感想一覧

この時代、お産で死んだ女性の亡霊は産女というジャンルを成しているほど多く、出産は穢れとして人里はなれて行なうのが常でした。今昔物語集には産穢を気にしないという人物も出てきますが、彼は生まれた子供の死期を告げる鬼に出くわします。

この時代、地方で絶大な権力を振るう国司も、後に武力で支配者となる武士も等しく下級貴族で、都では等しく下に見られる、そういう社会構造は面白いですね。

次辺りから、その、風向きがちょいと変わります。

ご指摘有難うございます！助かりました。
平貞衡は初期案の頃の名前で、多分昔のコピーから紛れ込んだものと思われます。……根絶しないと。

お知らせ有難うございます！他にも広範囲に間違っていました。まったく、平姓ばかりなもんで、つい。
この時代の関東はきちんとした資料には乏しいのですが、ふんわりした断片から色々なことは知ることが出来るので、それを繋ぎ合せる楽しみはありますね。誰もが知る派手なイベントはありませんが、宜しくお願いします。

人体に含まれる程度のリンでは安定した燃焼は望めないでしょうから、人魂はまだメタンガス辺りのほうが説明が付き易いですね。火葬にしたほうが、灰のアルカリが肥料として有効かも知れません。

目代は律令で定められた職位ではなく領地を与えられることも基本的には無く、雇い主からあれこれの恩恵を基本的には現物で得ていたものと思われます。「新猿楽記」の四郎君は理想的な目代、受領郎党として描かれていますが、その富は各地からの珍奇な土産物によるものとされています。
ただ、実際には目代たちは例えば税のピンハネの許可、押収の許可といったかたちで得ていたものと思われます。
アキラは平光衡から現物を受給している筈ですが、たいした額では無かったでしょう。アキラは自分の資財をほとんど使わず、増大していく影響力とちょっとした工作物、そして口車でやりたいことを実現させています。

鎌倉時代に比べればまだマシですからね。この時代はまだ、それほど荒ぶっている訳ではありません。今昔物語集には自分の影に怯える郎党の話も出てきます。一方、盗賊たちの話は殺伐としたものばかりです。
平貞道には、死んだふりをする盗賊袴垂を警戒して通り過ぎるエピソードもあります。袴垂はその後無警戒に近づいた別の武士をあっさり惨殺しています。という訳で、盗賊は殺して考えるくらいで正解だったのです。

アキラは相模だけでなく、下野でも次の国司に申し送りで目代に推薦されていますし、現下野国司平光衡の次の任地でも目代に雇われることになるでしょう。優秀な目代が複数の国で雇われるというのは、「新猿楽記」などでも記述を見ることができます。

転生と転移が両方混在しているというのは本作の一番アホなポイントです。