽花散歩」は、そのエンディングと深く関わるエピソードです。二度目ということで、狙って伏線を埋め込むことができました。
ココだけの話、ヘンゼルは三人の中で一番難しいキャラです(´ε`;) 友人の子供を観察したり絵本を読んだりして、参考にはしているのですが、なかなか上手くいかない。基本は動物みたいな扱いです(いいのか)。毎度悩んでいる部分でもあるので、褒めて頂いて救われました…グスッ。
容赦がないのは愛の鞭! なんてね。運命は子供にも容赦ないですからねぇ~。ムゥにしろヘンゼルにしろ、キャラをこういう、どうしようもない状況に置くのが好きなのかもしれません私。性格悪っ。

閉じられた世界。
御明察のとおり、出口のない樹海はムゥ(一応主人公)のメタファであります。そして同時に、幸せな時間を詰め込んだ宝箱でもある。この辺はヘンゼルサイドの事情になるのですが、人生で最も満たされる期間、幼年期の暗喩をイメージしております。終わりなんて想像の付かない世界で、ただ幸せであればいい。そんな頃が誰にでもあったはず…という、まぁ、懐古ですね。でも、別れは突然に訪れるのだと、大人達は知っている…。
まさに橘さんの読み通り。微笑ましさの中に一抹の寂しさが、という雰囲気を目指しておりました。っていうか凄いなぁ。大正解じゃないか!
特にグロ描写もないので全年齢カテゴリですが、むしろ大人向けを公言しているのは、こういう背景があったりします。言われてみれば人情話ですね(笑)。なろうではウケませんけど、橘さんのような実力者に、こんな温かい感想を頂けるなら、もうそれでいいや! おいら幸せだぜ!

今ちょっと放置中ですが、必ず完結させることをお約束致します。
橘さんのおかげで、気力も湧いてきました!
わかりにくいなんてとんでもない。深く読み取ってくださってるんだなぁと、頬の緩む嬉しい感想を、どうもありがとうございました!
よーし頑張っちゃうもんね(∩´∀`)

 
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