感想一覧

逃亡の末に絶体絶命の窮地に陥った皇太子ユリウスの焦燥と恐怖が、息詰まる筆致で描かれています。父からの逃避という彼の切実な動機と、追っ手から逃れる緊迫感が読者に伝わってきます。頼るべき剣を失い、地の利もない状況で遭遇した巨大な魔物との対峙は、絶望的です。自身の無力さを痛感しながらも、わずかな可能性に懸けようとするユリウスの葛藤が、読者の心を掴みます。満月の美しい描写が、彼の置かれた孤独と危機を一層際立たせているように感じました。今後の展開への期待が高まります。

世界観や設定がしっかりしており、
文章力も高く、一話ごと字数も程よくて読みやすいです。
こういう骨太な作品は個人的にも大好物です。

設定も本編もとても面白いですね。書き方や表現のしかたのレベルが高いなと思いました。これからも執筆頑張ってください(^^)