イチオシレビュー一覧

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名作ヴィクトリアン・サスペンス

……それでページをめくる手が止まらなくって。ああ、誰が彼女を殺したのかしら。誰がそうなるよう仕向けたのかしら?あの兄妹はどうなってしまうのかしら。『エリスの聖杯』はいったいどこまでダブル・ミーニングなのかしら!
それにコンスタンス・グレイル、あなたは少々奥手に過ぎるんじゃなくって?あなたの「誠実」は美点だけれど、もう少し自信を持ってもっとグイグイ行った方が良いと思うの。地味?平凡?それだけじゃあないでしょう。だってあなたほど果断で意思の強い女性は見たことないもの。ええ、あの恐ろしく傲岸不遜な幽霊がいなくたって。
それにしても、まさか『なろう』でこんな小説に巡り合うなんて思いもしませんでした。アガサ・クリスティが墓から戻ってきたのか、あるいはディアナ・レイボーンが日本語の筆名でも作ったのか。こんなに複雑で怜悧なサスペンス、『本格ミステリ』でも紙の本でも見ないもの!
あら、アニメにもなったの?

読者はポルナレフにならざるをえない。

  • 投稿者: うさぎ屋   [2021年 07月 10日 11時 11分 ()]
悪役令嬢ものを読んでいたはずが、いつの間にか極上の本格ミステリーを読んでいた!!
…何が起きたのか解らないポルナレフ並みに一気読みしました。
何者かの陰謀・次々に起こる殺人事件・うっかり人助けとラブコメ、そして、ついに明かされる過去の真実!
まるでサスペンス映画を観ているような疾走感。
何これ面白い。
登場人物も魅力的で、長編にもかかわらずサクサク読めます。
うっかり主人公と悪役令嬢スカーレットは勿論、
某悪役(?)が…!(←語彙力を失くす)

真実は人の数だけあり、悪役にも理由がある。
うん。あれだけされたら、そりゃ復讐もするわ!
伏線も素晴らしいので、悪役令嬢に魅了されたい方に限らず、ミステリー好きはおすすめです。

謎解き系の話が好きな方は、一気読み間違いなし

  • 投稿者: Kokesa   [2021年 04月 08日 07時 18分]
「エリスの聖杯」

kindle で発見して読み始め、続きが気になりこちらで最後まで一気に読んでしまいました。

サスペンス推理小説?
と言っていいのかわかりませんが、謎解きをしていく主人公と一緒になって考え、ドキドキわくわくと最後まで楽しく読ませてもらいました。

主人公が、10年前に処刑された令嬢の幽霊と出会い、彼女の処刑の真実を一緒に解き明かしていく話です。
話が進むにつれ、偉そうだった幽霊がとても可愛く見えてきます。
推理と友情、そして恋愛要素もあり。
読み終わりは、ほっこりします。

完結しているので、一気読みにぴったりです。

上質な推理サスペンス

  • 投稿者: 兼高   [2021年 04月 07日 09時 03分]
お決まりの婚約破棄&令嬢ものと思って読んでみれば、まあなんと本格派の推理サスペンスドラマでした。

平凡な貧乏貴族の娘と、訳ありのエリートという、設定自体はありがちなものですが、ストーリーの展開がこれまでになかったものです。

登場人物のキャラクターがしっかりと立ち、うまく張り巡らされた伏線が次々と回収されていきます。あと1ページと進めていくうち朝になってるタイプの、「読み出すと止まらない」作品です。

貴族ものは読み飽きることもおおいのですが、続編まで一気に読了しました。作者様の筆の力だと思います。読み応えのある作品をお探しの方には、強くお勧めします。

悪役令嬢断罪ものの皮を被った良質なサスペンス

  • 投稿者: 飴玉   [2021年 02月 28日 22時 07分]
いろんな悪役令嬢がいるが、この小説の少女は「名探偵悪役令嬢」と言うべきか。
一風変わった悪役令嬢ものが読みたい人・サスペンス好きな人はぜひ!

人物が次々登場するのだが、鼻持ちならないヤツからだんだんと血の通った人間に感じられるまでの描写が上手い。
一人ひとりを主役にまたお話が出来そうなキャラの濃さだが、やはり主要人物のコニーとスカーレットは別格で、
一見ゆるふわなお嬢様のコニーは巻き込まれ体質ながらもここぞというときは芯を曲げず、
圧倒的女王様なスカーレットは厳しいばかりの人かと思えば頼られると「ばかコニー!」と言いつつ姉御だし、いいコンビだった。

主要キャラクターがとても愛せる

  • 投稿者: アガサ   [2020年 10月 14日 23時 37分 ()]
結論から言うと読んでよかった!
主人公に取り付いた10年前に無実の罪で処刑された悪役令嬢。
お人好しな主人公を時には脅し、時には乗っ取り、時には守り事件の真相を突き止めていく。ら
物語に漂う不穏な空気もきちんと描かれているためページをめくるのが楽しい。
お人好し過ぎると、私は馬鹿で間抜けだと毛嫌いしてしまうが、この主人公は芯がしっかりとあるから悪役令嬢のようにああ、もう!っ言いながら助けたくなる。
また悪役令嬢も性格も言葉もキツい印象を受けるが、賢さと度胸と美しさ、不器用な優しさが可愛いらしを感じさせてくれる
この物語の軸になる2人が女性に好かれる女性感じが伝わってきて凄く良かった。
敵側の不気味さ、人間の意地汚さ、その中に描かれてる誠実さや優しさ。物語を彩る多彩なモブたち。
この作品に出会えてよかったです。

真実を、知るために

  • 投稿者: 宵凪海理   [2020年 07月 02日 23時 12分]

誠実を旨とする、グレイル家の令嬢コンスタンス。
ある夜会で、婚約者の浮気相手に濡れ衣を着せられていた所を、ある人物に助けられる。
それは、10年前に処刑された令嬢スカーレット……の亡霊。
コンスタンスを助けた対価として、スカーレットは自分の復讐を手伝うように宣言。
これは、悪女に振り回される平凡な令嬢が、10年前の処刑に纏わる真実に迫ろうとする話です。
……ある一面においては。

実際暗躍している勢力もいて、かなり根深く浸透していましたが……
それでも、コンスタンスが真実を求めたように。希望を捨てなかった人々が居た。
だからそう、これは。誇りを描いた物語なのだと思う。ただの悪役令嬢モノではない、と約束します。

これは読んだ方がいい

  • 投稿者: meg   [2020年 01月 07日 21時 54分]
なろうで指折りのしっかりした小説だと思います。
無駄な引き延ばしやダラダラした話はなく、次へ次へと読みたくなる。
そして序章ー終章の繋がりが見事で、終章を読んだ後にまた序章を読んで鳥肌。
伏線の回収や様々な行動・仕打ちがスッキリします。
コミカライズもイラストが綺麗で楽しみだけど、アニメ化して欲しい。
丁寧にしっかり作れば名作になると思います。1クール的にもきっとちょうどいい!
個人的に、なろうで読んだ小説の中ではトップクラス。
主人公無双が増えてる昨今、この小説は無双するけど無双じゃない。
いやスカーレットは無双だな…無双で無敵。素敵。

これは良質サスペンスドラマ

  • 投稿者: pp   [2019年 09月 03日 04時 46分]
この物語には善も悪も、敵も味方もない。
登場人物一人一人が強い想いをもって生き、選び行動している様は人間味に溢れている。

"10年前に処刑されたスカーレットの復讐を手伝う"
ことを条件に夜会で助けてもらったために、危険に巻き込まれながらも10年前の真相を解き明かそうとするーーー。

主人公コニーは度胸はあるが能天気まぬけ素直と水面下での調査には向かないが、憑いたスカーレットが非常に頭脳明晰のため、どんな危機に陥ろうと安心してワクワクしていられる。
ふたりが協力していくなか互いに影響を受け、信頼し合い成長する様はなんともいえず、素敵な関係である。

恋愛はわたし的にはおまけ程度なのでジャンルが恋愛に属しているのには物申したい(コニー「解せぬ」)。距離を縮めたきっかけも一緒に事件に迫ったからだし、心躍るミステリー展開の前では恋愛描写も霞むのだ。ぜひ読んでみてほしい。

エリスの聖杯のレビュー

  • 投稿者: mihachi   [2019年 05月 23日 15時 21分]
『いいこと、コンスタンス・グレイルーー』

ーーああ、こんなにもなろうで度肝を抜かれた作品を私は知りません。読んですぐ「これはなろうに埋まっていていい作品じゃない、書店に並ぶべきものだ...」と感想欄に手を伸ばし、なろうにて初めてブックマーク機能を活用した日のことを私は忘れません。
 主要登場人物を尋ねられれば至って簡単。堅物職業男、被婚約破棄誠実ドジ乙女、高飛車美少女幽霊、以上。ただ、「そうじゃないでしょう?」と首をかしげる自分がいます。ここに書かれなかった魅力的なキャラクター達、彼ら三名を紹介する際に省いてしまった言葉たち、読み終わった時にそういうもの達を惜しみたくなるお話です。書店で相まみえる日を心待ちにしています。2019/05/23
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