感想一覧

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[一言]
読ませていただきました。

イジメって本当に周りに流されてやってしまうことって多いと思います。それが惨事になってしまって、それでもその出来事を心の奥底に押し込んでいた奥さんはさぞ辛かったことでしょう。

まゆりちゃんが、この後彼女や家族をどうするつもりなのかは判りませんし、そこがとても怖いのですが、奥さんはもう苦痛から解放されて、何をされてもいい覚悟が出来てる気がしました。
良質なホラー、楽しませていただきました。
  • 投稿者: まあぷる
  • 女性
  • 2015年 08月09日 15時16分
読んで下さりありがとうございます、まあぶるさん。

いじめってやっている側とやられる側の温度差がある以上、なくならないと思います。とりかえしがつかなくなってからでは、遅いんですけど、そうならないと、気付かない、みたいな。

ラストは奥さんにとっては救われていますが、旦那さんにとってはとばっちりな展開です。話し聞いてるうちに巻き込まれちゃって、可哀想な旦那。

楽しんでいただけたのなら書いた甲斐ありました。本当にありがとうございました。

[一言]
 読みました。面白かったです。
 一年休業されていたとのことですが、それをまったく感じさせない洗練された作品でした。流石です。

 自分が標的にされない為に、いじめる側に回ってしまう、現実にも多そうですが、そういうのって、自分の意志でやっている場合よりも強く悔いが残るのかもしれませんね。そこに不運にも事故が重なって。作中の奥さんにとっては忘れようにも忘れられない記憶だろうと思います。
 ラストの理奈の「もういいよ」で、まゆりちゃんは救われたのか、それとも……。どうなったのか描かない辺りもにくい演出だと思いました。

 ひやり、とさせて頂きました。ありがとうございました。
ご無沙汰です、ノイジョンさん。

>一年休業されていたとのことですが、それをまったく感じさせない洗練された作品でした。流石です。


一年ほぼ書いていなかったのでこのような掌編を書くのにも苦労しました。なので仕上がりには不安をいだいていましたが、そう仰っていただけてほっとしました。

ラストは、わたしはよくやるんですが、読者様のご想像にお任せする仕様になっています。夫にとっては目も当てられないラストですが(笑)

また自分なりのペースで頑張ります、ノイジョンさんも頑張って下さい。今回はありがとうございました。
[一言]
ご無沙汰しております。
久々にふさふさしっぽ様の作品が拝読できて、たいへん嬉しかったです!

実は読み進めるうちに「おおっ」と驚いてしまいました。私も夏ホラーに参加しているのですが、扱っているモチーフがよく似ています。娘を連れて母校を訪れる母親、過去の罪、行方不明のクラスメイト……しかし同じ題材なのにこうも料理の仕方が違うものか、と目からウロコが落ちる思いです。

自分の作品との比較になって申し訳ないのですが、事件の当事者=語り手ではないところが、より真実の暴露が衝撃的に演出していたと思います。しかもそれが長年連れ添った奥さんからの告白だとしたら、主人公の驚きはどれほどのものでしょう。

 >何か元気づける、気の利いたことを言ってあげたほうがいいのかもしれない。

この心理描写が的確ですね。

子供社会の残酷性が容赦なく描かれていて、怖いと同時に痛々しい気持ちになりました。歴然としたヒエラルキーが存在していて、そのピラミッドから弾かれた子供は排除される。個人的にその子をどう思っていようと、共通の意思に背いた行動を取ると自分も弾かれる。ある意味ものすごく「人間的な」摂理ですよね。
彼女が仲良しだったはずのまゆりを裏切ってボスにおもねったのも、正しいことではないけれど、生き抜く術だったのかなあと同情しました。その日に土砂崩れが起こったのは、不幸な偶然としか言いようがありません。その後の子供たちの責任のなすり合いも、何というか、酷い仕打ちをするわりに精神的には幼い彼らの内面を露骨に表していて、リアルでした。

彼女が穴に落ちたまゆりに告げた「「もういいよ」っていうまで、ここから出てきちゃだめだよ」というセリフは、ある種の呪いだったと思うんです。それを解くの「もういいよ」の言葉が言えなかったのは彼女の中に「自分はそんな大それたことはしていない。自分は悪くない」という自己欺瞞だったのではないでしょうか。でも彼女の良心はちゃんと罪の意識を感じていて、それを表に出さぬままずっと生活してきたのでしょう。夫に告白して過去と向き合うことができた直後、娘(過去の彼女そっくりの)が呪いを解いてしまうのは偶然ではない気がします。

呼びかけに応じて土の中から現れたのは、まゆりであると同時に、意識の底に沈めた彼女の罪そのものであるように感じました。ラストシーンで彼女が微笑んでいたのは、級友に対する贖罪の気持ちだけでなく、隠し続けてきた自分を晒すことができたから……そんなふうに思えました。
気の毒なのは夫ですけれど。

学校を舞台にした大人のホラー、楽しませて頂きました。今後とも頑張って下さい!

  • 投稿者: 橘 塔子
  • 女性
  • 2015年 08月06日 21時30分
さっそくお読みいただきありがとうございます。
偶然にも橘さんと似たシチュエーションの作品となりましたが、こうして対比させていただくことができ、わたしの方は良い勉強になりました。また、小説というものの面白味をかんじることができました。やはり個性が出ますね。


>気の毒なのは夫ですけれど。
全くもってその通りです。この「妻」はやっぱりちょっと卑怯で、夫がいなければ小学校にはこれなかったのです。まゆりや、自分の罪が怖くて。自分のしたことを正面から受け止めることができずに三十年間が過ぎています。わたしのせいじゃない、わたしのせいだ、のはざまで苦しみ、その結果生まれたのが最後に出てきたまゆり、なのかもしれません。
ラストは読者様にご想像していただくという形をとりました。夫にはバッドエンドですけれど、妻は三十年間の苦しみから解放されてハッピーエンド? です。

橘さんの夏ホラーでも思いましたけど、一番ホラーなのは人間の心の奥なのかもしれないですね。
今回はありがとうございました。これからも頑張ります。

[一言]
お久しぶりです。
夏ホラーの作品を読ませていただきました。
入りがとても綺麗ですね。短い作品というのは特にそうだと思いますが、スッと物語の世界に入れないと、そのまま傍観者で終わってしまいます。この作品は存分にホラーを楽しませていただきました。
そいではまたー
  • 投稿者: 栖坂月
  • 男性
  • 2015年 08月06日 15時28分
ご無沙汰です。読んでいただきありがとうございます。
栖坂月さんも短編の名手とお見受けしますが、たしかに入りは結構肝心ですね。なにせ短いですから、最初に読者様の心を掴まないと、あれよかれよですぐに終わってしまう(笑)
毎回考えどころです。
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