イチオシレビュー一覧

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面白い作品ではない。しかしペットを飼おうと考えている方には、絶対に読んで頂きたい

  • 投稿者: 三郎冠者   [2018年 04月 23日 16時 50分]
タイトル通り、小説としては面白くありませんでした。
辛い出来事ばかりですし、報われたかと思えば、報われていない。
人間の嫌な部分を見せられますし、心に刺さる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ただ、ペットを飼おうかなと少しでも思った方には、是非とも読んで頂きたい。
ペットは所詮、と言うと悪い言い方ですが、動物で、私達人間に比べると出来ることは限られています。
人の手によって生活を送るようになる動物は、野生というものを少しずつ無くしていってしまう。
そんな動物を棄てるというのは、死刑宣告に近い事です。

ペットを飼うというのは、その動物の人生を見届けると同意義です。重い意見かもしれませんが、そういうものです。
人間だったそうでしょう?産まれたばかりの赤ちゃんを棄てたのなら…?まだ道はあるかもしれませんが、先は難しい。

道の少ないペット故、しっかり考えて欲しいのです。

私たちが知らない間に消えゆく命たちを知る、そんな小説です。

保健所。
そこには毎日たくさんの犬や猫が連れて来られる。
人に買われ、飼われ、さまざまな理由でてばなされる。

シロも、その中の一匹でした。
もとの飼い主から要らないと手放され、明日にも殺処分されるかもしれなかった。
一人の老人が保健所を訪れ、そんなシロを引き取りたいと言いだした。
シロは新しい飼い主と共に日々を歩むことになる。

シロは幸せになれるのか。

これを読むと、あなたも命の大切さと儚さを思わずにはいられないでしょう。

本当に賢く為りたいなら、この作品は読んで損なし。

私がこの作品をお薦めしたい対象は、『豊かな感性を内包する真の知性を求める方々』です。

この作品には人が知り得る『ほぼ全ての感情とドラマ』が凝縮されていて、まさに珠玉の短編なのです( 〃▽〃)

人と人が…人と異生物(犬)が何を思い、何を祈り果て、そして何を得るのかまでをユーモアを交えた飽きさせない構成で最後まで一気読みさせてくれます。

この作品を読み終わった貴方は、『少し賢い大人』になっている事でしょう♪(σ≧▽≦)σ

命について考える、心を揺さぶる物語。

 動物は好きですか? 動物を飼った事はありますか? 飼う予定はありますか?
 そんなあなたに是非お読み頂きたい。

「シロと呼ばれた白い子犬」の続編なので、未読の方はそちらからお読み頂けますようお願い致します。

 より深く、ペットの命について考えさせられる作品となっております。
 読者はペット産業が抱える闇を直視させられます。
 もう、動物を飼う前にこの物語を読む事を義務付けた方が良いレベルです。
 動物は生きています、あなたと同じです、どうかお忘れなきようにお願い致します。

動物と一度向き合ってみませんか?

  • 投稿者: mao   [2018年 03月 16日 22時 04分]
 色々と考えさせられた作品。
 最初は純粋にお話を、二回目は作者様が我々読者に伝えたいことを考えながらじっくり読んでみることをオススメしたいところです。

 読んでいくと胸を抉られるような感覚に陥ることも少なくありませんが、一人でも多くの人にこの現実が伝わってくれたらいいなと願うばかりです。
 実際はこうじゃない、ここが違う。そう言いたくなる人もいるかもしれません。ですが、作者様がこの作品を通して伝えたいことはそこではありません。

 ペットを飼っている人、これから飼おうと思っている人、もちろんそれ以外の方にも全力でオススメしたいお話です。
 あなたも是非、この現実を知ってください。

多くの人に読んでもらいたい作品

  • 投稿者: 睡蓮御春   [2018年 01月 22日 17時 07分]
いろんな意味で心を打たれた受けた作品でした。
自分はペットを飼っていますがそれは保健所から引き取った子達です、だからこそ今飼っているこの子達もそういう運命を辿る可能性があったんだと考えると胸が締め付けられます
少しでも殺処分される犬や猫を減らす、そのために自分は何が出来るのか…今1度考えてみようと思いました

多くの人がこの現状を知りません。だからこそ作品を通し知る人が増えることを切に願います

そしてシロが幸せだったのかどうかは人それぞれ違うんだろうなぁと思います。自分は衝撃を受けましたが後味も悪くなく納得いく終わりだったと思います
素晴らしい作品でした。

ペットショップや保健所の実態。

  • 投稿者: 朧塚   [2018年 01月 19日 00時 52分]
人間の業のようなものを感じ取れる作品です。

出来れば、多くの人に読んで貰いたい。


日本人には「見たいものしか見たくない」。
「見たくないものには蓋をする」といった現実から眼を背けたがる性質があると思います。

都合が悪くなったら保健所に持っていって殺処分を依頼する、可愛くなくなったら愛さない、というのは、本当に身勝手な人間のエゴだと思います。

動物虐待問題は児童虐待問題などとも類似しており、
「小さな命」を「責任を持って愛せない」という、
人間のどうしようもない無責任さが蔓延していてやるせなくなります。

作品自体は、最後に光の見えるような内容でした。

喉にティッシュを詰めたようだ。息がまるで出来ない

 ペットを買い、飼い、やがて壊。ペット問題を題材として取り扱い、その残酷さを犬目線で克明に描く。
 奇才『scarlet』の新小説が今、幕を開けました。

 ペットを飼っている方、ペットに興味がある方、そしてペット問題に関心を持っている方は是非読むことをお勧めします。これは教育や教養の1面も持ち合わせているので、刺激の強いと思われる部分は省いてお子さんや生徒に読み聞かせるのもいいかもしれません。



 『シロ』は、ボロボロでした。前の飼い主は随分と「物」の管理が杜撰なようです。首が絞まるほどリードを引っ張り回し、壊れたテレビを叩いて直すかのように『シロ』を打つのです。そして、どうせ捨てるのだからと強引にゴミ袋に詰めるのです。「物」だから、情があっても優しくする必要なんてありません。ただただ『シロ』は厄介なだけでした。
 「生きて」いたって、「物」は「物」

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