エピソード78の感想一覧
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[一言]
>mamohさん
私自身、名作と言われるような小説、映画、ドラマでも、矛盾点や御都合主義はあるし、また、それをある程度までは目をつぶり、可能な限り作者に寄り添う考え方をするべき。と言う考え方で、作品を楽しんでいることを明言した上で
mamohさんの考え方は非常に納得できるもので、奴隷商人の所得条件は作者よりもmamohに分があると感じます。
原作を飛ばし読みで見直したら、セリーもミリアも初期から商人を所持していましたね。申し訳ありません。
奴隷身分のジョブ聖騎士、騎士、村長、奴隷商人があり得ないと言うのは私自身も以前から思っていことです。
それどころか騎士団に所属していないジョブ騎士やジョブ聖騎士があり得ないというよりも、本来、ギルドに所属せずにジョブを得ていること自体が(エレーヌの神殿と盗賊を除けば本来あり得ず、(最新近くまで読まれていないのでしたらネタバレかもですが)、ユウキ君自身、ジョブを勝手に変更出ることをチートと言っています。
ですので基本戸籍登録は、村人と盗賊ジョブを除けば、ギルド(騎士団含む)への所属で管理されているのではないかと考えています。税金もギルド経由で払いますし。(村民は自身の町や村からほとんど離れないので、戸籍管理や税金も村長経由か騎士団でしょう)
家を借りる際のインテリジェンスカードチェックは報奨金渡しや旅亭(高級旅館)と同じく基本的には盗賊チェックにすぎない(例外的にギルド無所属である村人は戸籍登録があるかもですが)と考えています。
まじめな話、この場合はミチオ君とユウキ君はどこに税金を払うのでしょうか?疑問がつきません。(盗賊と同じく脱税?)
>国家制度上は私商人に過ぎない町の奴隷商に公民を奴隷身分に落とす権限を与えますかね? それをやっちゃあ、世紀末無法異世界だと思いますが。
ミリア(10年以内の転職は海賊落ち)やペルマスクの細工師(移動魔法を使って飛ぶと盗賊に落ちるように契約させられる)の例を見るに、本来はギルドに所属しジョブにつくのはかなりの制約を受けていると考えています。
奴隷商人もまた同じように制約を受けていて、勝手に奴隷に落とすことはできない。奴隷商人としての商取引、本人乃至家長の承諾の上の身売りでない限り公民を奴隷に落とすことはできない、または行った奴隷商人は盗賊落ちするものと考えています。
つまり私は、ジョブ制度というよりギルドの制約により勝手な奴隷登録はできないと考えています。
騎士による盗賊の奴隷登録はあるか無いかは未確定と言うのが実際の個人的な考え方です。原典に騎士による奴隷登録が存在せず、できたとしても誰かが騎士ジョブで実行しようとしない限り不明。(mamohさんの言われる通り、実行できる可能性は高いとは思いますが)
因みに、奴隷落ちを司法権の有無と書きましたが近代になるまで、三権分立の考え方がないばかりか、権力者が生死与奪権すら握っていたのは承知していますし、原典の決闘騒ぎの際に家父長権を持ってサボーがバラダム家のお嬢様の首を落していることから権力者が強力な権限を持っているのは確実です。
その上で、奴隷に落とす行為を現代風に考えた時に、裁判官としての行為、それを比喩表現として司法権と表現しています。これは念のため。
村長に奴隷解放がある理由自体はご納得いただけたようですので。幸いです。
これらの私個人の考え方を押し付ける訳ではありませんが、こう言う考え方があることは一考していただけたらと思います。
まあ、最初にも書きましたが、一部はなるべく作者を擁護しようとして考えたので(;'∀')
まあ、普通に騎士にも盗賊に対する奴隷権限はありそうだよな。
>mamohさん
私自身、名作と言われるような小説、映画、ドラマでも、矛盾点や御都合主義はあるし、また、それをある程度までは目をつぶり、可能な限り作者に寄り添う考え方をするべき。と言う考え方で、作品を楽しんでいることを明言した上で
mamohさんの考え方は非常に納得できるもので、奴隷商人の所得条件は作者よりもmamohに分があると感じます。
原作を飛ばし読みで見直したら、セリーもミリアも初期から商人を所持していましたね。申し訳ありません。
奴隷身分のジョブ聖騎士、騎士、村長、奴隷商人があり得ないと言うのは私自身も以前から思っていことです。
それどころか騎士団に所属していないジョブ騎士やジョブ聖騎士があり得ないというよりも、本来、ギルドに所属せずにジョブを得ていること自体が(エレーヌの神殿と盗賊を除けば本来あり得ず、(最新近くまで読まれていないのでしたらネタバレかもですが)、ユウキ君自身、ジョブを勝手に変更出ることをチートと言っています。
ですので基本戸籍登録は、村人と盗賊ジョブを除けば、ギルド(騎士団含む)への所属で管理されているのではないかと考えています。税金もギルド経由で払いますし。(村民は自身の町や村からほとんど離れないので、戸籍管理や税金も村長経由か騎士団でしょう)
家を借りる際のインテリジェンスカードチェックは報奨金渡しや旅亭(高級旅館)と同じく基本的には盗賊チェックにすぎない(例外的にギルド無所属である村人は戸籍登録があるかもですが)と考えています。
まじめな話、この場合はミチオ君とユウキ君はどこに税金を払うのでしょうか?疑問がつきません。(盗賊と同じく脱税?)
>国家制度上は私商人に過ぎない町の奴隷商に公民を奴隷身分に落とす権限を与えますかね? それをやっちゃあ、世紀末無法異世界だと思いますが。
ミリア(10年以内の転職は海賊落ち)やペルマスクの細工師(移動魔法を使って飛ぶと盗賊に落ちるように契約させられる)の例を見るに、本来はギルドに所属しジョブにつくのはかなりの制約を受けていると考えています。
奴隷商人もまた同じように制約を受けていて、勝手に奴隷に落とすことはできない。奴隷商人としての商取引、本人乃至家長の承諾の上の身売りでない限り公民を奴隷に落とすことはできない、または行った奴隷商人は盗賊落ちするものと考えています。
つまり私は、ジョブ制度というよりギルドの制約により勝手な奴隷登録はできないと考えています。
騎士による盗賊の奴隷登録はあるか無いかは未確定と言うのが実際の個人的な考え方です。原典に騎士による奴隷登録が存在せず、できたとしても誰かが騎士ジョブで実行しようとしない限り不明。(mamohさんの言われる通り、実行できる可能性は高いとは思いますが)
因みに、奴隷落ちを司法権の有無と書きましたが近代になるまで、三権分立の考え方がないばかりか、権力者が生死与奪権すら握っていたのは承知していますし、原典の決闘騒ぎの際に家父長権を持ってサボーがバラダム家のお嬢様の首を落していることから権力者が強力な権限を持っているのは確実です。
その上で、奴隷に落とす行為を現代風に考えた時に、裁判官としての行為、それを比喩表現として司法権と表現しています。これは念のため。
村長に奴隷解放がある理由自体はご納得いただけたようですので。幸いです。
これらの私個人の考え方を押し付ける訳ではありませんが、こう言う考え方があることは一考していただけたらと思います。
まあ、最初にも書きましたが、一部はなるべく作者を擁護しようとして考えたので(;'∀')
まあ、普通に騎士にも盗賊に対する奴隷権限はありそうだよな。
エピソード78
[気になる点]
K-2さん
>(3)奴隷解放権限は奴隷商人と村長のみで、騎士のスキルには無いでしょうし、そんな安易なものではない筈。
>盗賊の奴隷落ちは執行猶予や禁固刑みたいなもので、懸賞金が付けば即座に処刑されるのが普通ですから。
>かたや税金や借金で自発的に奴隷落ちするのは、破産や年季奉公で自立自活できないだけと同じと捉えます。
>所有者は奴隷の税金や生活の面倒をみる義務があるので、無期雇用契約に近く領民支配とは別枠。
主張されることは分からないではないですが、それは村長に奴隷解放の権限があることの説明にはなっても、騎士にその権限がないことの説明にはなっていません。村落で発生することは町でも発生し、騎士はそれに対応せねばならないのですから。
また、村長が騎士よりも行政関連の権能で優越していると想定すると以下のような論理展開が導き出されます。
A.村長にのみ可能で騎士には不可能な業務を実施するために、町にもジョブ村長の常駐が必要。
B.町に村長と騎士という2種類の行政関係の権能を持つジョブが存在するとすると、村長よりも劣った行政職兼戦闘職のジョブ騎士は、戦闘関連の権能を生かして警察任務や迷宮活動専業に。騎士より優れた行政職であるが戦闘関連の権能を持たないジョブ村長は行政専業に。それぞれ役割の分化が進む筈。
C.従って、町の行政はジョブ村長が担当する。
ですが、原典の記述はそうはなっていません。町の行政は明らかに騎士団が担っています。
>(4)奴隷商人の獲得条件は、商人Lv30かつ(複数?)奴隷売買だと考えます。
>それならユウキ君は二人購入した時点で資格を得ていた筈で矛盾はありませんね。
奴隷商人のジョブの獲得条件に関する私の考えは、以下に示すごくシンプルなものです。
商人の本質は「買う」ではなく、「売る」ことである。だから商人系のジョブの獲得条件は、該当商品を「買う」のではなく「売る」ことである。
これに対して何ら根拠も理由も示さずに反対意見の結論だけ示されても、対応に困ります。
K-2さん
>(3)奴隷解放権限は奴隷商人と村長のみで、騎士のスキルには無いでしょうし、そんな安易なものではない筈。
>盗賊の奴隷落ちは執行猶予や禁固刑みたいなもので、懸賞金が付けば即座に処刑されるのが普通ですから。
>かたや税金や借金で自発的に奴隷落ちするのは、破産や年季奉公で自立自活できないだけと同じと捉えます。
>所有者は奴隷の税金や生活の面倒をみる義務があるので、無期雇用契約に近く領民支配とは別枠。
主張されることは分からないではないですが、それは村長に奴隷解放の権限があることの説明にはなっても、騎士にその権限がないことの説明にはなっていません。村落で発生することは町でも発生し、騎士はそれに対応せねばならないのですから。
また、村長が騎士よりも行政関連の権能で優越していると想定すると以下のような論理展開が導き出されます。
A.村長にのみ可能で騎士には不可能な業務を実施するために、町にもジョブ村長の常駐が必要。
B.町に村長と騎士という2種類の行政関係の権能を持つジョブが存在するとすると、村長よりも劣った行政職兼戦闘職のジョブ騎士は、戦闘関連の権能を生かして警察任務や迷宮活動専業に。騎士より優れた行政職であるが戦闘関連の権能を持たないジョブ村長は行政専業に。それぞれ役割の分化が進む筈。
C.従って、町の行政はジョブ村長が担当する。
ですが、原典の記述はそうはなっていません。町の行政は明らかに騎士団が担っています。
>(4)奴隷商人の獲得条件は、商人Lv30かつ(複数?)奴隷売買だと考えます。
>それならユウキ君は二人購入した時点で資格を得ていた筈で矛盾はありませんね。
奴隷商人のジョブの獲得条件に関する私の考えは、以下に示すごくシンプルなものです。
商人の本質は「買う」ではなく、「売る」ことである。だから商人系のジョブの獲得条件は、該当商品を「買う」のではなく「売る」ことである。
これに対して何ら根拠も理由も示さずに反対意見の結論だけ示されても、対応に困ります。
エピソード78
[気になる点]
続いてMHさん
>(2)
>>ロクサーヌやセリーは誰の手で奴隷身分になったのだろうか?
>奴隷商人のアレンが奴隷にしたのでは?
うーん。国家制度上は私商人に過ぎない町の奴隷商に公民を奴隷身分に落とす権限を与えますかね? それをやっちゃあ、世紀末無法異世界だと思いますが。
騎士の任命のスキルの使用が制限されているのと同じで、スキルとして可能だったとしても、法律で厳重に制限されると思いますが。
「制限」というのは、普段は禁止されているが公権力が認めた場合のみ実行を許すということですが、この場合「公権力」が何を指すのかというのが問題です。
村長? 騎士? 聖騎士? それともジョブではなく領主という地位? 何にせよ無意味に複雑な制度になってしまいます。どう考えても公権力の担い手である村長や騎士や聖騎士に公民の奴隷化の権能を与えた方がシンプルな制度になります。
>従って、村長はあくまでも盗賊で無いと奴隷にはできないと考えます。
>付け加えるならば、奴隷に落とすのは司法権の有無では無いかと。
>であるならば、聖騎士、村長に奴隷登録があって、騎士にない理由は理解できます。
うーん。近代に成立した「司法」の概念を中世風異世界に持ち込まれても。
行政職である筈の村長が罪人に罪の裁きを受けさせている時点で、この世界に三権分立の概念などないことは明白でして。三権がごちゃ混ぜになった制度しかない社会で、ベイルの町では盗賊団の壊滅に関わっていたり、盗賊の賞金を支払っていた騎士団が司法権がないというのもおかしいです。
続いてMHさん
>(2)
>>ロクサーヌやセリーは誰の手で奴隷身分になったのだろうか?
>奴隷商人のアレンが奴隷にしたのでは?
うーん。国家制度上は私商人に過ぎない町の奴隷商に公民を奴隷身分に落とす権限を与えますかね? それをやっちゃあ、世紀末無法異世界だと思いますが。
騎士の任命のスキルの使用が制限されているのと同じで、スキルとして可能だったとしても、法律で厳重に制限されると思いますが。
「制限」というのは、普段は禁止されているが公権力が認めた場合のみ実行を許すということですが、この場合「公権力」が何を指すのかというのが問題です。
村長? 騎士? 聖騎士? それともジョブではなく領主という地位? 何にせよ無意味に複雑な制度になってしまいます。どう考えても公権力の担い手である村長や騎士や聖騎士に公民の奴隷化の権能を与えた方がシンプルな制度になります。
>従って、村長はあくまでも盗賊で無いと奴隷にはできないと考えます。
>付け加えるならば、奴隷に落とすのは司法権の有無では無いかと。
>であるならば、聖騎士、村長に奴隷登録があって、騎士にない理由は理解できます。
うーん。近代に成立した「司法」の概念を中世風異世界に持ち込まれても。
行政職である筈の村長が罪人に罪の裁きを受けさせている時点で、この世界に三権分立の概念などないことは明白でして。三権がごちゃ混ぜになった制度しかない社会で、ベイルの町では盗賊団の壊滅に関わっていたり、盗賊の賞金を支払っていた騎士団が司法権がないというのもおかしいです。
エピソード78
[気になる点]
MHさん
>(4)
>こちらはミチオ君はいきなり奴隷を売却していたので可能性は高いですね。
>しかし、奴隷って基本的に奴隷商人にしか売れないのでは無いかと思うのですよ。
>この世界、税金が金納である以上、農民でも生産物を売却している筈で、ロクサーヌ達が持っていなかったのは商人ジョブの獲得条件は仕入た物を売却する事では無いかと思うのです。(でないと探索者は探索者ギルドで売却しているだけで商人ジョブを得ている筈で、探索者LV10だったセリーが持っていなかったのはおかしい)
>これを適応すると、奴隷を仕入して販売しなくてはいけなくなり、条件的に厳しいかと。
>従って、奴隷商人は商人の中級職と考えるのが自然なのかと思います。
まず、一点完全に誤解されている箇所があります。
>(でないと探索者は探索者ギルドで売却しているだけで商人ジョブを得ている筈で、探索者LV10だったセリーが持っていなかったのはおかしい)
セリーはミチオ君によって村人Lv5に上げられた時点で商人のジョブを獲得しています。(Web版、書籍版共)
ミチオ君に購入された時点で商人のジョブを持っていなかったのは、単に村人のレベルが足りなかったからです。
ですから、商人のジョブの獲得条件に無理に「仕入れた物を売る」という限定を付ける必要はないと思います。ミチオ君が売り払った盗賊の装備品も仕入れた物ではなく鹵獲品ですが、それでも無事に武器商人や防具商人のジョブを獲得しています。
>この世界、税金が金納である以上、農民でも生産物を売却している筈で、
ロクサーヌは幼い頃は両親に、両親と死別してからは叔母夫婦に養われていたと語っていました。
その家が農家だった場合、収穫物を「売る」という行為を行ったのは、当然世帯主である父や叔父であるため、ロクサーヌは商人のジョブは獲得出来なかった、ただそれだけのことではありませんか?
農作物を作ることによって得られたジョブは農夫。売却のために農作物を運ぶ位のことでは「売った」とは見做されないのでしょう。
ペルマスクの鏡職人の親方や奥さんにコハクの原石やネックレスを「売った」時は、口を動かしたのは主にセリーだっただろうが、販促のためのネックレスを身に着けて販売の現場に同行していますし、奥さんに親方の行状をチクったことが決定的契機になったのかもしれません。
あるいは、複数人で魔物を倒した場合にジョブ戦士の資格を得るのは魔物に最も多くのダメージを与えた者ではなく、止めを刺した者になるのと同様に、売却代金を「受け取る」行為が決定的契機になっている可能性もあります。その場合、ロクサーヌは口八丁手八丁のセリーの傍らで唯微笑んでいて最後に代金を受け取っただけでも、ロクサーヌが「売った」と認定されるのでしょう。(もしそうならば、アイテムと認識される銀貨以上が判定対象で、銅貨では受け取ったことにはならないという可能性もあります)
>しかし、奴隷って基本的に奴隷商人にしか売れないのでは無いかと思うのですよ。
条件が達成困難だから別の条件になるということはないでしょう。魔法使いのジョブなんか、魔法の使えない者に対して「魔法を使うことで魔法使いになれる」という正攻法では絶対に達成不可能なジョブ獲得条件なのですから。
仮に奴隷は奴隷商人にしか売れない(つまり、一般人は一般人に奴隷を売ることは出来ず、一般人の奴隷の売却先は奴隷商人に限定され、一般人に奴隷を売れるのは奴隷商人だけという制度のことでしょうか。確かにそれはありそうですが)という制約があるとしても、それはジョブ制度による制約なのでしょうか? それとも国家制度による制約なのでしょうか?
ジョブ制度による制約ならば「基本的に」ではなく「絶対に」実現不可能ですから国家制度による制約なのでしょう。ならばいくらでも回避は可能です。
過去に一般人が一般人に奴隷を売ることが許可されていた国家があったとしましょう。その国家で合法的に、あるいは非合法の闇取引(何が盗賊に堕ちるに値する悪いことなのかを判定するのは国家法ではなくジョブ制度なので、ジョブ制度が認めている奴隷売買を闇で行っても盗賊に堕ちることはないでしょう)でもとにかく奴隷売買を行って、一般人からジョブ奴隷商人の奴隷商が複数誕生したとします。一旦複数誕生すれば、奴隷商Aが後継者をジョブ奴隷商人にしたければ、後継者に自家の奴隷を同業者の奴隷商Bの処に売りに行かせれば条件達成。奴隷商Bも同じく。(本当にこのような相互依存関係があるから、ベイルの奴隷商アランは、同業者を商売敵ではなく仲間だと認識しているのかもしれない)既存の奴隷商に奴隷を売ることで、ミチオ君のように一般人からジョブ奴隷商人への新規参入も可能。こうしてジョブ奴隷商人はどんどんと増殖可能。
>従って、奴隷商人は商人の中級職と考えるのが自然なのかと思います。
原典のWikiなどでは、魔道士の更に上位のジョブの存在が暗示されていること、原作者が冒険者にも上位のジョブがあると語っていることなどから、この世界の住人が「上級職」と認識している魔道士や冒険者を「中級職」と称しています。
このため「中級職」の呼称が混乱しているようですが、Wiki基準ではジョブ商人の「中級職」はジョブ豪商。ジョブ奴隷商人は獲得条件の一つが商人Lv50ではなく商人Lv30ですから、「中級職」ではなく「派生職」です。
MHさん
>(4)
>こちらはミチオ君はいきなり奴隷を売却していたので可能性は高いですね。
>しかし、奴隷って基本的に奴隷商人にしか売れないのでは無いかと思うのですよ。
>この世界、税金が金納である以上、農民でも生産物を売却している筈で、ロクサーヌ達が持っていなかったのは商人ジョブの獲得条件は仕入た物を売却する事では無いかと思うのです。(でないと探索者は探索者ギルドで売却しているだけで商人ジョブを得ている筈で、探索者LV10だったセリーが持っていなかったのはおかしい)
>これを適応すると、奴隷を仕入して販売しなくてはいけなくなり、条件的に厳しいかと。
>従って、奴隷商人は商人の中級職と考えるのが自然なのかと思います。
まず、一点完全に誤解されている箇所があります。
>(でないと探索者は探索者ギルドで売却しているだけで商人ジョブを得ている筈で、探索者LV10だったセリーが持っていなかったのはおかしい)
セリーはミチオ君によって村人Lv5に上げられた時点で商人のジョブを獲得しています。(Web版、書籍版共)
ミチオ君に購入された時点で商人のジョブを持っていなかったのは、単に村人のレベルが足りなかったからです。
ですから、商人のジョブの獲得条件に無理に「仕入れた物を売る」という限定を付ける必要はないと思います。ミチオ君が売り払った盗賊の装備品も仕入れた物ではなく鹵獲品ですが、それでも無事に武器商人や防具商人のジョブを獲得しています。
>この世界、税金が金納である以上、農民でも生産物を売却している筈で、
ロクサーヌは幼い頃は両親に、両親と死別してからは叔母夫婦に養われていたと語っていました。
その家が農家だった場合、収穫物を「売る」という行為を行ったのは、当然世帯主である父や叔父であるため、ロクサーヌは商人のジョブは獲得出来なかった、ただそれだけのことではありませんか?
農作物を作ることによって得られたジョブは農夫。売却のために農作物を運ぶ位のことでは「売った」とは見做されないのでしょう。
ペルマスクの鏡職人の親方や奥さんにコハクの原石やネックレスを「売った」時は、口を動かしたのは主にセリーだっただろうが、販促のためのネックレスを身に着けて販売の現場に同行していますし、奥さんに親方の行状をチクったことが決定的契機になったのかもしれません。
あるいは、複数人で魔物を倒した場合にジョブ戦士の資格を得るのは魔物に最も多くのダメージを与えた者ではなく、止めを刺した者になるのと同様に、売却代金を「受け取る」行為が決定的契機になっている可能性もあります。その場合、ロクサーヌは口八丁手八丁のセリーの傍らで唯微笑んでいて最後に代金を受け取っただけでも、ロクサーヌが「売った」と認定されるのでしょう。(もしそうならば、アイテムと認識される銀貨以上が判定対象で、銅貨では受け取ったことにはならないという可能性もあります)
>しかし、奴隷って基本的に奴隷商人にしか売れないのでは無いかと思うのですよ。
条件が達成困難だから別の条件になるということはないでしょう。魔法使いのジョブなんか、魔法の使えない者に対して「魔法を使うことで魔法使いになれる」という正攻法では絶対に達成不可能なジョブ獲得条件なのですから。
仮に奴隷は奴隷商人にしか売れない(つまり、一般人は一般人に奴隷を売ることは出来ず、一般人の奴隷の売却先は奴隷商人に限定され、一般人に奴隷を売れるのは奴隷商人だけという制度のことでしょうか。確かにそれはありそうですが)という制約があるとしても、それはジョブ制度による制約なのでしょうか? それとも国家制度による制約なのでしょうか?
ジョブ制度による制約ならば「基本的に」ではなく「絶対に」実現不可能ですから国家制度による制約なのでしょう。ならばいくらでも回避は可能です。
過去に一般人が一般人に奴隷を売ることが許可されていた国家があったとしましょう。その国家で合法的に、あるいは非合法の闇取引(何が盗賊に堕ちるに値する悪いことなのかを判定するのは国家法ではなくジョブ制度なので、ジョブ制度が認めている奴隷売買を闇で行っても盗賊に堕ちることはないでしょう)でもとにかく奴隷売買を行って、一般人からジョブ奴隷商人の奴隷商が複数誕生したとします。一旦複数誕生すれば、奴隷商Aが後継者をジョブ奴隷商人にしたければ、後継者に自家の奴隷を同業者の奴隷商Bの処に売りに行かせれば条件達成。奴隷商Bも同じく。(本当にこのような相互依存関係があるから、ベイルの奴隷商アランは、同業者を商売敵ではなく仲間だと認識しているのかもしれない)既存の奴隷商に奴隷を売ることで、ミチオ君のように一般人からジョブ奴隷商人への新規参入も可能。こうしてジョブ奴隷商人はどんどんと増殖可能。
>従って、奴隷商人は商人の中級職と考えるのが自然なのかと思います。
原典のWikiなどでは、魔道士の更に上位のジョブの存在が暗示されていること、原作者が冒険者にも上位のジョブがあると語っていることなどから、この世界の住人が「上級職」と認識している魔道士や冒険者を「中級職」と称しています。
このため「中級職」の呼称が混乱しているようですが、Wiki基準ではジョブ商人の「中級職」はジョブ豪商。ジョブ奴隷商人は獲得条件の一つが商人Lv50ではなく商人Lv30ですから、「中級職」ではなく「派生職」です。
エピソード78
[気になる点]
MHさん、K-2さん、私見に対して真剣にご回答いただきありがとうございました。
奴隷に関する聖騎士、騎士、村長、奴隷商人の権能分担に関しては、人によって様々な解釈があるものだと思いました。
この件については、以下の二つの見地から考察することが重要だと思います。
(1)この世界に現在存在している国家よりはジョブ制度の方が時間的に早く成立していて、(少なくとも帝国に関しては、初代皇帝がジョブ英雄だったことからそれは明らか)国家制度はジョブ制度に依存して成立している。
この世界における奴隷制度はジョブ制度の中に組み込まれており、地球のように国家が決めたらその国の中では(原理的には)無くせるものではない。また、その運用においては国家制度ではなくジョブ制度の都合が優先される。(奴隷制度だけではなく、この世界の在り様は全てそうである)
では、このジョブ制度はいつごろ成立したのだろうか?
A.人間族、亜人族、獣人族全てを含むヒト族の黎明以前から存在した。
B.原始、まだヒト族が文明を生み出す前に、迷宮と一緒にいきなりやって来てヒト族にビルドインされたもの。
C.この世界にも地球と同じように騎士、農夫、商人、鍛冶師、漁師/海女、薬師、奴隷、奴隷商人といった階級や職業の存在した自然発生的文明が栄えていた時代があり、その時代の職業、制度の在り様を参考にして何者かがジョブ制度を作ってヒト族に押し付けた。
成立事情がA,B,Cのいずれかによってジョブ制度の在り様は全く異なるものになるでしょう。
私はA,Bに近いイメージを持っていまして、ジョブ制度を設計した何者かが国家制度関係なしにジョブ制度だけで奴隷制度を成立させようとフロムスクラッチで制度設計したら、どのように権能の分担を合理化するのか、という観点で考えています。
この観点からすると、盗賊のジョブを持っていようともっていまいと、公民を奴隷にするのは一緒なのだから、この権能は聖騎士、この権能は村長などと細かく分担を分けるような真似は複雑で非合理だからやらないでしょう。公民全般に関することと公民を奴隷にすることまでを聖騎士、騎士、村長は共通で所掌し、奴隷全般に関することと奴隷を公民にするまでを奴隷商人は所掌する。このようなシンプルな構成になるでしょう。
もし、制度設計時のジョブ制度の設計者に他の者が騎士と聖騎士の権能に差を付けたらどうかと提案したら、設計者はこう言って拒否するでしょう。
「それをすると聖騎士がいないと共同体は機能しなくなる。上位共同体が法律で各共同体に聖騎士が必ず所属するように定めたとしても、迷宮で主戦力の聖騎士が戦死したらその共同体は即詰みだ。そんな危険な制度設計は出来ない」
聖騎士はジョブ騎士が経験を積んでなる上級職で、地球のように次席騎士を新たに任命すればなれるという代物ではないため、そうなります。
もし、騎士と聖騎士の権能に違いを設けるとしても、基本的な業務は騎士だけで回し、余程特殊な業務だけ聖騎士が担当するという分担にしないとシステムは回りません。騎士が成長して就くのが聖騎士、騎士が任命してなるのが村長。聖騎士、騎士、村長の三者の中心にいて基本になるのは騎士。だから当然騎士を中心に制度設計するでしょう。
Cの場合、自然発生的な社会制度を下敷きにしているため、非合理的な要素が残留する場合もあるでしょうが、非合理の程度が過ぎるとジョブ制度化の際に修正の大鉈が振るわれたでしょう。
(2)聖騎士、騎士、村長の三者は社会の中でどのような役割を果たしているか、奴隷関係以外の全体像について検討してみましょう。全体像を把握してこそ、その一部である奴隷関係の権能の理解も進むでしょう。
皆さんはこのようなことを考えたことはりませんか。ロクサーヌのインテリジェンスカードには「ロクサーヌ」という名前が記載されていますが、インテリジェンスカードに産まれた時から名前欄に「ロクサーヌ」と記載されているからロクサーヌという名前なのでしょうか?
流石にここまで人としての在り方が地球とずれているとは思えません。実際には、以下のようになっているのだと思われます。
産まれた直後の新生児のインテリジェンスカードの名前欄と身分欄は空白。親が名前を決めて村長の家に新生児を連れて行き、村長のインテリジェンスカード操作のスキルでインテリジェンスカードに名前と身分を書き込むのでしょう。
インテリジェンスカードに名前を書き込むという行為が、同時に村民としての登録になっていると考えられます。日本における戸籍に相当する機能をインテリジェンスカードを利用して実現しているのでしょう。子供の誕生だけではなく、村落への転入、村落からの転出も村長は記録しているでしょう。戸籍=徴税台帳ですから、これが完備していないと人頭税の徴収が行えません。
では、村落において村長が行っている業務はベイルやクーラタルなどの町では誰が担当しているのでしょうか? 町の中にジョブ村長の人が住んでいて、その者が業務を担当しているのでしょうか?
とてもそうは思えません。ミチオ君はクーラタルに引っ越して居住しましたが、居住に関する手続きでそのような人物と接触したという記載は一切ありません。ミチオ君が行ったのは、家を借りるに当たって、騎士団の詰め所でインテリジェンスカードをチェックしただけ。もし、町にもジョブ村長の人がいるならば、ミチオ君はそのジョブ村長によってインテリジェンスカードチェックを行われたはずですが、それを行ったのは実際には騎士だった。
原典を素直に読めば、村落において村長が担当している業務を町において担当しているのは騎士だ、と解釈されます。
ミチオ君はクーラタルの町に居住することでクーラタルの領主への納税義務を負うことになりました。この世界の税金は人頭税ですから、徴税台帳=戸籍への登録が絶対必要になります。極めて確度の高い推定ですが、家を借りること前提でインテリジェンスカードをチェックした際に、ついでに借りる予定の住所と紐付けて徴税台帳=戸籍への登録を実施したのでしょう。家を借りる際にインテリジェンスカードをチェックするとそこまでやられるということは、この世界の住人にとってごく当然の常識であるため大家さんはミチオ君に何も説明せず、そのためミチオ君は自覚しなかったという次第だと考えられます。
村落で村長が実施している業務を町で実施しているのは騎士である----この認識に同意して頂けるでしょうか?
同意していただけるなら、この認識はごく自然に以下のように変化して行く筈です。
村長は騎士の任命のスキルで就くジョブですから、村落で村長が実施している業務を町で実施しているのは騎士なのではなく、町で騎士が実施している業務を村落で実施しているのが村長だ、と言い換えた方が妥当。
↓
騎士は行政職兼戦闘職です。(インテリジェンスカード操作のスキルは戦闘職には不要ですから、このような定義になります)ですから、村長は騎士が自分の行政職の権能を代行させるために「任命」した存在、ということになります。
↓
ならば、村長の権能が騎士と同等、あるいは劣化版ということはあり得ても、騎士の権能が村長の権能より劣るという想定は、行政制度として余りにも不自然である。それは、いわば市役所の末端の出張所で可能な手続きが市役所の本庁舎では不可能だというようなもの。
考えてみれば、犯罪者を強制的に奴隷に堕とすことも、金銭的理由等で公民を奴隷身分にすることも、村落だけでなく町でも日常的に発生する案件です。騎士が常駐していない村落では村長が代行するが、騎士がいる町では騎士が自分の本来の職務を実行する。ただそれだけの当たり前のことなのでしょうか。
なお、ここまで考えて気付いたことがあります。
職能を考えると、騎士団に所属していないジョブ騎士やジョブ聖騎士という存在は、途轍もなくイレギュラーな、国家や領主の立場からしたら存在を許しておけない存在なのではないでしょうか? ユウキ君は異国の騎士団に在籍していて、病気療養のために一時的に国元を離れているのだと自己紹介したから無事でしたが、もし、騎士団に所属していないフリーランスの騎士だなどと称していたら、その場で抹殺されていたかもしれません。
地球では、役所の戸籍係は役所を馘になった瞬間に戸籍に関する全ての権限を喪失しますが、この世界ではジョブを替えない限り、インテリジェンスカード上の名前を変える権能も身分を変更する権能も保持される訳ですから。
それ以上に有り得ないのが奴隷身分のジョブ聖騎士、騎士、村長、奴隷商人でしょうか。これら4つのジョブの者は、何らかの理由で奴隷身分に堕とされたら、絶対に即強制ジョブチェンジでしょう。
奴隷を騎士にしようと考えるのは、この世界の常識を全く知らないミチオ君やユウキ君だったからでしょう。ロクサーヌやセリーが反対しなかったのは、彼女達が(頭の良いセリーであっても)所詮は庶民だったからで、権力の側にいたルティナが、ロクサーヌが以前はジョブ騎士だったと知ったら卒倒するでしょう。(幸いにも、ロクサーヌが騎士であった時期にインテリジェンスカードを他人に晒したことはなかった筈です。第二次のペルマスクとの交易時には、白魔結晶を得るためにレベルの成長が止まっていたため、騎士直前の戦士だった。間一髪という処か)
MHさん、K-2さん、私見に対して真剣にご回答いただきありがとうございました。
奴隷に関する聖騎士、騎士、村長、奴隷商人の権能分担に関しては、人によって様々な解釈があるものだと思いました。
この件については、以下の二つの見地から考察することが重要だと思います。
(1)この世界に現在存在している国家よりはジョブ制度の方が時間的に早く成立していて、(少なくとも帝国に関しては、初代皇帝がジョブ英雄だったことからそれは明らか)国家制度はジョブ制度に依存して成立している。
この世界における奴隷制度はジョブ制度の中に組み込まれており、地球のように国家が決めたらその国の中では(原理的には)無くせるものではない。また、その運用においては国家制度ではなくジョブ制度の都合が優先される。(奴隷制度だけではなく、この世界の在り様は全てそうである)
では、このジョブ制度はいつごろ成立したのだろうか?
A.人間族、亜人族、獣人族全てを含むヒト族の黎明以前から存在した。
B.原始、まだヒト族が文明を生み出す前に、迷宮と一緒にいきなりやって来てヒト族にビルドインされたもの。
C.この世界にも地球と同じように騎士、農夫、商人、鍛冶師、漁師/海女、薬師、奴隷、奴隷商人といった階級や職業の存在した自然発生的文明が栄えていた時代があり、その時代の職業、制度の在り様を参考にして何者かがジョブ制度を作ってヒト族に押し付けた。
成立事情がA,B,Cのいずれかによってジョブ制度の在り様は全く異なるものになるでしょう。
私はA,Bに近いイメージを持っていまして、ジョブ制度を設計した何者かが国家制度関係なしにジョブ制度だけで奴隷制度を成立させようとフロムスクラッチで制度設計したら、どのように権能の分担を合理化するのか、という観点で考えています。
この観点からすると、盗賊のジョブを持っていようともっていまいと、公民を奴隷にするのは一緒なのだから、この権能は聖騎士、この権能は村長などと細かく分担を分けるような真似は複雑で非合理だからやらないでしょう。公民全般に関することと公民を奴隷にすることまでを聖騎士、騎士、村長は共通で所掌し、奴隷全般に関することと奴隷を公民にするまでを奴隷商人は所掌する。このようなシンプルな構成になるでしょう。
もし、制度設計時のジョブ制度の設計者に他の者が騎士と聖騎士の権能に差を付けたらどうかと提案したら、設計者はこう言って拒否するでしょう。
「それをすると聖騎士がいないと共同体は機能しなくなる。上位共同体が法律で各共同体に聖騎士が必ず所属するように定めたとしても、迷宮で主戦力の聖騎士が戦死したらその共同体は即詰みだ。そんな危険な制度設計は出来ない」
聖騎士はジョブ騎士が経験を積んでなる上級職で、地球のように次席騎士を新たに任命すればなれるという代物ではないため、そうなります。
もし、騎士と聖騎士の権能に違いを設けるとしても、基本的な業務は騎士だけで回し、余程特殊な業務だけ聖騎士が担当するという分担にしないとシステムは回りません。騎士が成長して就くのが聖騎士、騎士が任命してなるのが村長。聖騎士、騎士、村長の三者の中心にいて基本になるのは騎士。だから当然騎士を中心に制度設計するでしょう。
Cの場合、自然発生的な社会制度を下敷きにしているため、非合理的な要素が残留する場合もあるでしょうが、非合理の程度が過ぎるとジョブ制度化の際に修正の大鉈が振るわれたでしょう。
(2)聖騎士、騎士、村長の三者は社会の中でどのような役割を果たしているか、奴隷関係以外の全体像について検討してみましょう。全体像を把握してこそ、その一部である奴隷関係の権能の理解も進むでしょう。
皆さんはこのようなことを考えたことはりませんか。ロクサーヌのインテリジェンスカードには「ロクサーヌ」という名前が記載されていますが、インテリジェンスカードに産まれた時から名前欄に「ロクサーヌ」と記載されているからロクサーヌという名前なのでしょうか?
流石にここまで人としての在り方が地球とずれているとは思えません。実際には、以下のようになっているのだと思われます。
産まれた直後の新生児のインテリジェンスカードの名前欄と身分欄は空白。親が名前を決めて村長の家に新生児を連れて行き、村長のインテリジェンスカード操作のスキルでインテリジェンスカードに名前と身分を書き込むのでしょう。
インテリジェンスカードに名前を書き込むという行為が、同時に村民としての登録になっていると考えられます。日本における戸籍に相当する機能をインテリジェンスカードを利用して実現しているのでしょう。子供の誕生だけではなく、村落への転入、村落からの転出も村長は記録しているでしょう。戸籍=徴税台帳ですから、これが完備していないと人頭税の徴収が行えません。
では、村落において村長が行っている業務はベイルやクーラタルなどの町では誰が担当しているのでしょうか? 町の中にジョブ村長の人が住んでいて、その者が業務を担当しているのでしょうか?
とてもそうは思えません。ミチオ君はクーラタルに引っ越して居住しましたが、居住に関する手続きでそのような人物と接触したという記載は一切ありません。ミチオ君が行ったのは、家を借りるに当たって、騎士団の詰め所でインテリジェンスカードをチェックしただけ。もし、町にもジョブ村長の人がいるならば、ミチオ君はそのジョブ村長によってインテリジェンスカードチェックを行われたはずですが、それを行ったのは実際には騎士だった。
原典を素直に読めば、村落において村長が担当している業務を町において担当しているのは騎士だ、と解釈されます。
ミチオ君はクーラタルの町に居住することでクーラタルの領主への納税義務を負うことになりました。この世界の税金は人頭税ですから、徴税台帳=戸籍への登録が絶対必要になります。極めて確度の高い推定ですが、家を借りること前提でインテリジェンスカードをチェックした際に、ついでに借りる予定の住所と紐付けて徴税台帳=戸籍への登録を実施したのでしょう。家を借りる際にインテリジェンスカードをチェックするとそこまでやられるということは、この世界の住人にとってごく当然の常識であるため大家さんはミチオ君に何も説明せず、そのためミチオ君は自覚しなかったという次第だと考えられます。
村落で村長が実施している業務を町で実施しているのは騎士である----この認識に同意して頂けるでしょうか?
同意していただけるなら、この認識はごく自然に以下のように変化して行く筈です。
村長は騎士の任命のスキルで就くジョブですから、村落で村長が実施している業務を町で実施しているのは騎士なのではなく、町で騎士が実施している業務を村落で実施しているのが村長だ、と言い換えた方が妥当。
↓
騎士は行政職兼戦闘職です。(インテリジェンスカード操作のスキルは戦闘職には不要ですから、このような定義になります)ですから、村長は騎士が自分の行政職の権能を代行させるために「任命」した存在、ということになります。
↓
ならば、村長の権能が騎士と同等、あるいは劣化版ということはあり得ても、騎士の権能が村長の権能より劣るという想定は、行政制度として余りにも不自然である。それは、いわば市役所の末端の出張所で可能な手続きが市役所の本庁舎では不可能だというようなもの。
考えてみれば、犯罪者を強制的に奴隷に堕とすことも、金銭的理由等で公民を奴隷身分にすることも、村落だけでなく町でも日常的に発生する案件です。騎士が常駐していない村落では村長が代行するが、騎士がいる町では騎士が自分の本来の職務を実行する。ただそれだけの当たり前のことなのでしょうか。
なお、ここまで考えて気付いたことがあります。
職能を考えると、騎士団に所属していないジョブ騎士やジョブ聖騎士という存在は、途轍もなくイレギュラーな、国家や領主の立場からしたら存在を許しておけない存在なのではないでしょうか? ユウキ君は異国の騎士団に在籍していて、病気療養のために一時的に国元を離れているのだと自己紹介したから無事でしたが、もし、騎士団に所属していないフリーランスの騎士だなどと称していたら、その場で抹殺されていたかもしれません。
地球では、役所の戸籍係は役所を馘になった瞬間に戸籍に関する全ての権限を喪失しますが、この世界ではジョブを替えない限り、インテリジェンスカード上の名前を変える権能も身分を変更する権能も保持される訳ですから。
それ以上に有り得ないのが奴隷身分のジョブ聖騎士、騎士、村長、奴隷商人でしょうか。これら4つのジョブの者は、何らかの理由で奴隷身分に堕とされたら、絶対に即強制ジョブチェンジでしょう。
奴隷を騎士にしようと考えるのは、この世界の常識を全く知らないミチオ君やユウキ君だったからでしょう。ロクサーヌやセリーが反対しなかったのは、彼女達が(頭の良いセリーであっても)所詮は庶民だったからで、権力の側にいたルティナが、ロクサーヌが以前はジョブ騎士だったと知ったら卒倒するでしょう。(幸いにも、ロクサーヌが騎士であった時期にインテリジェンスカードを他人に晒したことはなかった筈です。第二次のペルマスクとの交易時には、白魔結晶を得るためにレベルの成長が止まっていたため、騎士直前の戦士だった。間一髪という処か)
エピソード78
[気になる点]
本筋の感想からは外れますが、原典を知らない初見読者が誤解するかも知れないので、失礼ながら各位の考察に関する当方の解釈を述べます。
(あくまで私見ですので、批判を意図するものではありません)
(1)鑑定/インテリジェンスカードは確かに種族表示機能はないですね。
但し、人間族は男女、それ以外では雌雄を表示しますし、何らかのジョブやレベルアップで機能拡張しないとも限りませんが。
(2)中世以前の世界観では領主と騎士(団)は支配層、村長と村人は被支配層の実質農奴です。
貴族と家人、名主と小作人とも言えますが、身分は貴族と自由民が同格で、他に家人と奴隷と盗賊(アウトロー)があるだけ。(と、原典作者も述べています)
領地領民は領主のモノで、騎士は領主の代行するだけ。
また、原典のソマーラ村は、盗賊のバンダナのすり替え時点で盗賊ジョブを得て、ミチオ君が気づいたから盗賊落ちしていたと考えられます。
それで全村民をカードチェックしたからバレたのでしょう。
奴隷落ちはその後に掟通り眼前で行いましたし。
(3)奴隷解放権限は奴隷商人と村長のみで、騎士のスキルには無いでしょうし、そんな安易なものではない筈。
盗賊の奴隷落ちは執行猶予や禁固刑みたいなもので、懸賞金が付けば即座に処刑されるのが普通ですから。
かたや税金や借金で自発的に奴隷落ちするのは、破産や年季奉公で自立自活できないだけと同じと捉えます。
所有者は奴隷の税金や生活の面倒をみる義務があるので、無期雇用契約に近く領民支配とは別枠。
(4)奴隷商人の獲得条件は、商人Lv30かつ(複数?)奴隷売買だと考えます。
それならユウキ君は二人購入した時点で資格を得ていた筈で矛盾はありませんね。
本筋の感想からは外れますが、原典を知らない初見読者が誤解するかも知れないので、失礼ながら各位の考察に関する当方の解釈を述べます。
(あくまで私見ですので、批判を意図するものではありません)
(1)鑑定/インテリジェンスカードは確かに種族表示機能はないですね。
但し、人間族は男女、それ以外では雌雄を表示しますし、何らかのジョブやレベルアップで機能拡張しないとも限りませんが。
(2)中世以前の世界観では領主と騎士(団)は支配層、村長と村人は被支配層の実質農奴です。
貴族と家人、名主と小作人とも言えますが、身分は貴族と自由民が同格で、他に家人と奴隷と盗賊(アウトロー)があるだけ。(と、原典作者も述べています)
領地領民は領主のモノで、騎士は領主の代行するだけ。
また、原典のソマーラ村は、盗賊のバンダナのすり替え時点で盗賊ジョブを得て、ミチオ君が気づいたから盗賊落ちしていたと考えられます。
それで全村民をカードチェックしたからバレたのでしょう。
奴隷落ちはその後に掟通り眼前で行いましたし。
(3)奴隷解放権限は奴隷商人と村長のみで、騎士のスキルには無いでしょうし、そんな安易なものではない筈。
盗賊の奴隷落ちは執行猶予や禁固刑みたいなもので、懸賞金が付けば即座に処刑されるのが普通ですから。
かたや税金や借金で自発的に奴隷落ちするのは、破産や年季奉公で自立自活できないだけと同じと捉えます。
所有者は奴隷の税金や生活の面倒をみる義務があるので、無期雇用契約に近く領民支配とは別枠。
(4)奴隷商人の獲得条件は、商人Lv30かつ(複数?)奴隷売買だと考えます。
それならユウキ君は二人購入した時点で資格を得ていた筈で矛盾はありませんね。
エピソード78
[一言]
追記
>つまり、ミチオ君の元に連れてこられた時は既に無所属奴隷、和解が出来たら奴隷開放。と考えると筋が通るのです。
ここの解説
盗賊⇒村長奴隷登録⇒奴隷村人⇒示談成立⇒奴隷解放⇒自由民村人
となり、ちょっとした(魔のさした程度の)コソ泥なら、この流れで無事村人ジョブに戻るのです。
聖騎士が盗賊でもないのに奴隷にできるかも、聖騎士が騎士団長とか領主がついているジョブと考えると理解できます。
村長がコソ泥クラスが相手なのに対して、聖騎士は盗賊団を相手すると考えてください。
迷宮の盗賊団はメンバーに盗賊ではない探索者が含まれていましたよね。
本来は盗賊ジョブではない盗賊を奴隷にする為のものであると辻褄が合います。
この作品の独自設定では賞金がかかっている盗賊も村民にできないので、村長では奴隷にできないというのもありますが。
追記
>つまり、ミチオ君の元に連れてこられた時は既に無所属奴隷、和解が出来たら奴隷開放。と考えると筋が通るのです。
ここの解説
盗賊⇒村長奴隷登録⇒奴隷村人⇒示談成立⇒奴隷解放⇒自由民村人
となり、ちょっとした(魔のさした程度の)コソ泥なら、この流れで無事村人ジョブに戻るのです。
聖騎士が盗賊でもないのに奴隷にできるかも、聖騎士が騎士団長とか領主がついているジョブと考えると理解できます。
村長がコソ泥クラスが相手なのに対して、聖騎士は盗賊団を相手すると考えてください。
迷宮の盗賊団はメンバーに盗賊ではない探索者が含まれていましたよね。
本来は盗賊ジョブではない盗賊を奴隷にする為のものであると辻褄が合います。
この作品の独自設定では賞金がかかっている盗賊も村民にできないので、村長では奴隷にできないというのもありますが。
エピソード78
[一言]
他人の感想に返事するのも如何かとは思うのですが
(2)
>ロクサーヌやセリーは誰の手で奴隷身分になったのだろうか?
奴隷商人のアレンが奴隷にしたのでは?
従って、村長はあくまでも盗賊で無いと奴隷にはできないと考えます。
付け加えるならば、奴隷に落とすのは司法権の有無では無いかと。
であるならば、聖騎士、村長に奴隷登録があって、騎士にない理由は理解できます。
村長は確かに騎士が任命出来ますが、当たり前ですが本来勝手に任命して良い訳では無いですよね。
単純に村長を任命出来るから、騎士にも奴隷登録の権限があると考えるのは無理があるかと。(どちらでもあり得る)
(3❳
村長の奴隷解放ですが、私はあると考えています。
但し無所属奴隷のみでは無いかと。
原作で、ミチオ君に盗賊のバンダナを盗んだ人をどうするかを訪ねていますが、あの時にミチオ君が多少の金銭程度で済ませた場合、彼はどのようになるのかがわからないのです。
思うに、村長は手当り次第奴隷登録を試みて犯人を探したのではないかと思うのですが。(奴隷登録出来る=盗賊)
つまり、ミチオ君の元に連れてこられた時は既に無所属奴隷、和解が出来たら奴隷開放。と考えると筋が通るのです。
(4)
こちらはミチオ君はいきなり奴隷を売却していたので可能性は高いですね。
しかし、奴隷って基本的に奴隷商人にしか売れないのでは無いかと思うのですよ。
この世界、税金が金納である以上、農民でも生産物を売却している筈で、ロクサーヌ達が持っていなかったのは商人ジョブの獲得条件は仕入た物を売却する事では無いかと思うのです。(でないと探索者は探索者ギルドで売却しているだけで商人ジョブを得ている筈で、探索者LV10だったセリーが持っていなかったのはおかしい)
これを適応すると、奴隷を仕入して販売しなくてはいけなくなり、条件的に厳しいかと。
従って、奴隷商人は商人の中級職と考えるのが自然なのかと思います。
他人の感想に返事するのも如何かとは思うのですが
(2)
>ロクサーヌやセリーは誰の手で奴隷身分になったのだろうか?
奴隷商人のアレンが奴隷にしたのでは?
従って、村長はあくまでも盗賊で無いと奴隷にはできないと考えます。
付け加えるならば、奴隷に落とすのは司法権の有無では無いかと。
であるならば、聖騎士、村長に奴隷登録があって、騎士にない理由は理解できます。
村長は確かに騎士が任命出来ますが、当たり前ですが本来勝手に任命して良い訳では無いですよね。
単純に村長を任命出来るから、騎士にも奴隷登録の権限があると考えるのは無理があるかと。(どちらでもあり得る)
(3❳
村長の奴隷解放ですが、私はあると考えています。
但し無所属奴隷のみでは無いかと。
原作で、ミチオ君に盗賊のバンダナを盗んだ人をどうするかを訪ねていますが、あの時にミチオ君が多少の金銭程度で済ませた場合、彼はどのようになるのかがわからないのです。
思うに、村長は手当り次第奴隷登録を試みて犯人を探したのではないかと思うのですが。(奴隷登録出来る=盗賊)
つまり、ミチオ君の元に連れてこられた時は既に無所属奴隷、和解が出来たら奴隷開放。と考えると筋が通るのです。
(4)
こちらはミチオ君はいきなり奴隷を売却していたので可能性は高いですね。
しかし、奴隷って基本的に奴隷商人にしか売れないのでは無いかと思うのですよ。
この世界、税金が金納である以上、農民でも生産物を売却している筈で、ロクサーヌ達が持っていなかったのは商人ジョブの獲得条件は仕入た物を売却する事では無いかと思うのです。(でないと探索者は探索者ギルドで売却しているだけで商人ジョブを得ている筈で、探索者LV10だったセリーが持っていなかったのはおかしい)
これを適応すると、奴隷を仕入して販売しなくてはいけなくなり、条件的に厳しいかと。
従って、奴隷商人は商人の中級職と考えるのが自然なのかと思います。
エピソード78
[気になる点]
原典の設定について誤認しており、そのため記述がおかしいと思われるので指摘します。
(1)鑑定には種族は表示されない筈。
(2)聖騎士、騎士、村長のインテリジェンスカード操作のスキルの機能について その1
ルティナの理解が正しければ、聖騎士でも盗賊のジョブを持っていない者を同意なしに奴隷に堕とすことは出来ない。
ハルツ公爵は弟妹の待遇を盾にルティナに無理矢理奴隷になることを同意させただけ。
また、ルティナの発言から、聖騎士は盗賊のジョブを持っているものならば、強制的に奴隷に堕とすことが出来るようだ。
一方、村長が盗賊のジョブを持っているものならば強制的に奴隷に堕とすことが出来るのは、道夫が目撃した通りだが、村長はまた、盗賊のジョブを持っていない者を同意なしに奴隷に堕とすことも出来ると考えられる。村長にそれが出来ないならば、ロクサーヌやセリーは誰の手で奴隷身分になったのだろうか? 聖騎士は領主クラスのジョブである。領民一人を奴隷にするのにわざわざ領主の手を煩わせるのか? そもそも、聖騎士のいない領地ではどうするのか?
故に、聖騎士と村長は奴隷に関する権限では同等。ならば、騎士も同じ権限を持っていなければ論理的におかしい。また、村長は騎士が「任命」しただけでなれるものだから、その権限は騎士より付与されたもの。だから村長が出来ることが騎士に出来ないのは、これも論理的におかしい。
結論:聖騎士、騎士、村長は、奴隷に関する権限では同等。故に、カリムを奴隷にするのは、村長だけではなく、騎士のジョブでも可能。騎士では不可能とした本章の記述はおかしい。
(3)聖騎士、騎士、村長のインテリジェンスカード操作のスキルの機能について その2
聖騎士、騎士、村長は、奴隷に関する権限では同等という(2)の結論より、村長に奴隷解放の権能があるという本章の記述もまたおかしいことになる。村長に奴隷解放の権能があるならば騎士にも当然それがある。道夫はロクサーヌを騎士にしているが、奴隷に奴隷解放の権能を与えるだろうか?
また、ハルツ公爵はルティナを一旦奴隷にしたら、後のことは知らないので奴隷商人に任せたと言った。騎士等は公民関係を所掌する。一旦奴隷に堕ちた者は公民の私的所有物扱いになるので、所掌外になるのだろう。それなのに奴隷解放の権能があるというのはおかしい。
公民を奴隷に堕とす前はまだ公民なので、騎士等がそれを担当するのは正しい。だが、奴隷の解放は奴隷の所有者の意志によるもので、それに騎士等の介入は必要ない。
そもそも、奴隷の所有者が所有奴隷を解放しようとするのに、騎士団や村長の処に向かうだろうか? 奴隷に関係する手続きで彼らが訪れるのは、奴隷商の商館。そう、奴隷解放の権能を持っているのは奴隷商人だと考えるべきだろう。
この世界にはジョブ制度があり、ジョブによってインテリジェンスカード操作のスキルの詳細権能が異なる。公民に関することは騎士等の所掌で、公民を奴隷に堕とすまでは担当するが、後は所掌外。奴隷に関することは奴隷商人の所掌で奴隷を解放して公民にするまでは担当するが、後は所掌外。ジョブ制度を前提(この世界では国家制度成立以前にジョブ制度が存在する。だからジョブ騎士等とジョブ奴隷商人の関係は、地球のような公権力と私商人とは根本的に異なり、対等で権能を分担し合う関係)として考えた場合、そのような権能の分担が最も合理的な形態だろう。
(4)本作品では結城が商人Lv30になった直後に奴隷商人のジョブを獲得したが、この記述はおかしい。
ジョブはそのジョブ特有の行為をすることで獲得される。この大原則に則るならば、商人系のジョブを獲得するために必要な契機は、該当商品を買うことではなく、該当商品を売ることである。商品を買うことは一般人もするのだから、論理的にそれ以外あり得ない。
この世界は中世風であるが、地球の中世社会よりも遥かに貨幣経済が浸透している。(地球の前近代社会では税は一般に物納と労役だったが、この世界では金納なのがその一例)だから一般人で買い物(=商品を買う)経験のない者はいないだろう。当然ロクサーヌにも買い物経験はある。
にもかかわらず、ロクサーヌは道夫の元に来た時点では商人のジョブを保有していなかった。ロクサーヌが商人のジョブを獲得したのは、セリーと一緒にコハクの原石やネックレスを売るという経験をした後である。証明終わり。
それ故、結城が奴隷商人のジョブを獲得したのは、本章でカリムを奴隷商人に売却した直後でなければならない。
原典の設定について誤認しており、そのため記述がおかしいと思われるので指摘します。
(1)鑑定には種族は表示されない筈。
(2)聖騎士、騎士、村長のインテリジェンスカード操作のスキルの機能について その1
ルティナの理解が正しければ、聖騎士でも盗賊のジョブを持っていない者を同意なしに奴隷に堕とすことは出来ない。
ハルツ公爵は弟妹の待遇を盾にルティナに無理矢理奴隷になることを同意させただけ。
また、ルティナの発言から、聖騎士は盗賊のジョブを持っているものならば、強制的に奴隷に堕とすことが出来るようだ。
一方、村長が盗賊のジョブを持っているものならば強制的に奴隷に堕とすことが出来るのは、道夫が目撃した通りだが、村長はまた、盗賊のジョブを持っていない者を同意なしに奴隷に堕とすことも出来ると考えられる。村長にそれが出来ないならば、ロクサーヌやセリーは誰の手で奴隷身分になったのだろうか? 聖騎士は領主クラスのジョブである。領民一人を奴隷にするのにわざわざ領主の手を煩わせるのか? そもそも、聖騎士のいない領地ではどうするのか?
故に、聖騎士と村長は奴隷に関する権限では同等。ならば、騎士も同じ権限を持っていなければ論理的におかしい。また、村長は騎士が「任命」しただけでなれるものだから、その権限は騎士より付与されたもの。だから村長が出来ることが騎士に出来ないのは、これも論理的におかしい。
結論:聖騎士、騎士、村長は、奴隷に関する権限では同等。故に、カリムを奴隷にするのは、村長だけではなく、騎士のジョブでも可能。騎士では不可能とした本章の記述はおかしい。
(3)聖騎士、騎士、村長のインテリジェンスカード操作のスキルの機能について その2
聖騎士、騎士、村長は、奴隷に関する権限では同等という(2)の結論より、村長に奴隷解放の権能があるという本章の記述もまたおかしいことになる。村長に奴隷解放の権能があるならば騎士にも当然それがある。道夫はロクサーヌを騎士にしているが、奴隷に奴隷解放の権能を与えるだろうか?
また、ハルツ公爵はルティナを一旦奴隷にしたら、後のことは知らないので奴隷商人に任せたと言った。騎士等は公民関係を所掌する。一旦奴隷に堕ちた者は公民の私的所有物扱いになるので、所掌外になるのだろう。それなのに奴隷解放の権能があるというのはおかしい。
公民を奴隷に堕とす前はまだ公民なので、騎士等がそれを担当するのは正しい。だが、奴隷の解放は奴隷の所有者の意志によるもので、それに騎士等の介入は必要ない。
そもそも、奴隷の所有者が所有奴隷を解放しようとするのに、騎士団や村長の処に向かうだろうか? 奴隷に関係する手続きで彼らが訪れるのは、奴隷商の商館。そう、奴隷解放の権能を持っているのは奴隷商人だと考えるべきだろう。
この世界にはジョブ制度があり、ジョブによってインテリジェンスカード操作のスキルの詳細権能が異なる。公民に関することは騎士等の所掌で、公民を奴隷に堕とすまでは担当するが、後は所掌外。奴隷に関することは奴隷商人の所掌で奴隷を解放して公民にするまでは担当するが、後は所掌外。ジョブ制度を前提(この世界では国家制度成立以前にジョブ制度が存在する。だからジョブ騎士等とジョブ奴隷商人の関係は、地球のような公権力と私商人とは根本的に異なり、対等で権能を分担し合う関係)として考えた場合、そのような権能の分担が最も合理的な形態だろう。
(4)本作品では結城が商人Lv30になった直後に奴隷商人のジョブを獲得したが、この記述はおかしい。
ジョブはそのジョブ特有の行為をすることで獲得される。この大原則に則るならば、商人系のジョブを獲得するために必要な契機は、該当商品を買うことではなく、該当商品を売ることである。商品を買うことは一般人もするのだから、論理的にそれ以外あり得ない。
この世界は中世風であるが、地球の中世社会よりも遥かに貨幣経済が浸透している。(地球の前近代社会では税は一般に物納と労役だったが、この世界では金納なのがその一例)だから一般人で買い物(=商品を買う)経験のない者はいないだろう。当然ロクサーヌにも買い物経験はある。
にもかかわらず、ロクサーヌは道夫の元に来た時点では商人のジョブを保有していなかった。ロクサーヌが商人のジョブを獲得したのは、セリーと一緒にコハクの原石やネックレスを売るという経験をした後である。証明終わり。
それ故、結城が奴隷商人のジョブを獲得したのは、本章でカリムを奴隷商人に売却した直後でなければならない。
エピソード78
[一言]
別に記述なくてもいいのだけど、盗賊二人もパーティーに入れたから、この瞬間キャラクター設定画面には盗賊団機能解放が付いていて、ユウキ君達は討伐されても仕方無い危険な状態なのですよね。くわばらくわばら
別に記述なくてもいいのだけど、盗賊二人もパーティーに入れたから、この瞬間キャラクター設定画面には盗賊団機能解放が付いていて、ユウキ君達は討伐されても仕方無い危険な状態なのですよね。くわばらくわばら
エピソード78
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