イチオシレビュー一覧

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心を穿ち、それでも引き込まれる!

  • 投稿者: 東十条   [2021年 10月 14日 22時 18分]
一気に読ませて頂きました!これほどまでに心を揺さぶり、胸を打ち、内側を穿ち、貫かずに刺さる作品に私は出会った事がありません。序盤で引き込まれ、沼に嵌り、一緒にもがき、救いを求め、そして最後に待ち受けるものは...
筆舌に尽くし難い余韻とはまさにこの事!
あえて言います!沼だと。
そして同時に、結末を迎えた後のあなたの心に染み渡り、刻まれるものは、きっとこれまでのそれとは異なるものであると私は思い、ここにレビューを始めて投稿した次第です。

できれば日を跨がずにお読みいただくことをお勧めいたします。

なぜなら、途中にしておく間、鈍痛が続くかも知れないと思うからです。

それほど心を揺さぶる作品なのです!

もはや、お金を払いたい

  • 投稿者: 退会済み   [2021年 10月 14日 14時 47分]
管理
高い文章力、表現力はもちろんのこと
何より没入感が段違い、セリフで説明等がないのでまるで映画を見ているような感覚でサラサラと描写が頭の中に入ってきます。読み終えた後には胸の中が満たされるような感覚がありました。
ファンタジーももちろんいいけれどこんな文学も読んでみてはいいのでは?というか読むべき、可能ならお金払いたいくらい

救いのないストーリーは現実そのもの

  • 投稿者: 名無し   [2021年 09月 27日 00時 37分]
※若干のネタバレ注意
 
 普段あまり感想を書き込んだりはしないのですが、心を大きく揺さぶる作品に出会えましたので、稚拙ながらレビューさせていただきます。

 震災と売春と自殺。どれもセンシティブなテーマですが、これこそが日本の抱える現実であり、それに対し最後まで目を背けずに書き切るには相当な葛藤があったと思います。

 震災から10年が経った今、過去のものとなりつつあるからこそ、こうして文学作品として発表することに意義があるのではないでしょうか。そういった意味ではこの作品は半分がフィクションであり、もう半分はノンフィクションであるように感じられます。

 一貫して物語にブレがなく、最後まで透き通るような切なさを感じる作品でした。季節外れの海を見つめて、ひっそりと想いを馳せたくなるような、いつまでも余韻の残る作品です。良い小説に出会えました。

こんなの初めて!

今まで数十年いろいろな物語を小説なり、マンガなり、アニメなり見てきましたが、ここまで心を揺さぶられたのは初めてではないだろうか。

…それは、題材が最近のことで強く自分に刻まれているからなのかもしれない。

…あの様子をTVで見ていたからなのかもしれない。

…沢山の涙を見てきたからなのかもしれない。

作中でシーツのみだれ具合や、マリーさんの表情。ひとり、ひとりの台詞。そして、彼女と彼のやり取りに一喜一憂し、 「早く二人を会わせてくれ!」
と夢中でページをめくってしまいました。
そしてラストは「がーん」と頭を殴られた…。
読み終わった後、ぼぅ~と電車の外を眺めていました。
こんな経験は初めてです。

芝居の書ける天才現る!

  • 投稿者: 星川亮司   [2021年 09月 05日 00時 04分]
ボクは本を読みたくない。ダラダラ描写した地の文は読まない。
しかし、不精なボクがページを捲る手が止まらず、5万字ほどを読み飛ばさず、一気に読んだ。
地の文、セリフに一切説明がない。センテンスは文庫の2行ほどで小気味よくまとめ、動きと心の描写で表現している。
描写力、構成力、芝居すべてが揃っている。
つづければ、この作者は必ずプロになる!
出版社の皆様、青田買いするなら今ですぞ!
と、箸にも棒にもかからない底辺作家がオススメします。

ぜひ読んで欲しい作品です。

  • 投稿者: 凛怜   [2021年 08月 27日 20時 53分]
最初は俗物的な、どこにでもある物語だなと思いましたが、読み進めていく内に、登場人物達の心境が鮮明で、とても引き込まれる作品でした。

大事な人は戻ってこないけれど、残された人達の心の中に生き続ける。
それをとても痛感しました。
失礼ながら、災害にあった地域に友人や親族がいなかった私にも、あるかもしれなかった気持ちを代弁してくれたような思いです。

一人でも多くの方に、ぜひ読んで頂きたい作品です。

まず最初に。初めてレビューを書かせて頂くので稚拙な部分も多々あるかと思いますが、皆様、どうかお許しください。

ここから、「海のシンバル」という作品の紹介をさせて頂くわけなのですが……いやぁ、もう何と言ったらいいのか。読み終わった後色々な感情がこみあげてきて、生まれて初めて「語彙力を失う」という体験を致しました。
初めは本作の作者様のご紹介で、軽い気持ちで読み始めた本作でした。
気づいたら夢中になっていて、次の話は、その次の話は――と読み進めてしまい、最後まで一気に読み切ってしまいました。それだけの力が、この「海のシンバル」にはありました。具体的には、
・いつ、誰の身に起きてもおかしくない災害というテーマ
・丁寧で本当にきめ細やかな情景描写
・主人公とヒロインの、文字だけを通した心の触れ合い・すれ違い
といった所が本作の魅力だと思います。最後に一言叫ばせてください。

「読めば分かるっ!」

なぜなろうで書いているの!?もはやプロ!というか、面白すぎるんですけど!!

  • 投稿者: 退会済み   [2021年 07月 28日 21時 04分]
管理
ご本人様より直接ご紹介いただきました。
どんなもんかなと読み始めました。
そんな風に考えていた自分が恥ずかしくなりました。

とりあえず、皆さま読んでみてください。
プロローグからすぐにこの世界感へ取り込まれます。

そして第一話へ進むとまたびっくり。
文章の流れ、情景の浮かぶ様、なぜなろうにこんな作品が!?
これ、文庫本で普通に売っているレベル…だよね?
と、なることでしょう。

文章力はさることながら、面白さも折り紙つき。
というか、読んだら最後、結末までいかないと気になって眠れないかも?

海のシンバル。
これは、紛れも無い、文学作品です。

一五一四キロメートルと、サンテンイチイチ。



想像だから限界はある。

地の底から突然来る震動音。
座り込むほどの揺れ。
冷たい空に、どこまでも続くブレーキランプ。
体育館の固い床。
仕切りのない高い空間を温める石油ストーブの熱。
再会を待つ祈り。

同じ場所に居なくても、今、話をすることは出来る。
裸になっても、見えない、見せられない、心の奥を。

2013年山陰のファッションホテルに、毎回違う男と来て、毎回同じ201号室を使う女"R"。彼女と受付の"僕"は、顔も名前も知らないまま、シンバルの音がする気送管で、文字のやりとりをする。

それだけの関係。
1,514キロメートルの距離と3.11の話を、
"R"と"僕"は、した。


なろうに純文学は、あります。
ゆっくり、読んでほしい。
ブクマをして、あなたの本棚に。

あなただけの答えを出して欲しい。

これ、お金払って読むヤツやないか!(○口○*) ポーカン

  • 投稿者: 家紋 武範   [2021年 05月 25日 10時 25分]
「海のシンバル」
 まずこの意味の分からないタイトルはなろうではあまり見ないタイプの標題で、アイキャッチの効果は薄い。

 しかし、読んでみると一気に引き込まれていく。この作品の主人公とヒロインには決して共感できない部分があるし、こんなふうになりたくはないのだ。
 だが引き込まれる。
 引き込まれていく──。

 それは、この作者のレベルの高い書き方にほかならない。これは購入して読む品だというほどの水準だ。

 主人公とヒロインを助けたくなる。手を差し伸べたくなる。だが彼らはそれぞれの道を歩む。それは必然なのだ。

 読了後もかなり持続した余韻に浸れる。そんな作品。
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