イチオシレビュー一覧

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無から有を産み、破壊と混沌から創造するカタルシス。なろう的スキル制異世界の極地、ここに在り

転生して幸せになるとは限らないが、人として"弱い"からこそ、主人公の復讐は時に優しく時に残酷。
そんな心情描写も魅力的ですが――。

本作の本質は【創造のカタルシス】にこそ在ります。

既存ジョブが選べない? ならば新たな職業を生み出せ。
仲間が弱い? ならば新たな種に進化させよ。

屍霊ですら意思と心持つ新種と化し、生死の垣根を取り除く。
異形の怪物達を率い、百鬼夜行さながらに"敵"を踏み潰す爽快感。
かと思えば、自身の血肉すら駆使し、食材から工業製品すら生み出して"国"を繁栄させる。

そんな、太古の創世神話じみた"破壊と創造"が、なろうで発展してきたスキル制の世界観とどうしようもなく親和していて。

各話末の「図鑑」を拾い読むだけでも、主人公と共に無から有を生み出す快感が味わえることでしょう。

王道? 悪役? いいえ、優しい復讐者です。

  • 投稿者: ソラナキ   [2017年 02月 24日 00時 51分]
この物語は、一度目二度目を不幸で終えた主人公が四度目は嫌だと三度目の人生で奮闘するお話です。
ですが、それだけでは終わらない。

まず、襲い来る災厄。力がない故の、喪失。
それらを経験した主人公は、「優しい復讐」を選択します。

主人公は確かに魔力チートです。ですが、使える魔術は初期で「死属性」のみ。
その死属性は攻撃には向いておらず、世界から忌まれるアンデットを創り出すなどの能力です。

そして主人公自身もダンピールという世界から嫌われる種族です。
普通なら諦めるか、自棄を起こして死ぬか。
しかし主人公はあきらめず、ただ淡々と行動していきます。

まあ、全編シリアスかと言うとそんな事はなく、ぶっちゃけほのぼのです。シリアスパートとの格差が激しいだけで。

この「狂気と心」の物語を、是非読んでみてください。人を選びますが、ハマると更新されていないか真っ先に見るようになりますよ。

混沌の中にある王道ファンタジー

  • 投稿者: マッド   [2016年 11月 14日 13時 07分]
この作品はある意味人を選ぶ気がします。しかし、読み進めるほどいつの間にか引きずり込まれ、抜けだせなくなります。

物語は物凄い不幸な人生を二回経た主人公が3度目の人生をいかに幸福に生きるかということが主題となっておりますが、輪廻転生の神から不条理な呪いをかけられマイナスからのスタートが始まります。

しかし、仲間を増やし、戦いをして成長していきながら国を作り、運命に対して下克上を果たしていく過程は素晴らしいとしか言えません。

ダークファンタジーのように思われますが、圧倒的に不幸な背景が主人公にあるため何をしても悲劇的にならないということとオンリーワンの世界観、幸せになるため運命と戦う様から王道中の王道の作品だと思います。
必読の作品です!

一番の魅力は主人公の心理描写や意外性だと思います。

  • 投稿者: sina   [2016年 04月 28日 17時 15分]
 まず、敵味方ともに魅力あるキャラが多いです。
 そしてヴァンダルーの心理描写では、絶望と憎悪・憤激のどん底に叩き落されるシーンが、読んでいるこちらまで引き込まれるくらい秀逸でした。
 あと、意外な方法で敵を殺したり、問題を解決しようとするところも面白い。
 pixiv で長編小説を完結させているので、エタる心配もなさそうですし、是非多くの人の目に触れてほしい作品です。

増えていく仲間たち

  • 投稿者: joker   [2016年 04月 07日 02時 58分]
序盤は苦境に立たされながらも、自発的に行動していく主人公。目的をもって行動していく内に増えていく仲間たち。
一見悲劇でも救いのある展開…
非常に上手く爽快感を作り上げられています!
敵や味方が各々考えを持って、面白く行動していく様がとても惹き付けられます。
何より一番は主人公らしくない戦い方が新鮮で素晴らしい!

喜怒哀楽を心に響かせるラノベ

強いだけの痛快かつ中身の薄いラノベに飽きた人、もしくは人生を語るような重く心にのしかかる小説に疲れた人に読んでもらいたい本です。

読者が軽い気持ちで興味をもてるように配置されたラノベ要素(レベルやスキルなど)と、読者をより深く物語に没頭させるための主人公達の心の葛藤が絶妙なバランスで描かれていると思います。

一点のみ特筆して書くと、大概復讐が絡む小説は主人公が外道に堕ちて読者がついて行けなくなるか、あまりにも綺麗事で話をまとめてしまい、主人公が薄っぺらくなるか、といったパターンが多いのですが、この小説に関しては物語序盤に〈優しい復讐〉という行為を主人公が選択します。そこには嘘がなく、真実主人公が考えうる最大の復讐でありながら、読者が主人公に対して感情移入する事を阻害しないようにする、作者の心配りを感じる事ができました。
引き込まれる作品なので是非ご一読下さい。
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