イチオシレビュー一覧

数多の小説に登場するMMOの中で、「GunS Guilds Online」は一理想のMMOなのではないでしょうか。
リアルのネトゲは資金や調整に限界があり、その必ず不和が起こります。
しかし得体の知れない運営ディレクターによるこのMMOは、どこまでも公平で、とてつもなく不平等に作られています。思惑・才能・環境による違いの全てが受け入れられ、弱さすら何かの可能性を秘めている。
そんな理想のMMOが「ギスギスオンライン」にはあるのです。

またこの物語は全て、主人公のアバターの主観で構成されています。
つまりGGOにおける私と主人公との差は、アバターからの情報を文字で知るか、その他で知るかの違いしかありません。もちろん私と主人公は別物なのですが、GGOからすれば差異など無いのではないでしょうか。
きっと私は洗脳と変わらない何かを受た様です。この小説を読む間、自分が何なのかわからなくなるのです。

VRMMOに限らず、ゲームを題材とした作品はたくさん存在するが、ここまで主人公が好き勝手し、殺し殺される作品は他にない。

読み始めた当初は困惑していたものの、すぐ作品にのめり込んだ。
私は主人公が無双する冒険小説が読みたかったのではなく、主人公がただゲームを楽しむ日常系小説を読みたかったのだと気づいた。

もちろんゲームであるからして定期的にイベントが起こる。強大な敵、運営の刺客、季節イベント、マップの解放などなどだ。
一見、イベントは日常系とは相容れないように思えるが、それは違う。
イベントを全力で楽しむ主人公コタタマの姿はゲームに没頭する自分と重なるのではないだろうか。それは紛れもなくゲーマーの日常なのである。

個性が突出したキャラクター、壮大すぎて把握し切れないストーリー、予測不能な伏線回収の数々。あなたもきっと引き込まれる。

謎の発光物体の準備はいいか？
俺はできてる。

これは、とあるVRMMOの物語。
鍛冶師コタタマが、色々な人と出会い、成長する物語です。

痴漢、恐喝、詐欺、殺人、ありとあらゆる悪事に手を染めるチンピラ《崖っぷち》。

善良な市民に免罪符を売りつける、強欲な《枢機卿》。

帝国の為ならどんな手段も厭わぬ、冷酷で傲慢な《査問会室長》。

魔女に育てられ、魔物を操り災いを齎す《魔王》。

周囲の人間を破滅に追い込む、魔性の女《バンシー》。

謎の生命体「ギルド」の指揮官《カーディナル》。

「死出の門」から現われる怪物《目口》。

そして、魔王の子供を必死に守る、とある《謎のショタエルフ》。

果たして鍛冶師コタタマは、平和な日常を守ることは出来るのか!?
(嘘は書いていないよ、嘘は)

これはゲームだから。
主人公はこの言葉をよく使う。

さて、これは胡散臭くて明らかにヤバいVRMMOの物語だ。人間は等しくゴミで、明らかにゲームとして破綻しているゲームでの物語。
なろうのVR系では異質な物語だが、我々に伝えてくることは極めて単純だ。

ゲームは楽しけりゃそれでいい。

ブッ飛んだ世界観の、ブッ飛んだ人物達の物語でもゲーマーなら自然と受け入れられるだろう。
これはゲームだから。どれだけヤバくても楽しけりゃそれでいいのだ。
VRだからといってデスゲームになる必要も、異世界に繋がってしまう必要も、パーティがクラスの美少女である必要もない。
ゲーマー達がそれぞれのロールプレイを楽しむ。これはゲームだから、この物語はそんなモンでいいハズだ。

これは、とあるVRMMOの物語。
ギスギスオンラインへようこそ。貴方もきっと、引き込まれるだろう。

Guns Guilds Online

誰しも経験したことがあるはずだ。
同じ曲を何度も聴く
同じ映像作品を何度も見る
今まで食ったパンの枚数ぐらい何度も読んだマンガを、一巻から一気読みして朝になる
私は「ギスギスオンライン」で経験した。

たった今読んだばかりの文章を読み返す。
主人公の軽妙でキレのある語りを
決め顔で使ってみたくなる名言を
愛と狂気に満ちた輪廻に囚われる人の業を
細かく何度も読み返す――。
遅々として進まないのに、楽しくて心地いい。

これは、とあるVRMMOの物語。
もしかすると、この物語は、文章に見える絵なのかもしれない。

ホワイトデーイベントは終了しました。
多数のご参加ありがとうございました。
引き続き「ギスギスオンライン」をお楽しみください。

かなり独特の世界観に、そうとうクセの強い仲間がそろったVRファンタジーです。

きわめて先鋭的で、読み辛いように見えて読みやすく、先読みできるように見えてまるで見通せない、独特の面白さをもっています。一般の作家ですと佐藤友哉さんの作品が持っている雰囲気に近いでしょうか。おそらくダメな人は全くダメでしょう。

出てくる登場人物にまともな人間は一人もいません。最初のうちはコタタマさんがぶっ飛んでいるように思えるかもしれませんが、彼はわりと普通です。廃人たちも案外まとも。それよりも一見まともにみえる方々が本当に全力でオカシイです。

電波の中に人間臭い話があり、ガラクタの中に恋愛話がある、宝探しのような小説です。

ネットゲームをする全てのプレイヤーは、その世界観通りにプレイするか？
そんなことは無いはずだ。
変な顔のキャラで裸で走り回る奴だっている。完璧なロールプレイで、世界観を守る奴もいる。ゲームの世界を守る奴と破壊する奴。ガチ勢とエンジョイ勢。理解不能な運営。それが混在してこそのネトゲ。
いつだって、この世界を面白くするのは、プレイヤーなのさ。

と聞いて、ドス黒い巨悪と戦うダークヒーローを想像した方もいらっしゃるかもしれませんが。
主人公のコタタマ氏は端的に言って悪い男であり、作中で崖っぷちだの魔族だのと呼ばれています。
彼はむしろ己の欲望に忠実かつ率先して悪事を働くタイプであって、別に巨悪と戦ったりなんかしません。

しかし彼は死ぬ。それはもう、主人公の死がネタバレにならないくらいに激しく死を迎える。
そうして人々はまた一つ悪を乗り越え、ヒロインの一人であるジャムジェムさんは幸せそうに微笑むのです。
まさにハッピーエンド。なお魔族は倒されても復活する。

これはそんなコタタマ氏を視点にした、とあるVRMMOの物語。
基本はコメディであり、ときにシリアスな展開や熱いバトルを交え。
多くの謎や伏線を散りばめつつも、個々のお話の盛り上がりやオチを決して疎かにしない。
だからこそ引き込まれる。一度読んだら目が離せない。そんな作品です。

ワンピースをご存知か。世界観が大きく広がりながらも、気にせず楽しめる爽快なバトルの連続が魅力である。本作は、考察しがいのある底の知れない設定と、何度も胸を熱くさせるド迫力の決戦がある。

ジョジョの奇妙な冒険をご存知か。ピンチを切り抜けていく小気味よさや、特有の台詞回しのファンは多い。本作は、読者の想像外のテンポ良い展開と、「崖っぷち」「もる語」等の癖になる語録がある。

こち亀をご存知か。キャラたちが起こすトラブルや、金儲けしては失敗する両さんの姿はくすりと笑ってしまう。本作は、個性豊かな登場人物のおりなす愉快な事件と、憎めないゴミどもがしっぺ返しを食う勧善懲悪がある。

ギスギスオンラインは、どの名作にも匹敵する面白さだと私は思う。あなたも何かしら刺さる要素があるはずだ。どれかがヒットした時点で、ギスギスオンラインの世界へどっぷりしていくだろう。是非読んで確かめてほしいもる。

もるもっもるるるるっもるもるもるるる！
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もるる？もるもる。もるもるる…もるもる
もるるる…もるぅ…もるる！もるるるっもる。
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