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[良い点]
ポリゴナルライフリングはいけそうな感じがかなりしますね。どの程度規格化できるかといった話はともかくとして、比較的安価にライフルを量産できそうです。
現実ではパーカッションにしろ前装ライフルにしろ、科学の進歩にあっという間においていかれてしまいましたが、16,17世紀辺りに生まれていたらいろいろと違った歴史になっていそうです。
[気になる点]
1.戦国時代の技術ではライフリング以外の方法は不可能という主張について
正確なことは不明とはいえ、一説では15,16世紀ごろにライフリングが発明されたという説があり、事実として戦国時代ではないもののルイ13世のものだったという1620年ごろのホイールロック式ライフルをはじめとして16~17世紀ごろのライフルというものはそれなりの数残っています。主に狩猟用で軍事利用はされなかったようですが。
時代や地域が完全に同じではないとはいえ、産業革命の百年以上前の欧州で(決して一般的ではなかったとはいえ)一定数作られていたことを考えると、「銃身は切削できない鋼鉄でできており、それ故に戦国期にライフリングの切削は不可能」は言い過ぎではないかと思いますが。のちのライフルド・マスケットのように量産することは不可能でしょうけれど、金に糸目を付けなければ選抜歩兵用のものくらいは用意できるように思えます。
参考資料
https://en.thevalue.com/articles/rock-island-auction-company-ria-louis-xiii-hunting-rifle-gun-king-france
https://www.germanhuntingguns.com/about-the-guns/wheellock-guns/

2.元込め・連発について
一応16,17世紀ごろにちらほらとスナイドル銃のそれに類似した機構の元込め銃がありはするのでその程度であれば金属薬莢的な方式も不可能ではないと思います(とはいえ薬莢(子砲?)はどれも一点もので相当高価になるでしょうけれど)。
ただ単に連発したいだけならば無理に薬莢を作らずともlorenzoniやkalthoffのようにマガジンに火薬や銃弾をそのまま入れたっていいでしょう(実際に17世紀ごろの中国人がlorenzoniを模倣して連珠火銃という連発銃を作成しているので戦国期の日本でも作る気になれば作れた可能性は高いでしょう)。

参考資料
https://www.youtube.com/watch?v=beOgmCxeh7A&t=326s
https://www.baike.com/wikiid/5527494341635951047?anchor=lyeiy9tdb61

3.銃弾に関して
当時の日本では銅や鉄のような鉛以外の弾を使うこともあるのでミニエー・プリチェットでは下請けに作らせた弾が思った通りに機能しない危険性もあり、球形弾を麻布で包むやり方の方が(たとえ装填は遅くなったとしても)柔軟性があるという考え方もできる。
参考資料
https://x.com/hachinohemuseum/status/1428513855303393283
[一言]
かるかをフリントロック式マスケットのように金属製にしてもよいかもしれません。またそもそもが短くて銃剣を指して槍替わりにはしにくい火縄銃なので、ライフリングするのならばもっと銃身長を短くして、装填や取り回しのしやすさを向上させてもよいかもしれません。
  • 投稿者: 棕櫚
  • 18歳~22歳 男性
  • 2024年 09月16日 16時25分
[気になる点]
この時代、鉄のねじはどうやって削ってるんでしょう?

錬鉄の銃にタガネ彫りでライフリング作れないのですか?
  • 投稿者: buubaa123
  • 2024年 08月28日 20時54分
[良い点]
カクヨムで同一の内容の詳細な考察がなされていましたので、有意義な議論が出来ました。
カクヨムでの議論の結論は下記の通りです。

①タガネ彫りは合金がまだ存在しないので不可。このためこの時代にライフリングを実現するにはポリゴナルライフリング一択である。

②ポリゴナルライフリングは熱間鍛造であっても、「多角形を正確に捩じった芯棒」を使う事で実現可能

③熱間鍛造では鍛造精度の問題で精密射撃が厳しい

④コルク→アベマキ、雷酸水銀を固定るする多糖類(ピルロック)原料のアラビアゴム→桃膠や蒟蒻で代用可能

⑤(未解決)雷酸水銀の原料である水銀は日本で調達先が限られるのでは?

⑥(未解決)起爆薬として雷酸水銀ではなく塩素酸カリウムや塩素酸ナトリウムを硫黄と混ぜた「アームストロングの化合物(マッチの頭薬と側面薬)」として、火縄銃の火皿に載せ、さらにそれを撃鉄で叩くことによって火縄銃をほぼ無改造でパーカッションロック式に改造できるのでは?

[気になる点]
1⃣熱間鍛造によるポリゴナルライフリングで芯棒は溶けないか?

2⃣当時の技術で芯棒を正確に捩じることは可能か?

3⃣熱間鍛造による鍛造誤差はライフルにとって致命的な問題になるか?

4⃣ピルロックは蒟蒻で成り立つのか?また「アームストロングの化合物」はピルロックする意味または余地はあるのか?

5⃣自然水銀の産出は北海道・三重・九州に限られるのでは?代替として銀を使用して雷酸銀を作ってもいいが、安全性が低く不経済なので厳しい。

6⃣塩素酸カリウムは「にがり」、塩素酸ナトリウムは海水をそれぞれ活性炭+飽和食塩水の電池で電気分解する事で実現可能だが、特に塩素酸ナトリウムは湿気に弱く、紙製雷管(テーププライマー)が必須?
[一言]
カクヨムにおいて上記の詳細は記載してありますので、興味のある方はご覧ください。

なお上記を考慮した上での私の考えとしては、下記が結論となります。

・ウィットワース銃方式のポリゴナルライフリング
・銃身鍛造時の精度別に分けて「松」「竹」「梅」などの複数規格の弾丸を作成する
・ミニエー弾orウィットワース銃式の捩じり六角鉄鋼弾を紙製薬莢に包む。
・ドライゼ銃のような完全自己完結型の紙製実包は採用しない。※前装式だとメリットが少ないため。
・メイン弾薬は褐色火薬
・紙製雷管(スターターピストルの紙火薬と同じ)を桃膠でピルロックする
・マッチロックの着火用火薬皿に紙製雷管を置き、撃鉄を衝撃仕様のものに変える

[一言]
同様の考察を作品に必要だったので行いました。検証のため、意見募集をかけたところ、こちらを紹介いただきました。
ほぼ同等の考察をなさっていたので、自分の考察内容に自信が持てました。ありがとうございました。

[良い点]
お答えありがとうございました。
[気になる点]
少し別の方面からお尋ねしますが、火縄銃の製法がそう古くは無いですし穴あけや、銃身の穴加工については、そう古くは無いです。

昔のテレビの番組で火縄銃の再現するをやっているのですが、ご存知ですか?
火縄銃は鉄を巻いて鍛造するのですが、戦艦大和の主砲も鋳造砲身にガンベルトを巻いて鍛造しているのをご存知ですか?

幕末に誰でも、鉄砲を巻ける様にと書かれた本を元に再現するのですが、銃身の元の雌ねじは加熱鍛造してます。
又、雄ネジはヤスリの削り出しで作ってます。
そして、別の方法ではタップをヤスリで制作して精密仕上げしてます。

そして忘れていけないのは、木工旋盤はもっと古くから存在している事、穴あけ技術については、その番組では、解明出来ない技術が存在していた様なのです。

鉄砲の台に槊杖の収納穴を穴あけする技術が不明って事です。
刀の鞘の様に張り合わせでは無く長い穴あけを高精度でしてます。

縄文や弥生の昔から硬い翡翠や瑪瑙他の管玉や勾玉ビーズ等に凄い精密な穴あけをしてます。

そして銃身の仕上げ方法は、三八式歩兵銃と同じ方法でおこなわれると紹介されてました。
昭和迄同じ技術が使われて大量生産されてもいると言う事です。

鋳造なら青銅で十分な技術が存在していた事です。
二百三高地で有名な二十八糎榴弾砲の元の砲はイタリアの青銅砲だと聞いています。

以外に工房によるマニファクチャーで量産可能と言う事らしいですね?

以外に、幕末のコピーは、鉄砲鍛冶が手作業で削り出し等で作っている可能性も否定出来ないと思うのです。

  • 投稿者: 青江
  • 2023年 04月18日 19時56分
引き続きのコメントありがとうございます。

火縄銃の再現を試みた番組は見たことないですね。

砲身(砲腔)については、戦艦の主砲あるいはライフルの銃身など、巨大だったり長かったりする物を作るのに鋼鉄の塊に切削加工で穴をあけるというのは、作るものより大きな工作機械とその大きさに見合った刃物と動力が必要で、精度も歩留まりも最悪なので、火縄銃を作る時にも用いられている板状の鋼鉄を精度の高い金属棒に巻き付けて型鍛造で筒状に加工する方法の方が合理的ですね。
その番組でそのような結論になるのは当然かなと思います。

自由鍛造ややすりなどを使った手作業での銃の製造というのは、火縄銃であれば戦国時代には作り方が確立されていたので特に言うことは無いのですが、話題に出されたコルトM1851については画像検索で現物を分解したものと桜田門外の変で使われたらしきものの現物の写真が見られますのでご覧になってみてください。

まずはバレルと一体化したフレーム前部、6連の薬室を持つシリンダー、シリンダーを保持するシャフトは手作業では作れません。
長い時間を掛ければ、創意工夫を重ねれば、熟練の職人の技巧があれば……
とか、そういうレベルではありません。
手作業ではどうしても機械的精度に限界があり、その精度自体を一定に保つことができないのです。
これは簡単に言うと「精密な物を全く同じに沢山作ることができない」ということです。

一体型フレームにバレルを通してライフリングをつける。
シリンダーの中心に穴をあけてそこから放射状に等間隔に薬室を作る。
シャフトの途中から途中まで規格化されたネジを切る。
これにはどうしても旋盤やボール盤など、近代的な工作機械が必要になります。

鋳造の話で言うと青銅と鋼鉄では溶ける温度や金属の特性が全然違うので比較することはできませんね。

桜田門外の変の50年前には西洋には近代的な工作機械があったわけでして、個人的にはこれが日本に入ってきていなかったとする方が不自然かなと感じます。
(具体的にいつの物かは分かりませんが日本工業大学の工業技術博物館に江戸時代に輸入された手回し式や足踏み式の旋盤が展示されています)

日本の鉄砲鍛冶の技術で西洋のリボルバーを作ることができたならば、それにはロマンを感じますが、現実的には厳しいでしょう。
[良い点]
お答えありがとうございました。
[気になる点]
戦国時代と幕末開国前の鉄砲鍛冶の技術はどれほどの差があったのかと調べようとしましたが、うまくいきませんでした。

ペリー来航時、ペリーが技術レベルを調べようとリボルバーのコピーを依頼した話は有名ですが、その鉄砲鍛冶がどのようにしてコピーしたか?
これが調べられません。

その出来栄えに舌を巻いたと伝えられており、井伊直弼の暗殺に用いられた様ですが、この時の道具とかは如何したのか?

江戸期に回転式のタ銃身の銃が作られていますがどのようにして作られていたのか?
戦国時代にペリーのリボルバーを持ち込んで、コピー可能なのか?
詰まりは技術の差ですが、コピー時に戦国時代と道具にどれくらいの差があったのか?が答えかもしれません。

少し前の話ですが、まだ、鉄砲鍛冶をされている方が居られたと聞いています。
その方は、旋盤とか使ったのか迄聞いてなかった事が残念ですが、M1ガーランドのコピー猟銃迄作られていた様です。

  • 投稿者: 青江
  • 2023年 04月12日 20時58分
面白そうなトピックなのでちょっと調べてみました。

ペリーが持ち込んだピストルはコルトM1851というパーカッションリボルバーで、名称通り1851年に発売されて、ゴールドラッシュの時代の流れに乗ってかなりの人気を博したようです。

それが日本に持ち込まれたのはペリーが2度目に来日した1854年なので当時の最新式の拳銃になりますね。この時、幕府の重臣たちに数丁贈ったとされています。

その後に水戸藩がコピーを量産して、1860年の桜田門外の変では水戸浪士数名が携行していて井伊直弼襲撃に使用したみたいですね。

コルトM1851の分解写真がちょうどWikipediaに載っていたので見てみると、これをコピーしたのかと感心しました。ペリーもびっくりするわけです。

これらの部品を作るのには最低でも銃身やシリンダー、ネジが切られたシャフトを加工するための旋盤と穴をあけるためのボール盤のような工作機械が必要になり、火縄銃を作る鉄砲鍛冶の技術だけで作ることは不可能です。

西洋の技術史から辿りますと、産業革命の真っただ中の18世紀末に英国のヘンリー・モーズリーという技術者が従来の旋盤にいくつかの改良を加えたものが世に広まり、それが現代の旋盤の基礎となっています。

一方の日本では江戸時代の末期に幕府や有力な藩が西洋から工作機械を輸入していたようで、モーズリーの旋盤が世に出た1800年からペリーがコルトM1851を持ち込む1854年までに50年余りの期間があって、ペリーが来るよりかなり前に日本に旋盤やその他の工作機械とそれを扱う技術が渡って来ていたのではないかと考えられます。
(もう少し言うとその時から西洋の銃のコピーを試作していたんじゃないかと思います)

だとすれば水戸藩が5年程度で当時の最新式の拳銃であったコルトM1851のコピーを量産できてもおかしくないことになりますね。

というわけで、作者の説としてはペリーが来るより前に日本は旋盤や工作機械を持っていて、西洋の銃のコピーをこっそり作っていたということで結論としておきます。
[一言]
リボルバーライフルを調べていて偶然辿り着きました。
面白いですね。
火縄銃のパーカッションは幕末辺りに実例があり、古い火縄銃を改造したもののその信頼性にフランスの技士が畏怖を抱いたとの記録があると聞いた事があります。

個人的にはパーカッションリボルバーライフルは可能と思います。
2つ方法が考えられる。
一つはシリンダーギャップにカバーをかけてガス抜きパイプを銃身に並べて取り付ける。
もう一つは、シリンダーをスライドさせてレバー的な楔で固定してシリンダーギャップを無くす。
2つとも現代のリボルバーショットガンで使われているものです。
ハンマーを起こしてからスライド操作して引き金を引き撃ち終わったらスライドさせてハンマーを引くと言う具合でしょうか。
  • 投稿者: 青江
  • 2023年 03月31日 15時24分
コメントありがとうございます。
リボルバーライフルにつきましては本編からちょっと離れてしまうのですが、過去のコメントの中で出ていたので答えさせていただきました。

青江さんの考案するリボルバーライフルは不可能ではないと思いますが、実用的かどうかという点ではちょっと疑問です。

まずはリボルバーの機構を戦国時代の技術で作ることは不可能です。
コメントの中でも度々言及しているのですが、鋼鉄を切削加工するためには鋼鉄より硬くて頑丈な素材でできた刃物が必要で、その素材が戦国時代には存在しないという事と、切削加工には動力機械が無いと大変時間がかかってしまって大量生産することができないという事が大きな理由ですね。

それらの障害をファンタジー的な方法でクリアしたとしまして、改良型リボルバーライフルのような複雑な機構を持つ銃を作れるならウィンチェスターのようなレバーアクション式くらい作れそうだなぁと感じます。
[一言]
回り道せずにネジ切り旋盤から作ったらいいんじゃないかな
感想コメントありがとうございます。

過去のコメントでも言及しているのですが、旋盤を一から作ることと鋼鉄の切削加工による大量生産はこの時代では技術的にかなり困難で、本作の銃を作るよりも圧倒的に難しいですね。
[良い点]
フィクションでは厳密に検証しないでもエンターテインメントとして楽しめますが、こういう検証があると、また別の意味で楽しめるので興味深いです。

[気になる点]
素材はどうなんですかね。
戦国時代の製鉄の場合、ライフリングする銃身に適した鋼鉄を生産できないのではないかと思います。軟鉄と玉鋼の時代ですから。
軟鉄にライフリングしても2~3回撃てば条孔がゆがんで使い物にならないんじゃないかなぁ

後、確かに八角形なら作れるかもしれないけど、弾は発射できないと思います。ライフル銃って、射撃時に燃焼ガスの圧力で押された弾が銃身の中で溝に沿って変形することで回転力を形成しますが、八角形だと燃焼ガスが隙間から抜けてしまいますからね。種子島なら玉薬の詰め方でどうにもなるので問題にならないでしょうけど。

と言うことで戦国時代の技術でライフル銃は難しいのじゃないかな。冶金技術の進歩と旋盤の登場まで待たないと
  • 投稿者: Hiro
  • 2022年 01月25日 21時22分
感想コメントありがとうございます。

本作での結論的には「種子島の技術で作られたミニエー銃」といった物で、ミニエー銃も軟鉄のライフル銃で鉛弾を発射できたので問題ないと思います。

ポリゴナルライフリングにつきましては現代では主流になっていますし、ライフリングに合わせて変形しやすいように工夫されたミニエー弾なら問題なく発射できると思います。
[一言]
個人的に戦国時代ではなく、『文明崩壊後のポスト・アポカリプス世界で銃を製造できるか?』や、『ファンタジー世界に銃を持ち込んだ場合、それを模造・複製できるか?』というテーマについて以前から強い関心があったため、大変興味深く読むことができました。
ライフリングの切削はもちろん、薬莢、特に雷管と撃針の製造が一番のネックになると思っていたので、こちらのアプローチは意外ではありました。
いろいろと勉強にさせていただきました。
感想コメントありがとうございます。

本作は戦国時代を仮の舞台としておりますが、同等の文明レベルを持つファンタジー世界で設定にリアリティをもたせることも考えて書いておりまして、ご参考になりましたら嬉しく思います。
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