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〉竹林を抜け、田畑の道を下る。

 収穫を終えた稲の匂いが、秋の風に混ざって運ばれてくる。どこか誇らしげに見えるのは、すべてを出しきった「働き終えた田」の顔なのだろう。

 町の入口が近づくにつれて、気配が増してくる。

 町人たちの声、桶を洗う音、火を焚く煙の匂い──そのすべてが、仮面の縁から流れ込んでくる。

……秋の季節感も感じるし、自然描写の解像度がとっても高いですね!

舞台を丁寧に美しく整えることで、そこで役を演じる登場人物たちにも気持ちがこもってくるようです。
紫雨さん、ご感想ありがとうございます。

「働き終えた田の顔」や「仮面の縁から流れ込んでくる」という表現に注目いただけて、とても嬉しいです。舞台の空気を通して、登場人物の心情が滲むようにと意識した場面でしたので、細やかに読み取っていただけたことが励みになりました。

今後も、季節や風の匂いまでも感じてもらえるような描写を目指していきたいと思います。
暁狐と、彼を取り巻くひとと自然、その温かな慕情が伝わってきます。
空気や風の流れに、ひとの心、このお話の作者様が、見えないものを大切にしているのだと感じさせてくれました。
紫雨さま、ご感想ありがとうございます。

暁狐を取り巻くものすべてに目を向けてくださり、とても嬉しく拝読しました。
風や空気のように、目には見えないけれど確かにそこにあるもの──それを大切に描いていけたらと願いながら綴っています。

これからも、彼の小さな歩みを見守っていただけたら嬉しいです。
面をつけて己を隠してきた暁狐くん。その彼が、ついに完璧な自我を認識して、誰かを「守る」ために動き始めた。七つにして彼は前を向き、一歩を踏み出すことができた。この先の道が例え茨で覆われていたとしても、今の彼なら決して歩みを止めない。それくらいの力強さを感じました。
安珠あんこさん、感想ありがとうございます。
感想ありがとうございます!

まさにその通りで、あの一歩は暁狐にとって大きな意味を持っているんです。
これまで「守られる側」だった彼が、自分の意思で「守りたい」と思えるようになったのは、きっと清雅や桂香の想いをちゃんと受け止められたからこそ。

この先、どんな茨の道があっても、面の奥の彼は止まらない──
そんなふうに感じてもらえて、とても嬉しいです!
>「貴方様は、澪……と申します。もし、よかったら、その猫をいただけませんか?」

ここのところですが、私だったら

「貴方様は……澪と申します。」

という風に書きます。三点リーダーの後に読点があってもいいかもしれませんが、少女が暁狐を認識したあとに、改めて名を名乗るのでしたらタイミング的にこうかなと思いました。

清雅と暁狐の師弟のような関係が好きです。
今話は二度読みましたが、まだ幼い、世間知らずの暁狐にとって面を被って街を歩くことが奇異に見られて孤独に感じることがわからなかったのかな。
罪人の前で眉間に皺を寄せていた清雅からは、武人のような誇りを感じます。
澪の登場で猫が救われたことが、今話の救いであり、終わり方としてほのぼのとしていましたね。
読んでいるこちらまで、口元が緩みました。
紫雨さん、感想と御指摘ありがとうございます
ご指摘いただいた台詞まわしについて、大変参考になりました。澪の台詞が読者にとってどう響くか、三点リーダーの使い方や間の取り方を改めて考える機会となりました。タイミング的にも、ご提案のように改めて名乗る形の方が、暁狐との関係性がより明確に伝わったかもしれません。

また、清雅と暁狐の関係性を「師弟」として捉えてくださった点、作者としても非常に嬉しく思います。清雅の眉間の皺や、彼の言動から感じ取っていただけた武人としての矜持も、丁寧に読み取っていただき、心より感謝申し上げます。

最後に、澪と猫のやりとりに温かさを感じていただけたこと、それがこの一話の“救い”として受け取っていただけたこと、本作が描こうとした光の断片を汲み取ってくださったようで、大変励みになります。

丁寧なご感想、誠にありがとうございました。
暁狐くんの誕生日を清雅さんが忘れずに祝ってくれたのいいですね。ちゃんと思ってくれているのが伝わって。澪ちゃんの手紙もですけど。影を宿し闇に身を置いているからこそ、仮面の奥からでも光を見つけることができたのかもしれませんね。
安珠あんこさん、感想ありがとうございます。暁狐くんの誕生日、清雅さんがちゃんと覚えててお祝いしてくれたの、すごくあったかくていいですね。
ちゃんと大事に思ってくれてるのが伝わってきて、じんわりしました。
澪ちゃんの手紙もそうだけど、ふたりとも“影の中にいる暁狐”をちゃんと見てくれてるんだなって。
だからこそ、仮面の奥からでも小さな光を見つけられるのかもしれないなぁって思いました。
仮面で自分の存在を隠してきた暁狐くんに、ようやく自我が芽生えてきたのが微笑ましいです。その自我は愛へ向くのか、それとも復讐の道を突き進むのか。今後の展開が楽しみです。
安珠あんこさん、ありがとうございます!
そうなんです、仮面の奥でずっと“他人の顔”をしてきた暁狐が、ようやく「自分」として動き始めました
まだまだ迷いもあるけれど、少しずつ、でも確かに“心で見る道”を選びつつあるんですよね

愛か、復讐か……その両方か
どんな未来を掴むのか、ぜひ最後まで見届けてやってください!
暁狐君が仮面をつけてから初めて「外」の世界で優しさを感じたのですね(/ _ ; )
安珠さん、ありがとうございます。仮面を付けて外に出ることは本当に勇気がいったと思います。この先、どう物語が動いていくか、楽しみです♪
心傷ついた暁狐を見守る、清雅の穏やかな佇まいが伝わってきます。

名のこと、面のこと、清雅の教えで暁狐のアイデンティティーも少しずつ、でも着実に固まっていくようです。

少年はいつか清雅のことも喪ってしまうのかもしれませんが、限られた今この時を大切に生きて欲しいですね。
せいひつさん、感想ありがとうございます!
清雅の教えや、暁狐の中で少しずつ育っていくものを感じ取っていただけて、とても嬉しいです。

仰る通り、彼の時間は限られていて、だからこそ今この時を大切にしてほしい――そんな気持ちで書いていました。
優しく見守っていただけて、心から感謝です。

これからも、どうか彼らの歩みを見守っていただけたら嬉しいです!
〉夜が深まる。風はなく、夏の名残の暑気が漂い、湿気が肌にまとわりつく。虫の声も、息を潜めるように細く遠い。

冒頭のこの一文から、夏がすでに終わっていて、秋に入りかけている季節だということがわかります。虫の細く遠い声も、これから始まる波乱を予感しているように、嵐の前の静けさのような感じが出ていますね。グッドです!

曲者相手に、暁狐と母の立ち合いが描かれていましたが、相手に斬りつけた箇所から、動作に至るまで如実に描かれており、まるでお芝居の殺陣を見ているような臨場感がありました。こちらもグッドです!

最後に、少年と男の「全てを食らい尽くす“顎”になりたい」「否、それでは人の世を生きてはいけぬ。いずれ己の首を絞める」と諭され、「ならば“暁狐”と名乗れ」といったところに、名前という新たなアイデンティティーを獲得しただけでなく、少年のメンター的な師匠をも得た希望のような光を感じさせてくれました。

今後の展開に訪れるであろう波乱だけではなく、そこを生き抜く、明るさを予感させてくれるような終わり方だったと思います。いいですね!
せいひつさん、感想ありがとうございます!
冒頭の描写から季節や空気感を汲み取っていただけたこと、とても嬉しかったです。そして、暁狐と母のやりとりや名を得る場面まで、細やかに読んでくださって本当に感謝しています。
読んでくださる方がいて、こうして言葉を返してもらえることが、何よりの励みになります。
これからの物語も、暁狐の歩みを見守っていただけたら嬉しいです。
改めて、ありがとうございました!
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