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[一言]
一連の計画は主人公の我欲を圧倒的な力でもって叶えるという、仙人の特性以前の主人公の感情面が優先的に押し出された計画であると思うのですが
そういった前提を読者の意識から外れにくくして有れば小説的にもう少しとっつきやすくなるのではないかと思います。

作者の作る実験場の管理業務をしているように見える主人公と、自身の欲のために世界を作りかえているように見える主人公とでは同じ事をやっていても受ける印象が違ってくると思いますし。
  • 投稿者: gt
  • 2016年 09月25日 23時37分
>一連の計画は主人公の我欲を圧倒的な力でもって叶える仙人の特性以前の主人公の感情面が優先的に押し出された計画

 「我欲」ではなく「意志」で「感情」ではなく「理想」で、それが仙人の特性という設定になっています。

 個人的な欲求か、文化的な使命かの違いと
 理性や善性や悟性といった客観性を判断に組み込むかどうかの違いですね。

 SFにユートピアあるいはディストピアものと呼ばれる未来世界を語るジャンルがあり、伝奇ものという過去世界を語るジャンルがあり、「歴史」に異聞ものと呼ばれるジャンルがあります。

 この物語はそれらを融合した伝奇歴史シミュレーションになっています。

 物語の前提として、前世の世界は核戦争やテロによるパンデミックで滅びるはずだったのを、主人公のおかげで何度も生き延びた世界です。

 そう、それ自体はよくあるスーパーヒーローの設定ですが、そんなヒーローが過去にいってしまったら?

 そういった自分がいなければ直ぐに滅びるような未来を変えようとしないのか?

 自分が死んだ後はどうでもいいと放り出すような存在なら、世界を救う存在になどなれないのでは?

 その問いがこの物語の発端です。

 人類が滅亡しないようにという目的を除けば、究極の「独善」を貫くスーパーヒーロー。

 「我欲」を貫く欲望の奴隷であるチート主人公の対極として、そういった究極ヒーローの主人公を配置しているので、当然ながら小説としては、とっつきにくくなっています。

 また、現代では悪役になりがちな「ガイア主義」を、「武家文化」の排除という形で非暴力的に行っていく物語ですので、「個人主義」と「階級主義」の象徴のようなウケのいい主人公は配置できませんでした。

 そういう「武家貴族文化」から生れた現代的な文化を否定して、当時の9割近い多数派である「農家の文化」を圧倒的な創造力で育てるなんて発想が、我欲に溺れた主人公からでは出てこないだろうと思ったからです。

 この物語は「ファンタジー」ではなく「歴史」ジャンルですので、テーマは「歴史」という「人類の歩む道」になっています。

 一握りの人間のための「中世国家」という名の暴力組織から「暴力を使わず」に「多くの人々=農家」を護る。

 そういった「あるはずのない世界」を主人公が創ろうとしているので「実験場の管理業務をしているように見える」のでしょう。

 チートな主人公が我欲で造る「自分のための世界」と
 スーパーヒーローが創る「弱肉強食を否定した世界」

 どちらもありえないフィクションですが、現代の価値観を武家社会の過去に持っていくより「当時の農家の価値観」を発展させるほうが「あるはずのない世界」を語っているわけですから。

 

  • 悠樹 久遠
  • 2016年 09月26日 17時27分
[気になる点]
下手に現実感を入れようとして失敗している。ちぐはぐ感がひどい
  • 投稿者: ドワオ
  • 2016年 06月08日 13時01分
歴史ジャンルでは、かなり奇抜というか
戦国ジャンルにSFやファンタジーなので
現実感は欠片も入ってないと思うんですが……

SFジャンルでいうユートピア&ディストピアをテーマにした要素のことでしょうか?

ちぐはぐ感というのは未来や異世界や他の惑星でなく
戦国時代でやってるせいかな?

かなり、古典SFとかでもマニアックなジャンルの要素ですからねぇ

よろしければ、どういった部分に「現実感を入れようとしている」と感じたのか
教えていただければ幸いです
  • 悠樹 久遠
  • 2016年 06月08日 14時01分
[一言]
時間がある時にのんびり読むにはいい作品だと思います。
ただ多くの人がモヤモヤを感じるのは、この作品が作者の思想や思惑を自己主張する事に特化しており、娯楽小説としては些か出来損なっていると言う感じですかね。
これがエッセイなら同調できる価値観を持った読者が細々と読むだけなのでしょうが、小説の体をしてるから混乱が起きると言うか。
物語に強く感情移入できる起伏があまりないのもあるのかな。
小説って何かしら登場人物の、特に主人公周辺に何かしらの共感を覚えるから面白いとか目が離せないとかなる訳で、この作品の場合は主人公周辺にあまり共感できないから微妙なヘイトが積み重なり違和感となる。
そんな風に感じました。


仰るとおりに本作は

人間を主観的に見て語ろうという小説ではなく
人間という生物をなるべく客観的に見ていこうという話です

客観的に物語を見て
多面的な視点で読書をする「小説家になろう」と研究する人ならともかく

主観的に物語を見て
主体的な視点で読書をする「小説を読もう」と思ってる人向きではない話です

それを苦労して読んで頂いたのなら有難いですねぇ



>この作品が作者の思想や思惑を自己主張する事に特化


確かに登場人物に感情移入する事で楽しむタイプの読書をする人向きの話ではありませんし

マニアックな話で娯楽を目的としたラノベ的な手法を排した小説ですが
個人的信条や思想を書いた話ではなく


現代に対する反照として書かれた
歴史シミュレーションという分野の小説です

通常は仮想戦記などとして
「第二次世界大戦」や「冷戦」などで
造られた社会構造への反照を描いていますが

本作は
現代文明全てを対象として行うという試みを
本サイト特有のチート主人公でやってみた結果の物語です

私個人は凡人ですので
主人公達のような存在になりたいとも思いませんし
農協社会を好ましくも思いませんよ

だから作者名が違うでしょう(笑)




>主人公周辺にあまり共感できないから微妙なヘイトが積み重なり違和感となる



感情が動くというのは方向が正であれ負であれ
何かの原因が存在します

この話が
「現代文明自体への反照としての歴史シミュレーション小説」である以上

この物語に対して何らかの情動を感じた人は
物語のテーマである現代社会の構造に対して

思い入れであったり精神的依存であったり耽溺であったりと
情動への原因を持つ人なのかもしれませんねぇ

そうならば
ただ何となくイヤだというのでなく
どういう部分に対してそう感じるのか?

クオリアを生じさせる原因を追究して
人の在り方というものを考えて頂けたのなら望外の幸せです
  • 悠樹 久遠
  • 2015年 06月25日 06時02分
[一言]
丁寧なお返事ありがとうございます。
納得できました。
いつの間にか魂魄の解釈が逆になっていて、私の解釈は儒教が基になっていたのですね。
見方一つで価値が変わるのが面白いです。

多産の件は限界集落問題みたいな感じですか。まだ人口抑制をいう時代じゃありませんものね。私的には倫理っていうより母親が大変そうだな、と多胎についてはみてました。物理的に重いですし。

>魂魄の解釈が逆に

厳密に言えば儒教的解釈も
心が宿るのは心臓であるとされていた時代の概念なので
けっこうそこらは曖昧だと思いますよ


精神が脳の情報という考え方は西洋科学が基になっていますし
精神という言葉もmindの訳語と
“ 精 ”と“ 神 ”を合わせた人の一部という旧来の言語では意味が違いますから
作家によって「魂は精神の源」と表現しても意味が違ったりする場合もあります



>物理的に重い

ああ女性からはその言葉をよく聞きますねぇ

有部理生さんは女性でしたか


だとすると
拙作はあえてタブーに触れる作風なので
フェミニストからするとセクハラに近い話もあるので
申し訳ないですねぇ
  • 悠樹 久遠
  • 2014年 12月22日 15時54分
[一言]
実にSF的といいますか、気に入りました。ハードボイルドウィザードは途中で読むのを諦めましたが、こちらは文章も思想も解りやすめですね。

ちょっと気になったのですが、魂魄それぞれに対応する情報は逆ではありませんか?
魂が精神ないし理性を司る情報体で、魄は肉体と本能の情報だと記憶しています。魄がDNAである方が理屈が通ると思うのですが。
あとコントロールされていると頭では分かっているのですが、本能を制御するといいながら結局r戦略っぽい多産奨励をしていたり、多胎を誘発させたりというのはあまり気分のいいものではありませんでした。多産はいつか人口玄関で破綻が来そうで見ていて怖いのですよね

読めて良かったです。ではまた。
>魂魄

そこに突っ込んでくださるとは
かなり伝奇SFも読まれてるようですねぇ^^




中国では

儒教的には
魂が心で魄が肉体を形作り
死によってそれらを結びつけた精気が散じると
魂は神に、魄は鬼に変じる

と言われ

道教では

陰陽思想の陽に陰あり陰に陽ありから

魂は精神を支える‘陽の気’で肉体に宿り

魄は肉体を支える‘陰の気’で心に宿り

死によって魂は属する天に帰し魄は属する地に還る

と言われ

民間伝承では
三魂七魄があり

天魂は天に帰し地魂は地に還り人魂は子孫を護り

七魄は喜び、怒り、哀しみ、怖れ、情愛、惡心として散
じ人々に宿る

と言われています


ですので
儒教的な思想を基にした作家さんは
DNAが魄という設定を使うようです







拙作の場合は仙人の起源がインドの原始密教や中国の原始道教以前にあった先史文明としていますので

当然、秦以降の中国で成立した発想はNGとして
最古と思われる仙人の形
民間伝承と古代密教の思想が元ネタです


よって

|魂《こん》は高次空間への意識の窓口
|魄《はく》は多次元空間に作られた肉体情報の記憶領域


魂《こん》は生まれながらのDNA
に宿る

個人のみならず多くの生命に共通して存在する高次情報群


魄《はく》は、脳のシナプス
に宿る

個人のみにとって意味のある肉体に起因する記憶情報群
と設定しました







>多産奨励をしていたり、多胎を誘発させたりというのはあまり気分のいいものではありません



現代の日本など先進国の生命倫理は
極論すると人間は
聖書宗教の絶対神の僕であるという観念からか

人間が自ら生命を作る過程に手を加えることへの忌避感
を持つ人が多いのでその発想は当然かと思います


主人公を現代倫理とかけ離れた存在として描いているの
でそう感じるのでしょう



ただ「数は力」という概念を基にした
「戦略っぽい多産奨励」は

個人で全人類を滅ぼせる主人公にとって意味はありませ
んので

「文明にはそれを支える人口の下限がある」という概念
を基にした
「人口低下による文明衰退防止」が目的です


これも

「全てを個人や組織で支配する世界」ではなく
「人が助け合うことでしか成立しない世界」を創るとい
う目的があってのことで

文明維持のみなら‘式貴’や人造妖怪を量産すれば
できるので

「人類の守護者」という主人公の設定故ですので御容赦を
  • 悠樹 久遠
  • 2014年 12月22日 02時31分
[一言]
世界平和は大いに結構なのですが、日本人にしか適用できないような論理で農協を構築しているように見えます。少なくとも、日本以外の文化には合いそうにもありません。それで世界を救うのは無理があるのでは。
それとも外国には外国なりの文化なり習慣なりに合わせた農協を作るのでしょうか。
とは言っても、そもそも農業をしない遊牧民みたいな人々もいますから、その辺りも気になります。
  • 投稿者: Latona
  • 18歳~22歳 男性
  • 2014年 10月20日 20時03分
>日本以外の文化には合いそうにもありません


それがこの世の常識だ
ということなんでしょうねぇ

いわゆる現代的で先進国的な観点では
そう感じるのかもしれませんが


その現代社会の論理は洋の東西を問わず
軍人的思考や官僚的思考を持った文化から生まれています

文字による文化継承が武家や貴族といった階級によってのみ
行われてきたからです


近代になって商人が支配する世の中になると
文字が農民にまで広がりその思考方法は世界を席捲していきますが


民俗学で口伝的な文化や宗教を学ぶと
そういった文化とは別の農民文化というものが
日本のみならず世界で広がっていたことが判ります

いわゆる精霊信仰や自然信仰などの
宗教化されていない信仰思想を基にした文化です

中国、インド、ペルシャ、エジプト
農業を基盤とした文化には根強くそれが残っていました

西欧では弾圧され続けて天使信仰や聖母信仰などに形を変えて
それでもそういった文化は絶えていませんでした

それは
日本人にしか適用できないような論理
に極めて近い文化

ですのでそうでもないと思いますよ






>世界を救う

世界というか
人類の自滅を救ったのは転生前の主人公です
永遠に世界を救い続けるために自分のコピーを作り
その後、転生します

転生後は寿命が19世紀で尽きる計算になるので
歴史どおりにいけば主人公を失った人類は滅亡します

それを防ぐために主人公は戦国破壊と文明促進を行い
人類の自滅本能による被害を最小限に抑えながら不老不死を目指しています



>外国には外国なりの文化なり習慣なりに合わせた農協

日本でもこの時代は国ごとに文化や習慣は違います
基本的に自給自足の農民文化ですが風習は驚くほど違います

それを無理に変えずに現代の西洋文化が日本に広まるような過程で
農協文化は世界でも同じように広まっていくはずです


武家社会への対応を見れば解るように

農協は強制的な支配をせずに
殺すな傷つけるな盗むな奪うな騙すな
といった

どんな社会でも必要なルールを
公平に全ての人間に
建前でなく本音で適用する以外の強制はしていません

そして農協に賛同できない人間を無理に組み込む事もしていません


ただ物理的に農業文化と他文化の接触を断っただけです
その結果
農家からの搾取を根底にした文化は絶える事になるでしょう

植民地を失い鉄を失った西欧は急速に衰えていくし
その他の武力支配を根底とする国家も鉄を失い衰退していく中
神の奇跡を思わせる農協社会への勧誘は効果的なはずですから



農民からの略奪に頼らない遊牧民たちや狩猟民族は
しばらくはそのままでしょうが
おおよそは西洋文化に飲み込まれていく現代のように
農協文化に飲み込まれていく気がしますね



  • 悠樹 久遠
  • 2014年 10月22日 02時51分
[一言]
こんなにきっちりとした回答もらえるとは思いませんでした、有り難うございます
私は額面通りに言葉を受け取ってしまう方なので武家のシステム?の話のなかで搾取とかかれるともう少しフォローも欲しいなーと思ったんだと。
共産主義ぽいとおもったのは特にこれから対峙するであろう団体の名前が農協なので社会主義、共産主義の革命を連想させられたというのもあると思います。
カルトは人間ばなれした主人公の思想に人間が教育または洗脳されたときその先に待ってる世界で人はどうなってしまうのかという一種の恐怖から連想したのかも、破滅からすくいつつ人は仙人や道士たちほど達観できるのか彼らにひとに必要な文明が理解てきるのか動物としてただいきるだけの未来は恐ろしいです
主人公の人間性については
人類の滅亡を回避したがるのは人の文明も愛している部分もあるんじゃないか?と考えたわけです。
あとは犠牲をとにかくいやがるところなどにどこか達観しきれていないうちに秘めたものがあるのかな?とか
そこらへんでキャラクターにもっと魅力がでればなぁと思った次第です
タイトルがはっちゃけてたのでそこらへんも無意識に期待してたのかも。
この話エンタメじゃないからと云われたら終わりですが笑

いろいろ説明していただいて有り難うございました

>農協なので社会主義、共産主義の革命を連想

なるほど都会の農家と関係ないひとだとそうなんですね




>カルトは人間ばなれした主人公の思想

人類を自滅から救うために
戦争という概念そのものを破壊する教育で愛と平和を
というのは、第一次世界大戦以後に広まった平和思想で
実際にある思想ですよ

近年の英米などではラブ&ピースという言葉が思想の象徴として使われました


ラブ&ピースって言葉は聞いたことあっても
最近のアメリカや日本ではマスコミを使った印象操作や
職業思想運動や思想テロで

そういった思想はカルトだとか
世界統一思想は悪の組織の思想だとか
思いこんでいる若い人が多いですからそう思うのかもしれませんね



1960年代にそういった運動が盛り上がった時期があったのですが
アメリカの軍産複合体や格差を必要とした大財閥や独裁者といった障害が
そういった運動を報道やCIAやFBIや公安警察で潰し
あるいは内部から壊すといった方法で廃れさせていきました

そういった方法論は
中国でも天安門事件など以降に
日本を危険で恥知らずの国という印象操作や
国家主導の偽装デモで日本の企業進出を潰す
といったように普通に国家により行われています


カルト思想とは少数派の意見という意味ではなく
他の思想を暴力や権力で封じる事を自由だと考える思想です

多数派がカルト権力に操られる例は
ナチスドイツを初め世界中で多く見られます


近代国家自体が巨大なカルト化して
自由や平等を歪めて偽物の思想を本物と思い込ませると

若い世代が思考力を失うという現象が見られますので
最近の日本もそうなっていってるのかもしれませんね



>動物としてただいきるだけの未来は恐ろしい


視方を変えると今私達が住む世界はそういう風な世界になりつつあるので
そういった世界を破壊しようという物語ですね

情報をうのみにして自分で考えるための
読解力や推理力と思考力や想像力などいらないと考え

与えられた娯楽に耽溺するというのは
奴隷の幸せで、ペットの幸せで、ただ生きる家畜の幸せです

これは聖書宗教の幸せの概念です
日本人が嫌う宗教の本質はもともとはこれです


ただ自分に損になることを押し付けられるからではありませんでした
けれどそれが自分にとって得なら別にそれでいいと考える人も増えてきています

けれど
幸せならそれもいいと言い切る人間が増えると社会は巨大なカルト化します


国家レベルでそれが進行してカルトとカルトの抗争が起こるのが戦争です
主人公が転生する前の世界はそうしてカルトが暴走した世界だという設定ですね



>タイトルがはっちゃけてたのでそこらへんも無意識に期待

期待を裏切って申し訳ない
主人公は年齢的にもキャラクター的にも
従来の物語の主人公の範疇ではなく

ガンダルフやダンブルドアといったポジションのキャラクターです

仙極無双という農協の外で巻き込まれ転生した人間を主人公にした物語では
そういった役所で農協は冒険者ギルド的存在ですね

そっちの視点では、妖怪退治する天然道士が冒険者で主人公はその冒険者役
こっちの主人公はギルドの統括ギルドマスター役です

そっちのほうがウケはいいでしょうね(笑)


  • 悠樹 久遠
  • 2014年 09月20日 18時00分
[良い点]
設定は面白いと感じました
わかりづらいのに読ませる力が羨ましい
[気になる点]
展開がじれったいです
毎回入る例の文章がいらない
武家が搾取するだけの存在のように描かれているのが気になりました。武家とひとくくりにするのはどうかと。
徳川政権下の江戸時代にたくさんの文化が花開いたことや当時の西洋人も民の幸福度に驚愕したとされていますし。

目指してるものがやや共産主義的にみえるもしくはカルト。主人公を絶対の頂点とするなら問題はないかもですが。

もっと主人公の内面が見たい
思想とかではなくて何を息抜きにして何を楽しんでいるのか、どんな美意識を持っているのか、何をもっとも恐れているのかなどです。

[一言]
主人公にも人間性はあるらしいので
今後精神的に成長する余地はあるのか、人との交流を通じて気づかされるものがあるのかなど興味があります。



はじめまして大橋文句さん

解り難い物語ですみません
この物語は常識を絶対視せず検証しようという客観的立場で読まないと
色々と誤解してしまうようです



どういうことかというと

人間は動物の一種であり特別な存在ではないという視点

あらゆる概念や常識は目的のために人間によって創られた共通認識のためのプログラムだと

いう視点

そのプログラムは完全なものではなく
共通して使われていても常に意味に誤差を含むという視点

この三つを基本とした立場です



御意見を参考にして誤解されそうな文章を推敲したいので
下記の感想を得るに至った部分の文章を
コピペなどで具体的に指摘してもらえれば幸いです






>毎回入る例の文章がいらない

幕間の文章でしょうか?
常識というのがこの物語のテーマの一つで
それについて色々と違う事を書いているつもりなのですが
やはり解り難いかなあ





>武家が搾取するだけの存在

搾取するだけの存在と書いたつもりはないんですよ

どういうことかというと


武家や貴族という存在が

縁の下で人々を支えながら富を集配する‘支配’という調停者の役割を

富を集め
暴力と損得を利用して
人々の間に上下関係を造り
自らの優位性を保つためのシステムに造り変えた


人々の生活を‘支え’収穫を公平に‘配る’という

ただの学級委員的存在だった‘支配者’の言葉の意味が
‘ヤクザの親分的な存在’という意味に変えてしまったという歴史観が基本にあり



現代の歴史的常識というものは
文字と教育を独占した彼らの視点で書かれていて

それは
人間(被支配者=一般大衆=農民)は愚かで利己的で
選ばれた人間(支配者=エリート=武家)が導かねばならない
その為には階級(身分=格差=封建制)が必要で
命令系統の絶対性(権力支配=トップダウン=上意下達)が必要
という視点であり



これは動物的本能を利用した安易でそれ故に効率的な方法論(猿山の猿などの間でも見られ

る方法論)で

武家文化はその方法論を絶対視して洗練していったもの
という部分がそうとられてしまったのかもしれません



>展開がじれったいです

様々な誤解を避けるための社会の描写なのですが
読み飛ばされるのか難解なのか誤解を解消できていないようだなあ





>目指してるもの

人類が破滅するのを防ぐのが農協社会を創る目的です

主人公が転生前に何度も人類を滅亡から救っている(転生後の世界には自分と同等の存在が

生まれるとは限らない)といった文章で暗示したつもりですが
これも解り難かったようですね






>やや共産主義的にみえるもしくはカルト。主人公を絶対の頂点とするなら問題はないかも

です



たぶん思想を歪められた現実から共産主義とカルトを例示しているのでしょうが
実のところこの二つは正反対の性質を持った方法論です


カルトは武家文化を肯定することで変性していった
アブラハムの宗教を根源とした思想なので
絶対性を肯定しますが

共産主義は資本集中という収奪システムの否定から生まれたので
絶対性を否定します


しかし軍事を国家の基幹の一つとした近代社会では
資本の集中が強国であるということでした

それ故に歴史的に共産主義は理念のみの存在とされ
国家社会主義や国民社会主義が生まれ

全体主義がそれを歪め
スターリンやヒットラーや毛沢東がカルト化していきます

そこらからの混同なのでしょうか


貨幣システムは共産主義でも否定してはいませんが
この物語の農協は独占企業で‘学級委員的な支配’により
貨幣システム自体を否定しています

二の段其の九幕がその描写だったのですが
これも解り難かったようですね


そしてカルト思想の否定(カルト=武家文化の根源)は様々な描写で
やったつもりですがこれも解り難いのか誤解されてますね






>主人公の内面が見たい


主人公は‘日本的な仙人’という設定です

仙人とは
仏教的な‘悟り’をナノマシンで実現した存在で
古代の宗教者は仙人を目標として修行したなどという伝奇SF的設定もあります

息抜きは必要なく意志や自律反射でいつでも満ち足りて平穏な精神を維持できる存在です

想像してみてください
仙人に娯楽が必要でしょうか?
美意識の偏向性が存在するでしょうか?


武家文化によって生まれた優劣という概念を否定し個性と肯定する
劣等感という概念を持たない仙人が
個人的に怖れるものが存在するでしょうか?




>人間性

つまり仙人とは
優越感や劣等感に裏づけされた人格のみが人間性であるということを否定する存在です

それは
神に縋る必要もなく
神になるという事など無価値と否定し
人間が創作した宗教の都合のためにある神をフィクションとしか思わない存在
という意味でもあります


感情があってもそれを完全に制御することは
聖人君子でもできないので
そういう意味でも超人であるという設定ですね


まあ
そういった事を表現していったつもりなんですが
かなり読解力が要求されるという指摘はあるので
完結したら推敲しなおしですねぇ



  • 悠樹 久遠
  • 2014年 09月19日 21時31分
[良い点]
誰も語らなかったような物語でこんなオリジナリティのある作品はプロ作家のものを含めても初めて読んだ。
[気になる点]
今までにない観点で世界を見ているせいか、読むのに読解力が必要で、仮想戦記としてカタルシスを求める人間は楽しみ難い。
[一言]
この物語は、読解力がないと解り難いですね。

主人公は仙人で人間ではない=超古代に文明を持っていて現在の人類は大昔は仙人の管理下にあった。

仙人になるにはナノマシンを使って人体改造が必要=失敗すると仙人でなく妖怪化する。


陰ながら人類滅亡を何度も救った主人公が戦国時代に転生する=主人公がいなかったら世界は何度も滅びてる。


主人公は人類文明を破壊できる力を転生前に持っていた=被害が大きくなりすぎるので転生前は破壊はしなかった。


だから、自分が永遠に人類のお守りをしなくていいように歴史を改変している=原因は軍人が農民から搾取する為の国家とそれを正当化する武家文化なのでそれを排除しようとしている。

それは仙人としての役割?=個人的には世界と一体化した不老不死を目指す?

僕が解ったのはそれくらいですが、間違ってますか?

  • 投稿者: onbasara
  • 2014年 09月17日 02時43分
onbasaraさん
レビューも書いてくださったようで
ありがとうございます


>オリジナリティ

拙作はいわゆる大人の御約束を排除しているので
そう見えるのかもしれませんが
ありふれたテーマを観点を変えて書いてみただけです


>カタルシス


破壊衝動や優越感や支配欲を仮初に満たすという
武家文化を源とした欲求の充足を否定した物語ですので
必然的にそう感じるのかもしれませんね

カタルシスというものの本質は浄化であり充足ではないので
自らの欲求を見直すのも時には必要かもしれませんよ


>僕が解ったのはそれくらいですが、間違ってますか?

大まかなところはそのとおりですね

システムで人は変わらない
思想で変えられるのは表面だけ
文化の本質を変容させなければ世界は変わらない

現代文化の本当の基盤は農家の文化で
小さな子供に最初に教える善悪である

けれど成長していくことで現実との矛盾が生じます
その矛盾を作っているのが武家文化や聖書宗教文化で──

という論理の道筋で行動しているのが農協ですね






  • 悠樹 久遠
  • 2014年 09月17日 20時31分
[良い点]
 内政・教化という題材を使うと、登場人物達の行動原理が筋が通っていないと破綻してしまうものですが、途中示された『高潔にあろうとすることこそが自由』という考え方が一貫しているおかげで、長年連載しているのに話自体が破たんしていないのはすごいと思います。
[気になる点]
 この物語のキーの一つ、ナノマシンがよく掴めませんでした。結局、生体って有機物でできた機械なのか? 微生物を扱ってるのか? 自然発生するのか? どうやって施設で増やしてるのか? それがあるなら、あの時代なら仙人なんて自然発生するんじゃないのか?


チートを使って世界を破壊していくのに、そこにカタルシスがないのは、この物語の性質上、仕方ないのないことかもしれませんが、物語としては厳しいものです。
 前世界も戦国も、そこに生きている人達は皆愚かで獣じみてて、導いてあげないといけないというスタンスのせいでしょうか。

 あと、用語解説が主観性が強すぎて、わかりにくいです。
[一言]
最初、農協の文字が見えた時は農業ファンタジーでもするのかと思ったら、僕らの世界の農協とは違うのですね(笑)

 しかし、主人公はおぞましい存在ですね。最初は、転生によって、人生をもう一度生きようとしているのに、何の間違いか、自分の持つ技能が最も人に影響を与える時代に生まれ変わってしまったために、全能のごとくふるまっている。もちろん自身の中に確実な線引きはあるのだけれど、傍から見れば、神のごとき権勢そのまんま。
 そこに生きる農民に、不自由ない生活を与え、思想教育を施して管理社会の中で独裁国家を作ってる。犠牲を嫌うと言いながら、明らかにわざと取りこぼしている。本人は、まったくその逆を作ろうとしているのに。
 破壊しつくされた転換点こそがこの物語の山場になるんじゃないかと思いました。

 第三幕では、日本すら統一できていない状況で諸外国まで巻き込まれることに。ここからの展開が気になるところです。
 
伊藤大二郎さん
難解でエンターティメント性のない物語で申し訳ない


感想をありがとう
参考にさせてもらいます



>ナノマシン
1960年代のSFなどで御馴染みの現代科学ではワープレベルで再現不可能
かつエネルギー保存法則は遵守でエネルギー源は対消滅などのこれもSF的なものです


>スタンス


そういうスタンスは武家社会の支配の概念なので否定されていますね


>用語解説

ウィキペディアなどと比較してみると面白いかもしれませんが
民明書房は洒落が過ぎましたかね


>主人公はおぞましい存在ですね

武家文化を継承する価値観を持つ人間からすると
価値観と世界を破壊するものですからね

特に軍人的思考の人間からすると
存在の全否定ですから
たまったものではないでしょうねぇ


>神のごとき権勢

伝承の仙人が元ネタですからねぇ
伝承では神々を創ったのは仙人だそうですから

この話だと視方を変えるとただの民衆の奴隷ですね
明らかに民衆より久遠達の労働量が大きいですから(笑)

農民は自治能力を奪われた存在でしたから
自治が可能になるまでその作業を
何百年も無償でやるなんて事を考えるのは
人間という生物の枠を外れた存在だけでしょうねぇ


>独裁国家

国家という概念は否定しているのでただの協同体ですね
税金もとらず農協が全ての農民から農作物を買い取り
代わりに期限付きの引換券を払う独占企業のようなものです


>明らかにわざと取りこぼしている。

教化を強制的に行わないので
結果的にそう見えるのでしょうが

農協に入るのは自由意志で
武家と農家を物理的に隔離して武家の思想を持つ者は
その生きかたを無理に変えずに農協の外で生きるしかないというスタンスですね



>日本すら統一できていない状況

国家の概念は否定してるので国家を統一という概念もまた否定されています


>ここからの展開

私も歳ですから生きてる間に終われるといいんですがねぇ(笑)



あと伊藤大二郎さんも投稿されてるようなのでこんど読ませてもらいますね




  • 悠樹 久遠
  • 2014年 09月15日 07時08分
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