イチオシレビュー一覧
▽レビューを書く ふとした縁で読ませていただくことになった作品です。始まりから独特な雰囲気に飲み込まれました。
古いファッションホテルという舞台設定、ちりばめられた色の表現。そして、あふれ出る思いが押し込められた先に紡がれていくセリフの一つ一つが私の感情を言い知れぬほどかき乱しました。表現一つ、描写一つ、言葉一つにどれほど筆者の方がこだわり、考え抜き、思い悩んだのかが伝わってきました。
読む者が受け止めきれないほどの熱量を、静かに包み込んだこの静謐な海辺のホテルが、私の中にこれから一生佇み続けることと思います。これほどの作品を生み出してくださった筆者の方に改めて賛辞と感謝を送らせてください。
古いファッションホテルという舞台設定、ちりばめられた色の表現。そして、あふれ出る思いが押し込められた先に紡がれていくセリフの一つ一つが私の感情を言い知れぬほどかき乱しました。表現一つ、描写一つ、言葉一つにどれほど筆者の方がこだわり、考え抜き、思い悩んだのかが伝わってきました。
読む者が受け止めきれないほどの熱量を、静かに包み込んだこの静謐な海辺のホテルが、私の中にこれから一生佇み続けることと思います。これほどの作品を生み出してくださった筆者の方に改めて賛辞と感謝を送らせてください。
一言、名作。読むべしと思い筆をとりました。
情緒あるホテル・ピシナムに勤める男性。不思議な少女Rとパイプを介した奇妙な手紙でのやりとりを通じて心を通わせていく過程が仕組みとして秀逸である上、巧みな文章力により聴こえないはずの微かな音、作中にすら回想にしか出ない潮騒の感触が艶かしくも読者を虜にしてしまう。
というか、、、私は虜になりました 汗
小説大賞最終選考に残られたとの事ですが、納得の名作です。
じっとりと。耳朶を打ち、肌に伝わる。至上の言の葉で綴られたあの日への追憶の物語ー不思議で感動的な体験を是非、他の皆様とも共有出来れば幸いです。
情緒あるホテル・ピシナムに勤める男性。不思議な少女Rとパイプを介した奇妙な手紙でのやりとりを通じて心を通わせていく過程が仕組みとして秀逸である上、巧みな文章力により聴こえないはずの微かな音、作中にすら回想にしか出ない潮騒の感触が艶かしくも読者を虜にしてしまう。
というか、、、私は虜になりました 汗
小説大賞最終選考に残られたとの事ですが、納得の名作です。
じっとりと。耳朶を打ち、肌に伝わる。至上の言の葉で綴られたあの日への追憶の物語ー不思議で感動的な体験を是非、他の皆様とも共有出来れば幸いです。
まず、このレビューを書いている人間は文学だの芸術だのにはとんと疎い。もうさっぱりわからない。
だからこそ、あえてこのレビューを書く。
本作を読むのに、特別な知識や心構えは一切必要無い。
作中で懇切丁寧に説明されているし、全編を通して柔らかく理解しやすい表現で描かれている。
登場人物たちは皆、本当に生きている人がいるかの如く存在している。
情景は細やかで繊細な、温度や香りまで感じられるかのような描写がなされている。
それでいて、もっともっとこの世界に浸りたいと思わせてくれるのだから、この作品は本当に凄い。
芸術の“げ”の字もわからない自分が「あぁ、きっとこのような物語を芸術と呼ぶのだろうな――」と深い感動を覚えた。
芸術や文学の理解できぬ同士よ。或いは、それらを知り尽くした賢者のような人たちよ。
どうか、この作品をご覧頂きたい。
心震わせる経験を、極上の作品で味わおうじゃないか――。
だからこそ、あえてこのレビューを書く。
本作を読むのに、特別な知識や心構えは一切必要無い。
作中で懇切丁寧に説明されているし、全編を通して柔らかく理解しやすい表現で描かれている。
登場人物たちは皆、本当に生きている人がいるかの如く存在している。
情景は細やかで繊細な、温度や香りまで感じられるかのような描写がなされている。
それでいて、もっともっとこの世界に浸りたいと思わせてくれるのだから、この作品は本当に凄い。
芸術の“げ”の字もわからない自分が「あぁ、きっとこのような物語を芸術と呼ぶのだろうな――」と深い感動を覚えた。
芸術や文学の理解できぬ同士よ。或いは、それらを知り尽くした賢者のような人たちよ。
どうか、この作品をご覧頂きたい。
心震わせる経験を、極上の作品で味わおうじゃないか――。
たくさんのレビューを集めている本作。前から気になっていたのですが、今日まとめて読ませていただきました。
最初は単調に思えるかもしれませんが、最後まで読んでください。
心を揺さぶられる、そんな読了感に包まれることをお約束します。
ハッピーエンドではありません。だからこそ切なく胸を打つのだと思います。
ファッションホテルに勤めていた主人公ととある女子高生Rとの出会いと別れ。
最終話を読み終えた時、「心を揺さぶられる」という意味が分かります。
最初は単調に思えるかもしれませんが、最後まで読んでください。
心を揺さぶられる、そんな読了感に包まれることをお約束します。
ハッピーエンドではありません。だからこそ切なく胸を打つのだと思います。
ファッションホテルに勤めていた主人公ととある女子高生Rとの出会いと別れ。
最終話を読み終えた時、「心を揺さぶられる」という意味が分かります。
初レビューです。
Twitterで作者様から「よかったら読んでください」と勧められ、最後まで読み終えました。
心に消えない傷を負った主人公とRが、
時間と共に打ち解け合い、互いに勇気を与え合っていき、新たな一歩を踏み出すまでの物語です。
過去の自分に囚われたキャラが、誰かから勇気を貰って過去のトラウマと向き合うストーリーは最高ですね。
そういうのが好きな自分としては最感動しました。
Twitterで作者様から「よかったら読んでください」と勧められ、最後まで読み終えました。
心に消えない傷を負った主人公とRが、
時間と共に打ち解け合い、互いに勇気を与え合っていき、新たな一歩を踏み出すまでの物語です。
過去の自分に囚われたキャラが、誰かから勇気を貰って過去のトラウマと向き合うストーリーは最高ですね。
そういうのが好きな自分としては最感動しました。
初レビューです。
普段はあまり読まないジャンルの作品だったのですが、読んでよかったと胸を張って言える作品でした。主人公の持つ欠点には自分もおぼえがあるのですが、それが作中で重なることで自分の内側を抉りだされているような、普段見ないようにしていた部分があぶりだされていくような痛みがありました。
ですが、それだけでは終わらないのがこの作品の秀逸なところだと思います。顔も知らない、気送管ポストを通じた簡素な、しかし彼らにとって最も濃密なやり取り。そこにしか実在を見いだせない二人は最後に何を見るのか、どこへ向かっていくのか。その答えを、皆さんにも見届けていただければいいなと思います。
あのシュルシュルという音が、皆様の心の中にも届きますように。
普段はあまり読まないジャンルの作品だったのですが、読んでよかったと胸を張って言える作品でした。主人公の持つ欠点には自分もおぼえがあるのですが、それが作中で重なることで自分の内側を抉りだされているような、普段見ないようにしていた部分があぶりだされていくような痛みがありました。
ですが、それだけでは終わらないのがこの作品の秀逸なところだと思います。顔も知らない、気送管ポストを通じた簡素な、しかし彼らにとって最も濃密なやり取り。そこにしか実在を見いだせない二人は最後に何を見るのか、どこへ向かっていくのか。その答えを、皆さんにも見届けていただければいいなと思います。
あのシュルシュルという音が、皆様の心の中にも届きますように。
レビューは初めてですので拙い文章となります。
自分を作っているほとんどのものが、ある日突然失われたら。
そんなこと今まで考えたことはありませんでした。
しかし、そんな事が起きうるんだということを実感させられました。
そうなった人の境遇を、思いを、何も失っていない人には本当に理解してあげられることは出来ないんだということも。所詮は他人事なんだと。
考えたって、どうせ分からない。
読む前には、数じゃ無いよ、命だよという言葉の意味のかけらすら理解できなかったかもしれません。
読み終わったあと、これほど余韻が深い作品は初めてでした。
最初に感じたのは深い悲しみ、やるせなさ、救われなさだったと思います。
ペダルを離した自転車が倒れるのを、僕も見たくなかったんだと感じました。
とても心を揺さぶられました。
素敵な作品です。
自分を作っているほとんどのものが、ある日突然失われたら。
そんなこと今まで考えたことはありませんでした。
しかし、そんな事が起きうるんだということを実感させられました。
そうなった人の境遇を、思いを、何も失っていない人には本当に理解してあげられることは出来ないんだということも。所詮は他人事なんだと。
考えたって、どうせ分からない。
読む前には、数じゃ無いよ、命だよという言葉の意味のかけらすら理解できなかったかもしれません。
読み終わったあと、これほど余韻が深い作品は初めてでした。
最初に感じたのは深い悲しみ、やるせなさ、救われなさだったと思います。
ペダルを離した自転車が倒れるのを、僕も見たくなかったんだと感じました。
とても心を揺さぶられました。
素敵な作品です。
自分の無力さに打ちひしがれます。
これほど心を揺さぶられるとは。
出だしは確かに単調かもしれない。
でもどうか読み進めて欲しい。
予備知識なしで読み進めれば、人それぞれに
いろんな感じ方をするでしょう。
正直なところ、私はアンハッピーエンドは苦手です。
でも、この物語は軽薄な救いを置いてはダメなんでしょう。
まだ泣いています。もう少しこの余韻に浸ろうと思います。
これほど心を揺さぶられるとは。
出だしは確かに単調かもしれない。
でもどうか読み進めて欲しい。
予備知識なしで読み進めれば、人それぞれに
いろんな感じ方をするでしょう。
正直なところ、私はアンハッピーエンドは苦手です。
でも、この物語は軽薄な救いを置いてはダメなんでしょう。
まだ泣いています。もう少しこの余韻に浸ろうと思います。
偶然Twitterでご縁があり読ませていただきました。文章量はそれほど多くないので時間をそれほどかけることなく読むことができました。
さて、作品はおよそ10年ほど前、ある出来事を中心として描かれている作品です。作品自体もさることながら、自分は主に作者様の考えに感じたことについて触れようと思います。
作者様は当時、その出来事が起きた時中学2年生ということで、偶然ながら、自分と同じ歳に"それ"を沿岸部で経験していました。
私が何よりこの作品を評価したいのは、この出来事を中心にして小説を書こうとした作者様の熱意にあります。
中学国語の教科書のエッセイに「薔薇のボタン」という作品があり、その作品が頭をよぎりましたが両者とも同じ葛藤を抱きながら作品を出したのだと思いました。
同じ世代として、同じ作家として、一人でも多くこの作品が目につくことを願います。
さて、作品はおよそ10年ほど前、ある出来事を中心として描かれている作品です。作品自体もさることながら、自分は主に作者様の考えに感じたことについて触れようと思います。
作者様は当時、その出来事が起きた時中学2年生ということで、偶然ながら、自分と同じ歳に"それ"を沿岸部で経験していました。
私が何よりこの作品を評価したいのは、この出来事を中心にして小説を書こうとした作者様の熱意にあります。
中学国語の教科書のエッセイに「薔薇のボタン」という作品があり、その作品が頭をよぎりましたが両者とも同じ葛藤を抱きながら作品を出したのだと思いました。
同じ世代として、同じ作家として、一人でも多くこの作品が目につくことを願います。
まず、惹き込まれたのは、その冒頭です。取材というカタチで語られており、少々独特なホテルの有り様を、無理なく読み取れました。これは、長い説明ト書きを読み飛ばしがちな私としては実に珍しいことです。
そうこうしてるうちに独特な描写が現れてきて、興味をそそりだします。「お豆腐がそのまま手の形を帯びたように」とか「シーツは常に、油の引いたフライパンの上にある溶いた卵」とこう来ます。この時点でもう、蜘蛛の巣に飛び込んだ獲物の如く、読み進めることしかできなかったです。後書きを読めば判るように、私も作者サマと同様にあの災害の傍観者です。だからこそ、この物語に惹かれたんだろうと思います。色々なやるせなさが、実に沢山湧いてくる作品でしたが、読み終わったあと、地元のFM局でサザンのTSUNAMIが放送されたことを思い出しました。
地元の方々はとっくに前を向いてる。
翻って、傍観者であった私はどうでしょうか?
そうこうしてるうちに独特な描写が現れてきて、興味をそそりだします。「お豆腐がそのまま手の形を帯びたように」とか「シーツは常に、油の引いたフライパンの上にある溶いた卵」とこう来ます。この時点でもう、蜘蛛の巣に飛び込んだ獲物の如く、読み進めることしかできなかったです。後書きを読めば判るように、私も作者サマと同様にあの災害の傍観者です。だからこそ、この物語に惹かれたんだろうと思います。色々なやるせなさが、実に沢山湧いてくる作品でしたが、読み終わったあと、地元のFM局でサザンのTSUNAMIが放送されたことを思い出しました。
地元の方々はとっくに前を向いてる。
翻って、傍観者であった私はどうでしょうか?
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