イチオシレビュー一覧

完結しているファンタジー小説を探しては
レビューを見て吟味をし続けて見つけた作品。

最後は駆け足だが読むべき作品。
あの呪われた島並みの作品。
などなどの高評価！

これは読むしかない！と読み始めたら…時間が溶ける溶ける。
ひたすら読み続けちゃいました。

1人の冒険者が異世界に落ち、
様々な人と関わり、新たな力に目覚め、
少しづつ世界に大きく関わっていく。

なんていうかライトノベルでは無い
ヘビーノベル？重厚で秀逸な時間が溶ける必読ファンタジー。

秋の夜長に是非。

冒険者として活動していたレカンは、「入ったものは力と富を得られる」とされる〈黒穴〉へと飛び込み……異世界へと流れ着いた。
言葉も通じない状態からスタートでしたが、魔獣に襲われていた貴族の姫を助けた事で、最初の活動拠点や勉強の機会を得る事が出来たのは大きい。

しばらくレカンはそこで活動していましたが、せっかく知らない世界に来たのに護衛として一つ所に留まり続けるのは性に合わず旅に出ることを決めて。
そうして彼は良い出会いを重ね、迷宮に挑み、学び、成長していく物語です。
読み進める度にレカンの事が好きになれる、重厚なファンタジー小説で完結済みなので安心して、この世界へ飛び込んでください。

一大叙事詩！英雄譚ですが、文自体が軽くなく、でも文章力があるので、大変読みやすい小説です。甘ったるい恋愛部分や(無いわけではありませんが、主要部分ではありません)、過度な暴力的な描写もなく、私の評価は、小説を読もうの作品群の中でもベスト3に入るファンタジーだと思っています。中だるみもないし、エンディングもOKでした。ただし、大変長く、登場人物も多いので、少し混乱するかも知れません。

猫耳巨乳メイドもロリ双子も無口美少女奴隷も出てこない、質実剛健ファンタジー。
命懸けで鍛え上げられた力と魂で生き、更に己を鍛え続ける男の生き様にとことん惹き込まれます。
とことん硬派かと思いきや、迷宮ものならではのお宝のワクワク感もふんだんにあり、読者を飽きさせません。
最後は駆け足でまとめてしまった感があり、少し残念ですが最後まであのペースで描いていたら完結までまだあと数年は掛かったのではないでしょうか…作者様がこういう終わらせ方を選んだのであれば、それがこの物語の適切な終わりだったのだと思います。
個人的には、学生時代に読んだ指輪の物語や某島戦記に匹敵する満足感がありました。

きめこまやかな世界観、ひとりひとりの背景、行動が物語の奥行きを見せてくれる本格派冒険譚。
訥々とした主人公の行動と、周りの人との暖かい繋がりがじんわり沁みました。
冒険を大胆にはしょり、物語をぐいぐい進めてくれるのも魅力。
軽い語り口の転移ものも面白いですが、時にじっくり本格派が読みたくなります。
一気に読んでしまいましたが、数十年分の物語。大満足でした。
素敵な物語をありがとうございました。

辺境の老騎士もそうなのですが、とにかく正統派の英雄譚の匂いを小説全般から感じます。
完全な憶測ですが、作者はかなりの年配の方のように思われます。若い人では到底このような成熟した物語がかけるとは思えません。
物語の根幹は気付きと学びから紡ぎ出されるストーリー。
お色気要素は皆無。
そういう話ではないのである意味当然ですが、徹底して硬派な描写が続きます。
また、世界の生き物や言葉に独自の言葉を創作して当てており、異世界感が更に強調されています。
作者独自の語り口も相まって支援BISワールドとでもいうべき世界観が構築されています。

ある意味これこそ異世界ファンタジーの王道なのかもしれません。

物語の終わらせ方に少し苦心したあとが見られ、オチとして少し弱かった印象はあります。

しかし、それ以外は文句なし。
この作品は、正しく硬派な英雄譚です。

主人公のレカンは、ファンタジー小説の王道通り非常に恵まれた能力を持つ主人公で、痛快な展開を好む人間のニーズを満たしつつも、安直な俺TUEE系にはない重厚で繊細な場面描写でもってそういった話を好まない人間の心をもがっちり掴む引力を持った稀有な作品。

自分の書きたい話とニーズを丁寧に擦り合わせた、読み手のことをよく考えてある作品のような印象を受けました。

ファンタジー好きには是非おすすめしたい作品です。

主人公レカンの生き様を見よ！
強さをひたすら追い求め、縁のできた相手を全力で支える漢。ふやけた異世界ヒャッホー物とは訳が違う骨太なサーガだ。とにかく読め！すぐに目が離せなくなるから。
それに時々出てくる天然ボケらしき描写は爆笑必至。孤児院のエピソードなんか何回読み直したことか…女心には疎いようで魅力的な女性がたくさん登場してくるのも良い。
もう最高。アニメ化してください！

作風は古き良きハードボイルド風味です
この作品の女性も男性も容姿はたぶん美男美女がいるかもしれませんが、主人公はそこに頓着しません。
誰も行った事の無い世界へ冒険の為に飛び込む人なのは迷宮こそ人生だからなのでしょうが、新しい世界で得た力、得るために学ぶ事で主人公の人生にどんな変化が起こるのか…

未完の良作ばかりのなろう作品群の中で、完結した長編良作との出会いは読者にとって幸せな事です。

未だ読んでない人達は是非読んでほしいと思います(☼ (工)☼) クマッッ！

更新期間ができるたびに初回から読み返し、読み返しさせて頂きました。
なんなんでしょうか、この作品は。
駆け抜けるようなレカンの冒険は、本当にその一幕に立ち会っただけなんだと実感します。
前世界でのレカンの冒険を知りたい。共にしたい。
もっともっと他の人物の背景や、物語の間を知りたい。
他のラノベとは一線とはいえないくらい隔絶した深みのある作品です。
ぜひ一読を。