感想一覧

▽感想を書く
感想絞り込み
全て表示
1 2 3 4 5 Next >> 
遅くなりましたが、完結おめでとうございます。
改稿という名の紡ぎ直し。解いた糸で編んだ布は、きっと以前とは違う模様を描いているのだと思います。

お話としての最終話はこのひとつ前だとわかっているのですが、私にはそちらに感想を入れることができませんでした。
私自身の物語の読み方が、人から入っていくもので。状況や世界観をきちんと把握するのが苦手ということと。
この物語を内から見るにはきっと、ラルーを知ることが必要だということ。
自分の見えている世界が瑞月様の描こうとしたそれだとは、どうしても思えないのです。
なのでおそらく、「今までのキラとワカバではないけれど。それでもふたりが出会うことで始まり、かつ戻るものがあるのだろうな」という程度の感想しか書けそうになくて……。

あくまで私の印象としてのふたりはこんな風でした。
ワカバは自分が希薄であるが故に、出会う人の感情を取り込みながらその存在を構築していくようでした。キラと、多分シャナのお陰で、悲しいですけれど、あの決断ができるワカバになったのかな、と。そしてすべて手放して、また元の、でもどこか芯の部分は残ったままのワカバになっているようだと思いました。
キラはワカバといることで、責任感というか、自分という個が背負うべきものが何なのかに向き合うことになったのかな、と。書き換わったとしても、過去は自分にとっては事実で、犯した罪は自分の罪のまま。ワカバの存在という犠牲の上の幸せに浸るには、優しくてストイックすぎたのかな、と思いました。
そんなふたりがこれからまたともに歩むことになったのならば。
繰り返すまいとの葛藤の中でも、きっと前よりも自身の納得した道を選んで歩いていけるのではないかと思います。

そして世界(物語)の半分を占めるラルー。
私には彼女のことがまったく掴めませんでした。
たとえラルーが世界の半分でも、これはワカバの物語で。
ここから読んだ私はどうしてもワカバ側からラルーを見てしまうのです。

なので、ゆっくりで申し訳ないのですが、ここから続く物語を拝読して。
またこちらに戻ってきた時には、きっともっと見えるものがあると思うので。
物語の最終話への感想は、その時に入れさせてくださいね。

こんな感想で本当に申し訳ないと思いつつ。
でもどうしてもふたりを見送りたくて、書き込ませていただきました。

長い物語。本当にお疲れさまでした。
また会いに来ますね。
小池ともかさま

こんなに長いお話に最後までお付き合いくださりとても嬉しいです。
このシリーズ、深く読んでくださろうとすればするほど迷路のようになるような気がしています。私自身、迷宮の中を彷徨うことすらありますし。
そして、私も『人』から入るタイプですので、その物語への没入の仕方が分かる気がします。感情移入しながら読むんですよね。
だから、はおっしゃる通りラルーのお話ではなく『ワカバ』のお話なので、ワカバ側からしか物語の内に入ることができないと思います。だから、決して小池さまが読み取れていないということはないと思います。
なによりも、このお話のまとめをちゃんと読み取ってくださっていますもの。
一言で言えば、『今までのキラとワカバではないけれど。~』が的を射たものかと思います。

もちろん『あの薔薇が咲き乱れる頃には』から読まれた方なら、ラルー側になるかもしれませんが、ワカバ側からラルーを見てくださっているということが正解だと思います。(あっちは、魔女というものが分かりにくいようです・汗)

キラとワカバの進んだ道は本当に仰る通りです。そして、ラストはワカバが歩いた道を、ワカバの世界として『ワカバ』が紡ぎ始めました。
だから、初めのサブタイトルが『少女が世界を手にするまで』。彼らは同じ道を歩みます。ワカバはキラに出会い、そして『ワカバ』として存在し、キラは『キラ』であり続ける未来です。
だけど、その世界はもう揺れることもなくラルーに邪魔されることもない彼女の世界です。ワカバが歩むと決めた道とも言えると思います。

何が真実とも言えず、何が正義とも言えない。だけど、彼らの正義と真実はこれ。みたいな感じですね。私が描きたい世界なんて大袈裟なものは、実はなくて、ただこのふたりを書きたくて書いているだけなのかもしれません。
なので、小池さまが感じられたことが真実だと思います。

なによりも、キラの性格やワカバの心の育ちなどをつかみ取ってくださっていたこと、ふたりを見送りたいというお気持ちが本当に嬉しく、丁寧に読んでくださったことが分かるご感想に恐縮してしまいました。

本当にありがとうございました。

長々とすみませんでした。本当に最後まで読んでくださったことが嬉しかったです。またお時間が出来ましたら……。また会いに来てやってください。
改稿版の連載完結、おめでとうございます!
10か月以上に渡る20万字超えの作品ということで、これまでの感想にも書かせていただいてきましたが、登場人物一人ひとりの心模様がとてもきめ細かに描かれ、「人間」と「魔女」を通じて、人間の本質について改めて考えさせていただくような奥深い作品に感じました。

ラルーも様々な想いを抱えており、とても印象的でした。ワカバとの違いがコントラストになっていて、ワカバとキラの関係も心に残りました。

「魔女」が変えていく過去と、「人」が繋いでいく未来。この作品やシリーズを描く想いを感じました。本当におつかれさまです。そして、改めまして、読ませていただきありがとうございます。
逢乃 雫さま

続けてのご感想をありがとうございます。
人物一人ひとりの心の模様には本当に気をつけながら書きました。どんなふうに人間は揺れるのか、どんなふうに崩れるのか、いろいろ考えて……。そして、彼らを通して人間の本質にまで追求してくださり……。
ワカバとラルーのふたりがコントラストになっていること、キラとワカバの関係も心に残ったと言ってくださり、本当にうれしいです。
変わる過去に立ち向かうのならば、変わらない未来を望み続けることなのだろう、と。それがどんな今であっても。
私自身そんな強さがあると良いなぁとも思っています。
逢乃さまも本当にお疲れさまでした。
こちらこそ、最後まで物語に寄り添いながらずっと併走してくださりありがとうございました。
ラストまで読ませていただきました。女神像の前でルオディックのために祈りを捧げるイルイダ、その前に現れたトーラの言葉、そして変わりゆく過去と消えゆく人々の記憶が心に残りました。

自分や誰かの夢を見続ける魔女と、その夢を掬い続ける女神。ディアトーラとリディアスとともに、対となりながら、皆本当は大切な者がいる世界、奪われない世界を望んでいる面では通ずるものもあるように感じました。その果てにたどり着いた、時が巡らない時輪の森が印象的です。

寄せては返す海の波のように、また、巡る風のように、命も時も巡りながらも、だからこそ巡らないものの大切さを知るような気がしました。

そして、海の色の瞳と、森の新緑の色の瞳。登場人物たちの瞳や髪の色をはじめ、きめ細かに紡がれる描写と設定に、奥深い世界観がひしひしと伝わってきました。

トーラをめぐる、この世界やワカバに対するラルーの想いも、本作を通じてとても心に残りました。また、「人間」と「魔女」をはじめ登場人物たちが抱える想いもそうですが、何が正しくて、何が本当の姿か、それは自分が望んだのか、誰かにそう思われたのかなど、二律背反、あるいは二つの存在の共存からも、作中を通じて目が離せませんでした。その世界に引きこまれ、心を揺らし、そして心に響く作品です。読ませていただき、ありがとうございます。
逢乃 雫さま

最後までずっとお付き合いくださりありがとうございました。
皆が同じことを望んでいる、ただそれがぶつかり合っているだけということを読み取っていただけたこと、本当に感無量です。だから、自分の願いが分からない始まりのトーラはその中でも一番強い願いにひかれてしまう。そんな力を引き継いでいく魔女達なのです。
未来を変えるものと過去を変えるものがいる世界で、変わっていくものもあり、変わらないものもある。だからこそ、巡ることなくあり続けるものこそが真理なのだと思っていたり……。
私自身もその答えは分かりませんし、それもそれぞれが持っているものだと思っています。
さらに、世界に引き込まれ、様々なことを考えてくださり、心に響いたというお言葉が本当に身に染みて嬉しいです。
本当にこんなに長いお話にずっと併走しながらお付き合いくださり、感謝しかありません。
逢乃さま、本当にありがとうございました。
ミラに誘われるように扉を開くキラの姿が、何かを暗示しているようで印象的でした。全く違う人生を歩む母に、時の流れに置き忘れられてしまったかのようなキラが、それでも自分に覚えていて欲しいと言うワカバとのことを思い出し、その魔女を放っておけない気持ち。それがジャックになったきっかけを失ってしまった、というところに表れていていますね。

過去がどうであっても変わらないもの。けれど未来を、人は変えていけるはず。この後も気になります。続きも楽しみに、読ませていただきます。
逢乃 雫さま

早速のご感想をありがとうございます。
扉を一枚一枚開いていくように『今』へ向かうキラを感じてくださり嬉しいです。
ジャックになったきっかけを失ってしまったキラですが、彼がジャックとして請けてきた仕事は変わらない。罪がすべて消えたわけではないキラですが、今から未来は彼だけのもの。ディアトーラに残るのことも去ることも出来たといえば出来たのですが……。その後はキラに委ねたいと思っています。
あと少しですが、お付き合いくださると嬉しいです。
ありがとうございます。
ここまで読ませていただきました。「人の望むままに」がトーラ、「神の望むままに」がリディア、トーラは人の何を叶えようとするのか、その時、リディアは、様々な想いが湧いてくるようです。

「魔女」でありトーラのワカバと、銀の剣の保持者であり「人間」のルタ。二人のやりとりに引きこまれました。そして、望まれてこの世界に生まれたはずのワカバと、ワカバを憎む世界を作り上げたラルー。コインの表と裏のように世界はゆらぎ、何が正しくて、何が真実かを撹拌していくようで、その世界観の奥行きの深さを感じます。

続きも楽しみに、この後も心待ちにしています。読ませていただき、ありがとうございます。
逢乃 雫さま

様々な思惑に意識を向けてくださりありがとうございます。
ワカバとルタが守りたい世界が同じになる大切な会話ですので、そのやりとりに注目していただけたことも、また大変うれしく思っています。
あとは、終章を残すのみとなりました。
さいごまでお付き合いいただけるように、頑張っていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
ルタとルフィーユのやりとりに引きこまれました。青い花の刺繍、魔女が縫っていましたね。記憶にまつわるローズマリーの花言葉ともリンクするようで、とても興味深いです。

そして、後半のルタとルオディックの会話も、終始丁寧なルタがかえって緊張感をもたらすような、印象的な場面ですね。続きも楽しみに、これからも読ませていただきます。
逢乃 雫さま

刺繍をさせるなら花に意味を持たせようと思って、魔女だしハーブで、ローズマリーになりました。後半のルタは、一国の城主の息子との会話ということで、かなり丁寧に話しかけていると思います。そして、その様子から緊張感を感じてくださったのですね。
敵意はない会話ですが、最後の決意のようなところもありますので、そのように感じてくださったこと、ラストに向けて嬉しいです。
こちらこそ、よろしくお願いします。いつも温かな見守りをありがとうございます。
一針一針、雨が止むのを待ちながら刺繍を編む魔女が、ルオディックを想い浮かべる姿が印象的です。

そしてルオディックは、自らの身を呈してでも魔女を逃がそうと壮絶な状況の中で、目を閉じて。息を呑むような情景から、暗闇と、蒼い海と、朱色の景色と。記憶なのか、幻なのか、その中で聴こえる魔女の声へと、目が離せませんでした。そして、幼き日の自分と魔女の何気ない会話の、ラストがとても心に残りました。

エピソードタイトルも、様々な対比ともリンクするようで、胸に響きました。続きも楽しみにしています。ありがとうございます。
逢乃 雫さま

ご感想をありがとうございます。
ルオディックを思い浮かべながら、まだはっきりしない頭のワカバです。
そして、ルオディックも何が本当なのか、はっきりしない記憶の中を彷徨っている状態。彼らの出会いとも言える、幼い頃の一場面に心を馳せてくださりとても嬉しいです。
エピソードタイトルも響いたというお言葉がとても嬉しいです。
こちらこそ、追いかけてくださりありがとうございます。
ご感想にいつも力をいただいております。
迫りくるリディアスの兵とルタに、ハラハラしながら読み進みました。ルオディックがとった行動が意外で、ただそれは魔女のため、という一心からなのだと思いました。そして、ルオディックとワカバ、二人は互いの存在によって懸命に生きているように感じました。

神聖なるときわの森。でもそこは一方で、本当に恐ろしい場所でもありますね。その中で、ルオディックはどうなるのか、ワカバは、ルタはどうするのか、続きもとても気になります。ありがとうございます。
逢乃 雫さま
ハラハラをありがとうございます。ルオディックの行動、意外に思われてしまわれましたか……。実は死にたがり屋ではあるんですよね、彼。自分を軽んじるところがあると言いますか。
だけど、仰るように魔女を守りたい一心から取った行動で、お互いがお互いのために、が行動原理だったりしますね。
ときわの森の中にある彼ら、これからどんなふうに行動していくのか、ご納得いただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いします。
ここまで読ませていただきました。雨上がりの森を進む魔女とルオディック、館を訪れるリディアスの追手。緊迫した場面の中で、魔獣と聖獣、魔女と人間の何が違うのか、という問いを胸にするルオディックが印象的です。

そして、たどり着いた大樹の下での、二人の会話から目が離せませんでした。トーラが叶える一度だけの願いに、何が最善か考えるルオディック。出した答えが、うまくいくように祈りたいです。続きも気になります。ありがとうございます。
逢乃 雫さま

ご感想をありがとうございます。
様々な思惑が一堂に会する場面となっていると、嬉しいなぁと思いながら書いていました。
魔獣と聖獣など、相反するものの違いって、実は私もよく分かっていなかったりします。物の見方自身で全く変わっていきそうで。
彼が望んだ願いがどのような結末へと導いていくのか、最後まで見守っていただけると嬉しいです。
ここまでお付き合いくださりありがとうございました。
ふりゆく雨が、魔女の涙のような冒頭三行が胸に響きました。自分たちのもとから、森へと離れていくことになる魔女を、ルオディックとターシャが見つめる複雑な想いがひしひしと伝わってきました。

未来を守るために。それは同時に、魔女と過ごした時間を守るためなのかも知れないと思いました。続きも楽しみに、これからも読ませていただきます。
逢乃 雫さま

少しずつ馴染んでいた魔女との別れは、彼らにとって寂しいにつながっていると良いなぁと思いながら、書いていました。
過去を変えてしまうことの出来る魔女から未来を守る。
仰る通り、それは魔女と過ごしてきた時間を守っているのかもしれません。
いつもお読みくださり、彼女たちに寄り添うお言葉をいただけること、とても嬉しく感謝しています。
いつもありがとうございます!
1 2 3 4 5 Next >> 
↑ページトップへ