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[良い点]
・一煉寺君の家族がその場に登場した所。

 前作で重要な箇所を担った人物が登場するのはやはり嬉しいですね。兄と父親は一煉寺君の回想で登場していましたが、話題で触れるのみで実態がつかめなかった母親の登場に訳も無くわくわくしてきました。
 親にとっては幾つになっても子供なのでしょうが、子供の側から見ても母親は特別な物があると思います。お嬢さん方としても一煉寺君の家族、両親との対面は不意をつかれたでしょうし、そういった意味でも一煉寺家のヒエラルキー頂点に立っていそうな母親が実際に登場した事でどの様な騒動が起きるか楽しみがいや増しました。

・過去に踏ん切りをつけた元所長さんの様子。

 自らの半生、青春の全てを捧げてきた瀧上氏を見限ったのかどうかは断言しませんが、今回の一件で元所長さんにとって過去の人となったように感じました。ですが自らの半身が如く共にあり続けていた人物との関係にけりをつけるのは、喜ばしい物ばかりではないと思います。元所長さんが諦観を見せつつも妹と共にこれからを生きていこうとする姿に感銘を受けました。そう考えると今話で一煉寺君と四郷嬢を弄っている姿は、本人が楽しんでいるのも確かでしょうが、無理をして強がっているようにも見えてきますね。砂浜で遊んでいた時等の無理をして明るく振舞っていた病的な物が感じられないだけでも、救いがあったのでしょうかね。
[気になる点]
・些細な点で恐縮ですが「今後を語る鮎美さん口調は」という部分は「鮎美さん【の】口調は」ではないかと思うのですがいかがでしょうか。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 元所長さんの述懐を見ていると、嘗ての四郷姉妹は瀧上氏の味方としてのあり方を間違えてしまったのではないかと思えてきました。
 「正義の味方の味方」ではなく「瀧上氏の味方」であろうとしたが為に、間違いを正そうとした時に嫌われ、見限られる事を恐れて踏み込みきれなかったのではないかと。前話で久水嬢が一煉寺君の考え、行動を否定すると発言していましたが、その強さこそが必要だったのかもしれませんね。……そう考えると研究所に匿われ隠遁していた瀧上氏ってヒモ、ニート、引き篭もりといっても間違いで無いような……
 必要な時に厳しくする事ができる人の存在はありがたいですね。

 茂氏、意外ながらも良い場面を持っていきますねぇ。元所長さんも良い目の付け所かもしれません。古我知さんは頑張れ、これから外国に行って距離はできるけど、頑張れ……と、ニヤニヤしながら応援したくなります。一煉寺君のお兄さんにこの事を知られたら、さぞかし弄られる事でしょうなぁ。

 魔剣ネタ再登場ですねぇ。古来より剣は男性自身の象徴とされる事が多かったですからね。神話の中でも武器が性的な物の隠語ではないかとの考察もありますし、由緒正しいネタなんですよね。イザナギとイザナミが天乃沼矛を熱く滾った泥の海に突き刺し、かき回して引き上げた時に滴った塩水から日ノ本の大地が生まれた、なんて見方を変えれば、ねぇ。
 久水嬢辺りならば「私が鞘となり、その魔剣を収めて見せましょう」等と言い出しかねませんね。

 生身に戻った四郷嬢にとって、久方ぶりに感じる肉体の刺激はさぞかし激しい物でしょう。それは五感や痛み、快感の区別無く襲い来るのですからしばらくは気が抜けないでしょうね。更にはそこに精神的な影響が加わる一煉寺君との接触となれば……幻肢痛ならぬ、幻肢快(悦)といった所でしょうかね。

 この物語も残り僅かのようですが、最後まで楽しみにしています。オリーブドラブ様も完結を目指して実生活との両立を頑張ってください。
 蒸し暑い日が続きそうですが、お体にだけは気をつけてくださいね。

 まともな感想で無い文字の羅列、お恥ずかしい限りです。オリーブドラブ様のやる気を削いで居なければ幸いに存じます。

 お邪魔致しました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月23日 14時46分
いつも感想ありがとうございます!
タイトル通りの客人ラッシュで、キャラを動かすのが難しくなって参りました。実を言うと、甲侍郎や茂を退場させたのはこれが理由だったり(笑
龍太を含めると、一室に十一人も居る計算ですからね……もー大変です。夏場の狭い部屋にこの人数とか、地獄です。

一煉寺の両親についてはいずれちゃんと書きたいと思っていたので、私も書いてて楽しいですね。次回以降は、一煉寺家の核心についても触れたいなぁ、と思っております。もちろん、嫁姑サバイバルマッチもちょっとだけ書く予定です。

鮎美は今回の話で、大分肩の荷が降りた感じですかね。今後は業を背負いつつも、脳天気に周囲を掻き回すお姉さんキャラとして活動していくことでしょう。
それから、誤字についてのご指摘ありがとうございます。修正させて頂きました。まさか冒頭からいきなりやらかしていたとは……お恥ずかしい。

瀧上がニートや引きこもり……うーん、確かに間違いではなさそう(笑
一応、鮎美の研究の協力くらいはしてそうなので、全くのニートではないかも知れませんが……よくて主夫じゃないですかね。
鮎美が恐れていたのは単に嫌われるだけでなく、それで自分や鮎子が殺される事態を招いてしまうことだったんだと、私は思っています。実際、二人とも殺されかけてましたし。
そう考えると、力関係が対等であることって、非常に大切なことなのかも知れません。

古我知は……なんでしょうかね。何故か虐めたくなるんですよ(ぉぃ
茂は言わずもがな、龍太も腕をヘシ折られたり生き方を否定されたりするし……よくよく考えてみると、どいつもこいつも苦労人ですな。四肢をもがれた挙げ句、想い人まで取られそうな古我知が一番不憫であることには違いありませんが。

魔剣を収める鞘、なるほどその手がありましたか。確かに「鞘」と「梢」の字面も近いものがありますし、いいかも知れませんねぇ。
tagi様のアドバイスは、本当に勉強になりますよ。ありがとうございます。

もう少しで梅雨明けではありますが、その後も暑い季節が続いていくことには違いありませんからね。tagi様も、お体には十分に気をつけて下さいね。

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

[良い点]
・二通り存在した大人と子供の対比と落差。

 伊葉氏と古我知さんが病室に入ってきた時、お嬢さん方が醸し出していた桃色の空気に白と茶色の存在が入って来たようで強く印象に残りました。
 枯葉が落ちた木でも次の季節を迎えれば新たな葉を茂らせるように、前話で枯葉にも見えた二人が未来を見据えている姿は、新たな一歩を踏み出す若々しさを齎したのかもしれませんね。まあ、二人の姿を白と茶色(ブラウン)辺りのスーツ姿で想像してしまうからでもあるのでしょうけどね。

 一煉寺君と言葉を交わす時は大人として接していた古我知さんが、所長さん、鮎美さんが目の前に現れた途端にうぶな青少年が如く慌てる様は、その落差と共に微笑ましい物と感じました。

 完全な大人になるという事はとても難しいのでしょうね。大人でありながらも子供である部分を残す登場人物たちが更に魅力的に見えるお話でした。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 なんだかんだ言ってもキス一つで騒げるお嬢さん方はまだ子供なのでしょうね。その内舌でも入れるかどうかで騒ぎ出しそうですね。久水嬢辺りなら自分から舌を入れるだけでなく、一煉寺君に舌を入れられる事を望みそうですがね。あえてどことは言えませんが……

 今話での落ち着きを取り戻した機械の四肢を持つ古我知さん。兄として、先達として一煉寺君に接する姿に宇宙戦艦ヤマトの真田さんを思い出しました。四肢に仕込んでいた爆弾を義肢ごと仕掛けて基地を爆破しようとした真田さんを抱えて脱出した古代と、瀧上氏に復讐を果たそうとして力尽きた古我知さんを抱えて脱出した一煉寺君。遠い異国の地に渡っても、これからは救芽井嬢や一煉寺君の相談相手、年上の存在として心にあるのだろうと思わされました。

 古我知さんが自ら手を下さずとも瀧上氏を殺したと考え、それからの一生を費やそうとする姿に、もしかして収監されている瀧上氏に面会したのではないかと想像してしまいました。
 瀧上氏がどのような姿、状況で収監されているのかによっても変わってくるのでしょう。意識があるのかどうか。言葉を交わせるのかどうか。無言での対面?それとも一方的な無言での対話?想像してみると言い尽くせない物がありそうです。瀧上氏の命がある間に一煉寺君が面会する事はもう無いのかもしれませんが、古き嘗ての英雄の残滓が結末を迎える事で、関係した人たちは未来へと向き合える気がしました。

 四郷嬢の肉体は保存されていた間成長を止めていたのでしょうかね。この姉妹の未来、これからの人生は厳しい事も多いでしょうが、温かな物で満たされ欲しいと思える姿でした。一煉寺君の性癖を矯正するとの発言。四郷嬢も強かに成長していくのでしょうね。

 問題も多く、困難は続くのでしょうが、これからも明るい世界は続いていく事でしょう。それを支える一部に一煉寺君達がどう関っていくのか。その階がどう描かれるのか楽しみにしています。

 忙しい上に天候が荒れ、時間の調整が大変な事と思います。体調を崩さぬようにお気をつけください。

 お邪魔致しました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月21日 22時56分
いつも感想ありがとうございますッ!
瀧上戦以来となる、龍太と古我知の対面。この二人は案外、いい組み合わせなのかも知れません。

古我知は龍太達から見て、年上のお兄さんという位置づけではありますが、子供っぽいところも出すようにしています。基本的には冷静であっても、どこか抜けている。そんなキャラの方が面白いかなぁ、ということで。
思えば、かつてのラスボス格でありながら、そういうキャラも務まる人物でもあったことで、前作と本作の雰囲気を乖離させてしまったのかも知れません。前作を読み返してみると、空気が違い過ぎて噴き出してしまいましたよ。

どことは言えないところに舌を……それはつまり、「何がクニだよオラァァ」的なアレという解釈でもよろしいということなのでしょうか(錯乱
確かに久水なら言い出しかねません……が、仮に龍太がトチ狂ってその気になろうものなら、動転してブッ飛ばしてしまうかも知れませんね。

瀧上は現在、ゴロマルの研究所で幽閉されている状態ですが、脳髄だけで保たれている格好なので口が利けません。古我知がその状態の瀧上に会っていた可能性はありますが、言葉を交わすことはなかったでしょう。「生きた人間」としては、瀧上は既に殺されてますからね。
思えば、その辺のことについて、あんまり触れてなかったですね。機会があれば、加筆したいところです。

この先はいろいろとカオスな展開が病室で続いていくことになりますが、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
では、今回も素晴らしい感想をありがとうございましたッ!

[良い点]
・涙の色の対比。

 嘗て瀧上氏が四郷姉妹に流させたであろう慙愧の涙、そして今回の一件で四郷嬢に流させた血の色をした涙。対して一煉寺君が今話で流させたのは安堵と歓喜の涙。この違いは自らに賞賛を求めた者と、人から認められなくともやると決めた事を突き詰めた者、人から与えられる、自ら与えるの差だったのかもしれませんね。
 情けは人の為ならず。意識せずとも人に与える者にとっては周囲の人と共に自らにも幸せが戻ってくる。物語はこうであって欲しいと思う限りです。

・矢村嬢の意味不明な発言。

 精神的に自ら追い詰められ「吊橋効果」ならまだしも、微妙に意味が合わない「プラシーボ効果」とは……混乱ぶりが伺えてとても微笑ましく感じました。
[気になる点]
・悪い点ではなく、ほんの少しだけ気になった部分なのですが、10日も意識不明、つまりは点滴等で栄養補給していたであろう一煉寺君にいきなり普通の食事は病院の方では出さないのではないかと。
 断食体験として専門の指導員がついての断食ツアーなる物や、イスラム圏内での断食「ラマダン」等では一両日、一日の絶食とはいえ、胃腸に負担をかけない為に重湯や豆乳、お粥と段階を踏んで固形物を食すようにしているんですよね。ですので今話で一煉寺君が白飯を掻っ込んでいた事が異常に感じたのだと思います。
 最近の病院で出される流動食は豆乳のような味をしたパックの物がありますので、一煉寺君の周囲か部屋に在るゴミ箱にでも空のパックが捨てられていたり、入院患者用の配膳トレーがあると描写したりすれば、流動食で物足りなくて看護師に頼んだとか、医師からの許可が下りたと推測できて違和感を打ち消せたのではないかと愚考いたします。

 テンポが悪くなりかねませんし、この様な戯言は笑い飛ばしていただければ幸いです。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 お忙しい中での更新ありがとうございます。

 ゴロマル氏も退室し、お嬢さん方がやってきて賑やかになると、ああ、戻ってきたなぁ、と感じますね。更に一煉寺君がお嬢さん方の放つ気配に怯えている様等、平穏の象徴に感じました。
 イレブンソウルという漫画の主人公が自らの闘争本能を精神の底に封印していたのですが、解き放たれた本能の姿は獣だったんですよね。それこそ正に化け物とでもいえるほど強大な。ですが解き放たれてからも他の可愛い姿をした本能や理性と、影響はあっても上手く共存しているようでした。一煉寺君の中に確実に在る「怪物」も、一煉寺君本人と、それを取り囲む周囲のお嬢さん方が楔となって破滅へは進まないと思えるお話でした。

 お嬢さん方それぞれに瀧上氏を連れてきた一煉寺君に思う事はあるようですし、それによっての反応が違うのも性格が出ていてとても「らしい」ですね。一煉寺君の考えを認める者、否定する者。それでも根底にあるのは同じ一煉寺君を案ずる気持ちだからこそ、それぞれにヒロイン足りえるのでしょう。どの娘さんが一煉寺君の人生のヒロイン、伴侶となるかは未だ霧の中ですが、それゆえに物語が終わっても人生が続いていくのだろうと感じました。
 久水嬢は一煉寺君の身を案じて考えを否定するといいましたが、こうして正面からぶつかってきてくれる存在はありがたいですよね。その否定すらも認める一煉寺君のあり方も大した物だと思います。
 一煉寺君の考え方は戦場へ赴く赤十字所属の医師と近い気がします。怪我を治し、命を助けて後方へ送られるならまだしも戦場へと戻る兵士も居るでしょう。そして敵味方関係、軍属民間関係なく医療の手を差し伸べる赤十字は設立当初、戦争を長引かせ混乱させる存在として非難された事もあるそうです。ですが諦めずに行動し続けた事によって現在世界的に認められる存在となりました。一煉寺君の考えも確かに理想と呼べるほどの物ではないかもしれません。ですが行動し続ける事で、その行動を目にした人たちによって大きな存在となりえる可能性はありえると、一概に間違いではないと思えてきますね。

 他者を助ける為に自らを省みない存在というと「ZONBIEMEN」という漫画に登場したボクサーや消防士達が頭に浮かびます。
 命の危機に怯えながらも行動せずには居られない男達の物語。屑の様な生き方をしていた自分を変えてくれた恩人と孤児院を支援する為に賞金を稼ぐボクサーは試合の最中に致命的な一撃を受けても。極寒の地で放水を続け、飛沫を浴びて氷像と化した消防士の先輩。死を恐れていたのに家族を救う為に炎渦巻くホテルへと突入して行った臆病な消防士。ですが彼らは最後、命あるモノではなくなりました。それでもその生き様は読んでいて胸を熱くさせるに足る物でした。
 一煉寺君が行き着く先に何が待ち受けているのか、これは想像するしかないかもしれませんね。

 一煉寺君が今話で「俺達の」ではなく「着鎧甲冑部」としての勝ちに拘りを見せた部分、伊葉氏の名前が近くで目に入ったせいか、枯れた葉ではなく未だ青臭い若葉が青々と育っていく気分を感じました。桜の花が散り、葉桜となっていくのを見る様な生命力というか、活力が伝わってくる文面だったと思います。

 エロリスト久水というか、久水嬢が所持していた訴状、代官へ差し出す直訴状ならば竹棒の先に挟み込んで、がイメージにありますが、形状的に一煉寺君の竹棒に挟み込みたいとの願望の現われ……?おかげで精神が影響を受けたか、最後のツープラトン攻撃の文字が、胸部装甲の分厚いお二方だけに「ツー【ブラ】トン攻撃」に見えてしまいましたよ。ブラが必要か分からない人は離脱していましたしねぇ。

 梅雨も明け始め本格的に暑さが厳しくなってまいりました。疲れや寝不足等で簡単に体調を崩しやすくなる季節でもあります。休息と栄養・水分補給を忘れずに、様々な事を頑張ってください。無理は禁物ですが、必要な時に全力を出さずに居るのも悔いが残りますからね。

 今話の様な一幕に四郷嬢が加わる時が来るのかどうか等、これからも楽しみにしています。

 読みづらく意味不明な戯言にて長々と失礼致しました。ご不快な思いをされていなければ幸いです。
 それではこれにてお暇させていただきます。

 お邪魔致しました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月18日 04時26分
いつも感想ありがとうございます!
ヒロイン勢も合流し、ようやくいつも通りのドタバタ感になって参りました。
また、今回はヒロインそれぞれの考え方の違いについても触れております。

久水は他のヒロインよりは現実的というか、ドライなところがあるイメージです。普段がアレな分。
四郷や古我知を助けることはあっても、瀧上を見捨てる、というのが普通の神経での判断でしょうし。それを考えると、救芽井や龍太の方針の方が異端ですからね。

それから、龍太の食事関係のご指摘、ありがとうございます。こちらで加筆修正させて頂きました。
確かにいきなり白飯はまずかったですね……迂闊でした。

ちなみに、矢村は一応ちゃんと着けてますよ。多分、親に必死に必要だと涙目で主張して。
四郷は……うーん、ちょっと厳しいかも知れません。
どのヒロインでも龍太の嫁(?)が務まるよう見せ場を作っていくのは、なかなか難しいですねぁ。それがハーレムものの醍醐味ではありますが。

最近はいろいろとやることが多く、更新が遅れ気味になってしまい申し訳ないです。あと少しで完結ですので、もう少しだけお付き合いして頂ければ幸いです。

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

[良い点]
・残った傷跡を勲章と呼ばなかった所。

 人を守り、助ける為に受けた傷跡を当人が誇りとして胸の内に抱くのは構わないのですが、それを「誇りに思う」「勲章だ」等と放言するのは何かが違っていると感じてしまうんですよね。ましてや他者がそれを言う事も。だからこそ今話での傷跡が残った事に対する謝罪と、それを受け止め、プールにいけなくなると考えた一煉寺君のささやかに見える嘆きに共感を覚えました。
 傷を負ったという事は自らの能力が足りなかったから、上手くできなかった事の証明なのだと思います。誇るべきは命を救った事自体と傷を負わなかった事を、傷を負った事は戒めにできる精神こそが幾度も命の危地に飛び込まなくてはいけない人物に必要なのかもしれませんね。

・五感に関しての前話との対比。

 前話では段々と五感が薄れていく様が描かれていましたが、今話では触覚、視覚、嗅覚と順繰りに五感が戻ってくる様が描かれていた所は、仮初の死を経て復活を果たすかのような感覚を味わせくれました。このような些細な共感の積み重ねが登場人物との一体感を増してくれますね。

・正義の味方、英雄、ヒーローの違いを考えさせられる所。

 私個人の印象ですし、多分に言葉繰りではあるのですが、私の中で正義の味方とは他者の賞賛を受けずとも己が内に在る正義を貫く者。英雄は大衆の為に捧げられた生贄。ヒーローは他者の共感を受け邁進する者といったイメージがあるのです。
 瀧上氏は「正義の味方」であるべき所を「ヒーロー」の自分を幻想し、「英雄」である事をも曲解してしまったが為に歪な正義の味方となってしまったの感じています。
 伊葉氏や甲侍郎氏は瀧上氏の生命を奪う事をよしとした時点で、自らの内の「正義」の味方だったのかもしれません。娘の救芽井嬢や一煉寺君に一連の企みを伝えていなかった所からそう感じたのでしょう。今回の謝罪も心からの物ではあるのでしょうが、理解自体は求めていないと私は考えています。
 一煉寺君はレスキューヒーローであるという「正義」に基づき「英雄(化け物)」である事を受け入れているように感じました。その愚直さが極僅かながらも理解を呼び「ヒーロー」としての最後の一線を守ったような気がします。

 上手く文にできず、申し訳ございません。
[気になる点]
・私の読解力が足りないせいなのですが、一煉寺君が他の人々が瀧上氏をこの場で殺すべきと考えていると強調しすぎている印象を受けました。
 社会通念上人を殺す事は「悪」であり「罪」です。瀧上氏が社会上存在していない扱いであるとはいえ、過去からの因縁と関わりがある所長さん、伊葉氏、古我知さん等はまだしも、救芽井嬢や矢村嬢、久水兄妹は死んでも構わないが積極的に死んで(殺して)欲しいとは考えないと思うのです。一煉寺君の考えの中で彼女らは「悪」を認めるような人物ではないでしょうし、そこに違和感を覚えました。そういう意味で今話中、その場で瀧上氏の命を奪う事に救芽井嬢以外の反対した人物が居れば、等と考えてしまいました。

 私個人の些細な違和感ではありますが、ここに記させていただきました。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 今話は命の危険のある現場と日常の狭間に在る間隙のようなお話でしたね。
 瀧上氏が居るつもりであった「戦場」と一煉寺君が居るべきであると定めた「現場(げんじょう)」の違いが強調されている気分でした。救助の現場での命の選択と、戦場における命の選択は意味合いが違いますからね。瀧上氏の命を守り、法の裁きを受けさせようとした一煉寺君の考えは当人がいくら怪物の考えと断じようと、私としては正に「現場」の判断だったと思います。「現場」と「戦場」の摂理の違いから生まれかけた断裂と今回の一軒における真実を日常へ戻る前に、この間隙に葬る事ができれば一番いいのでしょうけどね。

 四郷嬢は生身に戻れましたか。保存されている間に肉体が成長していたのかどうかで、一煉寺君の前に再び現れた時の場面が変わってきそうですね。……頭蓋に脳髄を戻した=脳手術。今の四郷嬢の頭部はもしかしてかなりの部分、そられていますかね。10日程度でそんなに髪の毛はのびないでしょうし、一時的に茂氏の同類とか?

 瀧上氏の脳髄の扱いと罪と罰に関しての部分を読んでいて、ゲーム・ガンパレードマーチの主人公達の乗機、士魂号の制御装置が頭に浮かびました。人格を持った脳を加工して……等と言う設定や、それを匂わせるシナリオが記憶に残っていたからでしょうかね。悪意を持った存在が居れば表向き刑に処したとして裏に回した瀧上氏の脳を弄り、巨鎧体辺りの制御装置として使用するなんて事も……

 瀧上氏の命へ腕を伸ばし続けた一煉寺君だからこそ、一煉寺君へと伸ばされた救芽井嬢の腕が届いたのかもしれませんね。左腕という違いはありますが、仮面ライダーオーズの最終回を思い出してしまいました。

 いやぁ、個人的に「祝・ゴロマル翁」な気分です。妙にゴロマルさんが気に入っているんですよね。前作からのゲストといいますか、繋がりを感じると嬉しくなってきますね。
 ふと思ったのですが、前作での巡査さんはもしかすれば瀧上氏達と年代が近いかもしれませんね。同級生だったりしたならば、等と妄想してしまいました。

 正義という物と、それにまつわる現実の壁について描かれていたパト犬という漫画があったのですが、最終回で主人公が命懸けで守った難民から感謝の言葉を言われ、土下座をして何度も謝ると言う場面がありました。自分の無力さをかみ締めて、それでも挑む事を止めない事こそが最初の第一歩なのでしょう。一煉寺君は今回2度目の大きな事態に関り、現実を直視する事となりましたが、それがどうこれからに影響を及ぼすのか、楽しみにしています。

 梅雨に入り一気に夏が近づいてきましたが、今の時期食中毒や熱中症等体調を崩し易くなりますので、できる限り睡眠をとり、栄養にも気をつけつつ必要と思った様々な事を頑張ってくださいね。

 長々と意味も分かり難い雑文にて失礼致しました。それではこれにてお暇させていただきます。

 お邪魔致しました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月10日 02時41分
いつも感想ありがとうございます!
返信が遅れてしまい、申し訳ありません。やっと最新話が出せました(汗

今回はコトの顛末などを要約した後日談的なエピソードになっております。久々にゴロマル登場ですね。
いろいろと解説しなければならないところが多いので、説明を忘れたところがないか戦々恐々です。ゴロマルさん大活躍。
メディックシステムは前作を読み返していて、「いくらなんでもチート過ぎじゃないか」と思い、別のリスクが必要と判断して、今回の設定を付け加えさせて頂いた次第です。当初は肘の傷痕だけにする予定でしたが、目に見えて「過去の戦いの傷」って感じがする部分が欲しかったので、目にも付けちゃいました。おかげで龍太も完全なチンピラです。

それから指摘して頂いた点ですが、こちらで加筆修正させて頂きました。
当初、龍太の行為については誰ひとり理解を示さず(救芽井ですら「怖い」と発言するなど)、彼の総スカンっぷりを強調するオチに持って行くつもりだったのですが、さすがにそれはシビア過ぎということで、投稿時には救芽井だけは味方、という風にしていました。
その時は「矢村は龍太の考えを理解しきれず、救芽井を庇えなかった」「久水兄妹は四郷姉妹のためにも瀧上は殺すべきとドライに主張」という形でした。投稿した時はそれくらいがちょうどいいかなと思っていたのですが、それだと後々「仲間」としての意識が薄れてしまうのだということに気づかされ、結局今の形に軌道修正することになりました。
現在では、矢村は躊躇いながらも救芽井の味方に付き、久水兄妹は対立しかけた救芽井親子を仲裁する、という構図になっております。当初の予定から、いい意味で激変しましたよ(笑
おかげさまで、シナリオを綺麗な形に収めることが出来ました。超貴重なアドバイス、本当にありがとうございました!

ここ最近は学校の授業や部活関係の行事などが重なり、ちょっとシビアなスケジュールが続いておりますので、更新が遅れ気味になると思われます。
それでも、チマチマと時間を見つけて書き上げて行きたいと思っておりますので、最後まで見守って頂ければ幸いと存じております。

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

[良い点]
・一煉寺君が超人でない所。

 ここまでの話で、確かに一煉寺君は歪みながらも尋常ではない精神力を持ち、肉体的にもそれなりには優れている事を見せてきました。ですが今話でとうとう抗いきれぬ現実に押し潰されてしまった所が、なぜか身近な存在と思わせてくれたのです。
 怪我、疲労、重さ。これらも確かに一煉寺君が抗いきれなかった相手ではありますが、止めの一撃が階段に躓いた事、そして力尽き、心で負けを受け入れてしまうのは卑近な高校生として当然ですよね。そんな一煉寺君に最後に伸ばされた腕。どんなに大きな目標を掲げようとも最後に立ち塞がる壁は一番身近な自分と些細な現実で、それを乗り越える為に差し伸べられた人の手を取れるかどうかにかかっているのでしょう。そんな事を考えさせられるお話でした。

・物語を通しての感覚の描写と、その使い方。

 物語の初期から色彩を感じさせる描写や五感の描写が印象に残る文章だった為に、今話で一煉寺君の痛みが、音が、視界が閉ざされていく様が強く印象付けられました。
[気になる点]
・些細な点で恐縮ですが「抗いゃうもないだろう」は「抗い【よ】う」ではないかと思うのですが、ご確認いただければ幸いです。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 ついに一煉寺君が「勝利」目前で屈しましたね。ですがその「勝利」の定義は一煉寺君が自らで定めた物。一煉寺君を信じ生還を望む人々にとっては違う「勝利」が定義されているのだと思います。その待つ人々の想いと行動が最後の一押しとして翡翠色の腕に現れているのでしょうね。

 卑俗な想像しかできない自分が恥ずかしいのですが、初っ端の瓦礫が降り注ぐ場面、アニメ等で時々あるようにクラシックをBGMに瓦礫のみがスローで降り注ぎ、一煉寺君のモノローグが流れていると脳内再現され、そんな中で一煉寺君が「生きている。生かされている」「死にたくない」そう当たり前の事を思っている事実に感動すら覚えてしまいました。
 作中で自らを「怪物」とのたまった一煉寺君が、それでも他者に、世界に生かされていると自然に思える事、そして死にたくないと思えた普通の部分こそが、一煉寺君と瀧上氏を隔てた分水嶺だったのかもしれませんね。

 一煉寺君が階段を上っている場面を読んでいて、昔読んだオカルト関係の記事を思い出しました。死者との交信を実験していて、とある自殺した独裁者と繋がったという記事だったのですが、「光がまったくなく、足に絡みつく泥沼の中を延々と歩き続けている。誰も居らず、ごく偶に何かの気配が遠くに感じるだけ。辛くとも腰を下ろして休める場所もなく、泥に浸かった足はふやけて皮が破れているようだ。寒い、辛い、ここは一体……」子供だましの本でしたが、人が根源的に持つ咎人の死後の印象なのかもしれませんね。
 階段を上り、疲労により周囲の情報も認識しきれなくなった一煉寺君の目に差し込んできた光。気分的には芥川龍之介の蜘蛛の糸といった感じだったのでしょう。カンダタは他者をけり落とし糸が切れましたが、掴んだ他者を放すまいとする一煉寺君には蜘蛛の糸の代わりに緊張の糸が切れ、救いの手が届いたようですね。
 一般の人間からすれば、命の危険がある場所は異常な場では平常心ではいられないでしょう。心身ともに極度の興奮状態、痛みすらも感じないかもしれません。そんな中で日常へ戻れる証の「光」が差し込めば……体は痛みと疲れを思い出し、麻痺していた心も虚脱するでしょうね。正式な訓練をつんで来た訳でない一煉寺君はこんな状態なのかもしれません。

 着鎧甲冑はケブラー繊維の防弾チョッキのように衝撃や刺突に弱いのかもしれないですね。瀧上氏の殴打によって一煉寺君に一番ダメージを与えたのは衝撃のようですし、折れた骨が外部にまで飛び出しているようですから。もしくは内側からの衝撃は外部に逃がしやすい構造になっているのかも。飛び出した骨が突き抜けていなければ、そこで更に粉砕骨折になりそうですしね。

 正義が争いと災厄を生み、不幸を作り出す。それを少しでもよい方向へ向けるのは人の意思であり、独善でもあると。それでもその独善を理解してもらえる仲間が居れば独りではなくなり「善」と呼べるのでしょう。「正義」と「善」は等号で繋がらないが故に、一煉寺君は正義のヒーローではなくレスキューヒーローを名乗るのではないかと、差し伸ばされた腕が証明している気がしたお話でした。

 お忙しい中での更新、本当にありがとうございます。この物語も終わりが見えてきましたが、できる時に行った無理はその後の自信に繋がりますし、最後まで頑張って欲しいと思います。ただ、暑くなって来ましたのでお体にだけは気をつけてくださいね。

 感想としても文としても碌な態をなしていない雑文ではありましたが、私なりの感想として受け取っていただければ嬉しく思います。それではこれにてお暇いたしたく思います。

 お邪魔致しました。
 
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月06日 01時58分
いつも感想ありがとうございます!
このエピソードで長かった戦いも終わりです。思えば長かった……長すぎだ(笑

今回は龍太の脱出までを描いたエピソードであり、事実上戦いはこれで終わりです。一年以上続けてきたこのお話も、ようやくエピローグが見えて参りました。
龍太も一応は生身の人間ですし、この辺りが限界かなー、というイメージで書かせていただきました。
しかし、初っ端から酷い誤字をやらかしていた様子。シリアスな場面でこれはキツイ……。訂正させて頂きました。ご指摘ありがとうございます!

本作では正義の味方から外れた存在を怪物と呼び、龍太も「外れた」うちの一人、ということになってはいますが、一介の高校生には違いありませんからね。まだまだヒーローにも怪物にも成り切れてない未熟者、という感じです。
この先の物語を書く機会があれば、「気持ち悪いレベル」で怪物的なヒーローに成長している彼を書いてみたいと思っています。正しさを無くしても、命を救うことだけは忘れない、という具合に。

ここ最近は忙しさが急上昇中なので、あんまり執筆も進まない状況なんですよね……申し訳ないです。
なんとか少しずつ時間を見つけて書いて行きたいところです。

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

[良い点]
・一煉寺君と着鎧甲冑が等しくボロボロであり、それでも行動する一煉寺君の表現。

 どちらも全力を出し切り、無理を押し通した後だけに重篤・満身創痍なのは当然ですね。一連の瀧上氏との交戦の激しさと戦いが終わった後の虚脱感、そして死への恐怖からではなく「人の生命を救う事」への拘りから突き動かされる一煉寺君の異常さが際立っていると感じました。

 疲労と痛みからの精神的な逃避のせいか、自らの行動を異常と認識し、それでもそれを否定できない一煉寺君の内面が描写されているおかげで、崩落の轟音でも耳を塞がず、肉体の訴える痛みを押し、意識が集中した対象のみ詳しい視覚情報が描写されている事に一方ならぬ説得力が生まれていると思いました。
[気になる点]
・私のわがままで大変恐縮なのですが、良い点で挙げた轟音(聴覚)痛み(触覚)視覚。ここまで来たら残る味覚、嗅覚等、他の五感の描写も欲しいと思ってしまいました。
 瀧上氏の頭部を咥えた時にオイルのような匂いがするのか?体力も尽きかけ、水に濡れ、異常発熱していた着鎧甲冑も稼動停止状態一歩手前となり、体感温度と共に体温も生命維持危険域まで落ちかけていないのか?何度も殴られ、口内が切れて血の味を感じたりとかもありえそうです。そんな五感情報をもう少し加えれば、一煉寺君の状態と置かれた状況を更に惹き立てる事ができたのではないかと愚考いたします。

 冗長になると判断されそうですし、そのような時には愚か者が戯言をほざいていると笑い飛ばしていただければ幸いです。
[一言]
お邪魔させて頂きます。

 今話のサブタイトル、どことなく「スーパーヒーローじゃないのさ」と続けたくなりますね。

 罰を下すのと命を奪う事は等号では結ばれない。これを納得するのは難しいですよね。特に被害者やその身内の観点からすれば更にそうなるでしょう。それが行き過ぎた時に私刑やテロが発生するのではないかと考えます。そのような時に一煉寺君の考え方は、異常であるからこそ必要なのだと思います。
 この世に不要なモノは無く、どの様なモノでも世界を形作る一部と考えた時、瀧上氏の在り方にも意味が見出せるのでしょうかね。
 主義主張の異なる人間が数多居るこの世界、ガンダムシードアストレイの台詞「人はその場でやれる事をやれ」を実行して行くしかないのでしょうね。それこそが一番難しい気もしますけれども。

 漫画ブラックジャックの「二度死んだ少年」という話の中で、殺人犯の少年が逃走中に怪我で死に瀕した時に手術で蘇生し、裁判を受けさせる話がありました。その手術は警察の面目、執刀医の名誉の為に行われた物であり、蘇生が失敗しそうになりブラックジャックへ執刀が回ってきました。その流れは少年の命自体に重きを置いてはいないと感じられ、現に手術が成功した後の裁判に手術を決めた刑事と執刀医は一切登場しません。
 少年に死刑判決が下された時に傍聴していたブラックジャックが発した台詞「この少年はいったん死んだんだ。その死んだ少年をわざわざ生き返らせて助けたんだぞ。死刑にする為に助けたんじゃない!!どうしてわざわざ2回も殺すんだっなぜあのまま死なせてやれなかった!?」これが今話を読んでいて何度も頭に浮かびました。この台詞を口にした後、裁判所から退去させられるまでブラックジャックに向けられたのは奇異の視線のみでした。最後に刑に処される直前に少年が「その人にありがとうと伝えてください」と口にしたのがささやかな慰めでしょうか。
 命その物の価値は変わらない筈なのに、命を救う現場でこそ命の選択は必要となり、行われるんですよね。トリアージは現場の判断で行われますが、それに真っ向から反する一煉寺君は確かに異端なのかもしれませんね。

 主を支え、主を守り、共にボロボロになった着鎧甲冑にダグラム第1話の姿が重なって見えます。地上にたどり着くまで最後のご奉公ができるのか、物言わぬ物質であってもこちらに訴えかけてくる物がありますね。

 一煉寺君の状況と同じに、この物語も終わりに向けて着実に進んでいますね。どこにたどり着くのか、最後まで楽しみにしています。
 就活直前、この物語にどの様なスタンスで向かうのかはオリーブドラブ様のお心一つです。どの様な選択をしても後悔をしないように精一杯頑張ってください。応援しています。

 感想とも呼べぬ戯言にてお恥ずかしい限りですが、これにてお暇致したく思います。

 お邪魔致しました。
 
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月04日 09時23分
追記です。
指摘して頂いた点について、こちらの方で可能な限り加筆させて頂きました。流れの都合で不十分なところもあるかも知れませんが、嗅覚や味覚について書き加えてあります。
貴重なアドバイスありがとうございました!
いつも感想ありがとうございます!
あともうちょっとで戦いも本当の意味で終わります。早く更新しないとリアルが二年目の夏を迎えてしまうー!(汗

今回は龍太のいろいろオカシイ内面について触れたお話でした。実を言うと、この場面が本作で一番書きたかったところなんですよ。
見捨てるべきか助けるべきか。そういう取捨選択そのものを視野に入れない、どこか頭のオカシイ変身ヒーロー。そういうお話もいいかなーという考えがありましたから。
周りの意見なんて知ったこっちゃなく、自分の仕事を淡々とこなす。こう書くとストイックでイイ感じなのですが、龍太の場合は突き詰め過ぎて気持ち悪いレベルなんですよね。古我知が指摘した通り。

ちなみに「怪物」という形容は、ひど過ぎる言い草にならないようにと、割と気を遣って考えた言い回しだったりします。「常人の感性から掛け離れたナニカ」の表現として適切な言葉を模索した結果でもありましたが、まさか「マジ○チ」などと言う単語を使うわけにも行きませんでしたからねぇ(汗

サブタイトルは次回のと繋げる予定です。言いたいことはtagi様に先を越されてしまいましたね(笑

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!
なんとか時間を見つけて、これからもチマチマと書いていきたいな、と思います。

[良い点]
・魂と装甲をゴリゴリと削り合うような戦い。

 互いに譲れぬ思想を掲げぶつかり合う両者が、戦い続ける事で人から「けもの」となり、血みどろで互いの喉笛を噛み千切ろうとするかの様な姿は正に命懸けと言え、見応えがありました。
 作中で一煉寺君が述懐していた所で思いましたが、人から「けもの」へと化した二人の姿は「けもの(獣)」であり「けもの(怪物)」であり「けもの(化物)」その物とも言えそうです。それ故でしょうかね。今話の初っ端の描写で二人から物質が離れていく場面が「けもの」となった者を世界が拒絶していると感じたのは。
 人の心を持ったまま人から外れた男同士の決着の要因が、人であり続けた茂氏だったというのは何か暗喩を感じてしまいますね。

・勝敗を分けた痛みの有無。

 人体にとって痛みは警告ですからね。その痛みに耐えながらの一煉寺君と、痛みその物をかなりの率で遮断してしまう新人類の身体の瀧上氏。痛みを感じない者が本当の意味で人の痛みを知る事は難しいでしょう。痛みを知って、それでも立ち向かえる事こそが本当の勇気と思います。
 救助の現場等では勇敢なだけの突入よりも、臆病な勇敢さが求められるそうです。それは痛みや恐怖から生まれる物でしょう。痛みを受け入れた一煉寺君と、痛みを排除した瀧上氏。同じ怪物を分けたモノはそこにあるのかもしれませんね。
 
[気になる点]
・私の感性の問題なので恐縮なのですが、今話の中で痛みが重要な部分に関っていると感じた為に、痛みに対するリアクションの描写がもう少し欲しいと思ってしまいました。
 興奮状態でアドレナリンが分泌されている事も分かりますし、大きな怪我や火傷等をした瞬間は意外なほど痛みを感じない場合がある事も体験から知っております。ですがそのような時でも体を動かす時にはどうしても通常より動きが不自然になったりする物ですから、瀧上氏に蹴り飛ばされ地面に打ち伏せられた時に「火傷の疼く様な痛みと肉が押しつぶされ、骨が軋む激痛」とか、左腕を盾にし一撃を加えた後に左腕から伝わってくる感覚か、右腕との対比でぶら下がっている描写等を書き加えれば、一煉寺君の視点である事を更に利点とする事ができたのではないかと愚考した次第です。

 戦闘中の集中した事による時間の感じ方や速さを描写する事は難しく、それを表現する為に文自体に緩急をつける一助となりうるのではないかと思うのですが、余計な物言いだったかもしれません。このような馬鹿な物言い、笑い飛ばしていただければ幸いです。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 ひとまず瀧上氏との直接対決は決着を見ましたね。因縁のけりが付くのはまだ先ですが、新たな行動をとるまでの不意に訪れた空白の間隙となりそうです。

 過剰なエネルギー供給により着鎧甲冑がアイアンメイデンというか、ファラリスの雄牛状態となっていましたね。人を救う為に開発された物が拷問器具状態となるとは、一面の真実をついていると言いますか、皮肉にも感じますね。
 装着者を死に至らしめかねない強化装備と言うと、小説のAll You Need Is Kill の装甲服や、漫画の覚悟のすすめの強化外骨格を思い出します。強化装備に負けない肉体と精神を持つ事こそが、装着者として最低限の基準となるのかも知れませんね。

 今話での瀧上氏の描写を読んでいると、地獄の獄卒という言葉が似合いそうな気がしてきました。そんな風に感じたせいか、瀧上氏の新人類の身体のイメージが漫画LAMPOに登場した人格を持ったロボットの衛士、マスラオやシラヌイで再現されました。愚直なまでに自ら定めた使命に従う彼らと瀧上氏を一緒にしたくないと思ってしまう所もありますが、どこか似通った物も感じてしまうんですよね。

 「悪運の女神が再三舞い降りた」この部分を目にした時に、そういえば運命の糸をつむぐ女神は三姉妹だったなぁ等と思ってしまいました。
 過去・現在・未来を司るウルド・ヴェルダンディ・スクルドやクロト・ラケシス・アトロポス等がいますが、幼馴染の久水嬢が過去を、級友たる矢村嬢が現在、進路の一つを指し示した救芽井嬢は未来と言った所でしょうか。ですが着鎧甲冑を纏う事が日常となりつつある今、救芽井嬢が現在へと変わり、新たな人生へ一歩を踏み出すであろう四郷嬢が未来でもおかしくないかもしれませんね。まあ、女神が三人でチャンスが3回の筈なのに、今話の勝利の女神が茂氏という所が妙に似合っている気もしてしまいますがね。

 満身創痍の一煉寺君ですが、地下から古我知さんと瀧上氏を連れて地上まで戻らないと勝利したとは言い切れませんからね。脱出までもう人波乱あるやも知れませんし、次回も楽しみにしています。

 人生の中でも大事な時期だと思います。どうか悔いが残らないよう頑張って下さい。必要な時に無理を押しても頑張れる人は格好良いと思えますしね。お互いにそんな生き方を目指したい物です。

 長々と戯言にて失礼致しました。それではこれでお暇させていただきます。

 お邪魔致しました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 06月02日 11時54分
いつも感想ありがとうございます!
ようやく決着ですね。いやー……長かった(笑

今回で長かった瀧上との戦いが終わるわけですし、結構気合い入れて書かせて頂きました。出来のほどはともかく。
ボロボロの状態で死ぬ直前まで殴り合う。こういうシチュエーションを一度書いてみたかったんですよねぇ。「これがやりたかっただけだろ」と言われてしまえばそれまでですが(笑

痛み諸々については、確かにその通りですよね。ワンピースでもキン肉マンでも、痛み関連が勝利に繋がることがありましたし(オーズ戦、悪魔将軍戦など)。心身共に怪物な瀧上と、心だけが怪物な龍太との違いが、一番如実に現れた部分のような気がします。書いてる時には全く気づかなかったのですけどね(ぉぃ

それから、痛みの描写についてのご指摘ありがとうございます。確かに展開を先走るあまり、その辺の描写がおざなりになっていたところが多々ありましたね。
こちらの方で、いくつか加筆させて頂きました。アドバイスありがとうございますッ!

強力なパワーに付き纏うリスク、という要素はドラゴンボールの界王拳をヒントに書いていました。孫悟空がベジータと初めて戦う際に披露した三倍界王拳の、「強いけどこっちもヤバい」という演出には、当時強く惹き付けられました。
民衆に認められる怪物が英雄なら、龍太はちょっと怪しいところですねぇ。その辺りの部分についても、これから書いていく予定です。

運命の糸を紡ぐ女神が三姉妹……それは初耳ですねぇ。久水、矢村、救芽井、四郷が当てはまる、という見方も非常に面白いです。そういう考え方があったか! と、勉強になりました。
茂については、今回が最後にして最大の大仕事となっております。ここから先はほとんど今まで通りの変態スキンヘッドに戻ることになるかと(笑

就活関係の話題もかなり近づいてきていますし、なんとか早めに本作を完結させたいなぁ、というのが正直な心境でしょうか。
シナリオが杜撰になりすぎない程度に、出来るだけ早く更新していきたいと思います。

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

[良い点]
・精神が肉体を凌駕しない所。

 傷つき力尽きようとしている肉体を、心の力で支え立ち上がる。死んだも同然な肉体を精神が凌駕する。物語によっては確かに盛り上がる演出ですが、この「ドラッフェンファイヤー」には似合わない気がしていました。前作でも今話でも、精神は支柱としては重要ですが、物理的に肉体を支えているのが着鎧甲冑である所にぶれない何かを感じています。

 断裂した筋繊維はいくら強く願っても動きをその先へ伝える事はできないでしょう。同じく災害、事故現場の要救助者が「助かりたい」「死にたくない」と願っても周囲の状況は変わらないでしょう。そんな中で絶たれた筋肉の代わりに人工筋肉で身を包む事で動かし、救助の為に現場へと飛び込んでくる着鎧甲冑。奇しくも新人類の身体である瀧上氏も肉体は動いても精神で制御できていない所に奇妙なシンクロを感じます。根性論ではなく、人の思いが作り上げ、託されている着鎧甲冑による強化こそ、この物語に相応しいと思えるお話でした。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 互いに満身創痍の中、狂ったが故の純粋な殺意の塊となった瀧上氏。一煉寺君も命を救う為に他者の命をも危険に晒すという狂気を孕み、手にした純粋な力を受け入れました。純粋な殺意も、悩みも道義も全てを飲み込む純粋な力も、それのみ故に無垢なるモノなのでしょう。無垢なる思いを命と共に力へと変え身に纏った姿は差し詰め「無垢なる龍の炎(イノセント・ドラッフェンファイヤー)」とでも呼ぶべきでしょうか。うろ覚えでは在りますが、ドイツ語縛りならばウンシュルト・ドラッフェン・フランメとも呼べそうです。

 前に神話上で神を倒せるが故に神の武器は雷であると話題にしましたが、同じく怪物を倒す力を持つ者は人ならざる怪物なのかもしれません。その怪物を民衆が称える時に与えられるのが英雄という呼び名なのでしょう。瀧上氏は自ら英雄を名乗るようになっていましたが、一煉寺君はどうなっていくのでしょうかね。そんな事を考えていると、今話での着鎧時の一煉寺君の雄叫びは、瀧上氏と並ぶほどの怪物の産声だった気もしてきます。

 古我知さんが腕輪にエネルギーを託す時の描写を読んでいて、脳内でMMRのキバヤシ氏が「古我知さんはアイアンマンのアークリアクターを装着して居たんだよ!!」と、いきなり叫びだしてしまいました。私の頭、どこか妙な所の電波と混線でもしたのでしょうかねぇ。まあ、その後のキャパ越えでの着鎧シーンでヤマトの波動砲発射シークエンスが頭に浮かぶのですから、元からおかしかったのでしょうけどね。

 無垢なる怪物同士がぶつかり合う時が来ましたね。その決着がどの様な物になるのか楽しみにしています。今はその後のごちゃごちゃした政治的問題等置き去りにするほどの、互いの魂と装甲をゴリゴリと削りあうような物になるかと期待していますね。

 このまま物語の最後まで駆け抜けるのかは分かりませんが、どうかオリーブドラブ様の納得できる決着を目指してください。何時もはご無理のない範囲でと申しておりますが、ここぞ!と決められたのならば、様々な意味で無理を通して頑張って欲しいと思います。

 意味も分かり辛い、好き勝手な物言いではございましたが、応援いたしております。

 それではお邪魔いたしました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 05月27日 02時51分
いつも感想ありがとうございます!
この辺りで連日更新が止まってしまったんですよね……申し訳ないです。

一応、本作最後の着鎧シーンとなる場面でしたので、出来るだけ力を入れて書きたいなぁ……という気持ちがありました。変身不能ネタも一度やっておきたかったわけですし。
強敵に勝つには、ちょっとシビアなくらいがいいかな〜という考えでしたので、今回は割と厳しい状況として書いています。

「古我知さんはアイアンマンのアークリアクターを装着して居たんだよ!!」
「な、なんだってー!」
なるほど、確かにモロ被りでしたね。ちょうどアイアンマン3をやってる時期にこれはなかったかなぁ……でも、前々から予定していた展開だったので、今さら変えようもなく……。申し訳ありません。
一応今回の展開は、私が小学生の頃に見ていた、劇場版ドラゴンボールZ「超サイヤ人だ孫悟空」の影響を受けて書いたものになっています。悟空の構えに、同じ構図のピッコロが重なるシーンには当時、子供ながらに感動していました。
着鎧シーンの描写で、無駄に破壊描写が多くなったのもその影響かも知れません。

「無垢なる龍の炎(イノセント・ドラッヘンファイヤー)」ですかぁ……カッコイイですね! そのネーミングの発想はありませんでした。(言えない……作者の脳内じゃ、便宜上「スーパードラッヘンファイヤー」だったなんて……!)

この戦いが本作を締めるラストバトルになりますので、楽しんで書けたかなぁ、という感じです。
次回以降の展開も楽しみにしてくださいね!

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

[良い点]
・古我知さんの考え方。

 今話で古我知さんが口にした言葉は、一煉寺君のみならず前作での自分へも向かっていると感じました。
 自らの正義に基づいて行動を起こし、家族同然の恩人一家の理念を傷つけ、肉体的にも苦痛を与えていた前作での行い。それを体験しているからこそ、今話での一煉寺君へ向けた言葉に重みと説得力が生まれた気がします。
 真正面からの言葉を真摯に受け止め、反発ではなく受け入れられないとの答えを出した一煉寺君も、前に進んでいるのでしょうね。

 かつての失敗の経験から大人としての発言をする古我知さんと、失敗を経験し、今も無力を突きつけられ続けても折れず、しなやかに、愚直に大人の考えを理解しても子供の理想を実現しようとする一煉寺君。鍛造された刀と無垢な棍を思わせる二人が一層魅力的に見えました。

・一煉寺君の発言。

 最初の古我知さんが救芽井嬢の心情を慮っての発言は自らの経験に基づく気遣いでしたが、人の考えを勝手に決め付ける物、責任の一端を他者にも求める物でもあると感じました。それに対しての一煉寺君の返答は、確かに結果を周囲に強いりはしますが、その責任は自らにのみ帰結する物でした。始めこそ救芽井嬢の理念の借り物でしたが、それを自分の物としたと実感できる発言だったと思いました。
 龍は様々な動物の部位が集まっていると表現される存在ですが、救芽井嬢の、矢村嬢の、久水兄妹の、四郷姉妹の、古我知さんの思いを自らの思いへと昇華した一煉寺君は、それこそ「ドラッフェンファイヤー(龍)」に相応しくなったのかもしれませんね。……その途端にバッテリー切れで解除され、窮地に立ってしまうのが一煉寺君ですねぇ。
[気になる点]
・些細な点で恐縮ですが「心を動揺を隠す仮面がなくなった」の部分は「心を【、】動揺を」「心【の】動揺を」とした方が意味が伝わりやすいと思うのですが、いかがでしょうか。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 相手を、周囲を気遣うからこそ憎まれ役になってしまう古我知さんの大人の言動が光るお話でしたね。
 社会通念として命を見捨てる事は反しているでしょう。それでも咎人よりも周囲の親しく大切な人を慮るのは、社会と現実に揉まれた大人の発言として重みを感じます。一煉寺君へ向けての怪物との発言とあわせて、イレブンソウルという漫画の、怪物と呼び殺したいほどの相手が居る一方で、怪物としての素養がある主人公を目にかけ、命を散らした懲罰部隊の隊長、乃木さんと重なる所がありますね。

 怪物といわれる一煉寺君。自らの中の怪物の手綱を取れるかどうかが、自らの道を進むと決めた者の最低限の責務なのでしょう。それができなければ怪物は無軌道に暴れだし、周囲の人達を傷つけてしまうのですから。
 同じ怪物ながらその力の振るい方が違うというのは仮面ライダー等に代表されるヒーロー物の王道ですからね。

 無軌道な怪物と化した瀧上氏と、怪物の資質を持ちながらも徒手空拳となってしまった一煉寺君。半ば水中に没したホールの中、ぶつかり合い、どの様な結果が齎されるのか楽しみにしています。

 放送されていたレスキューポリスシリーズも3部までありましたし、無理に制限をかけて一つの物語に押し込めないのも一つの選択肢ですからね。オリーブドラブ様の納得できる物語を描いていただければと思います。本当にご無理の無い範囲でがんばってください。

 お邪魔いたしました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 05月25日 10時33分
いつも感想ありがとうございます!
今回は龍太と古我知の対立から、瀧上復活までのお話でした。変身不能ネタはヒーローものの定番ですからね。一度やりたかったんですよ。

自分のためであり、皆のためでもある。それが、動機としては一番の理想じゃないかと思うんですよね。自分の欲求を満たした上で、周囲に貢献できるという安心感がありますから。古我知はそういう意味では、ものすごく都合のいい(?)立ち位置にいるのかも知れません。悪い意味じゃなく。
一方、龍太はほぼ瀧上と変わらないポジになりつつあります。レスキューヒーローでさえなければ、それこそ彼と何も変わらない怪物になっていたことでしょう。

それから、誤字のご指摘ありがとうございます。修正させて頂きました!
いつもお手数をおかけしてしまい、申し訳ありません……。チェックしているつもりでも、つい見落としてしまうんですよねぇ(汗

就活の時期がある以上、どこまでやれるかはわかりませんが、時間が許す限りは思うままの「着鎧甲冑シリーズ」を書いていきたいなぁ、と思っております。無理にならない程度に執筆を続けさせて頂きますね。

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございましたッ!
次回以降からいよいよ大詰めです。

[良い点]
・命を奪おうとする者と救おうとする者の関係。

 同じ一つの生命を巡って相反する考えの二人。片や救おうと危地へと向かおうとし、片や積年の恨みから死を齎さんと願う者。そんな二人が矢村嬢へ気を使っている様は、考えが違っていても敵対する以外の道を模索する糸口になりえるのかとも思え、共感する所はあっても理解しあえない物悲しさと滑稽さ、これから先へと残る課題を突きつけられている気分を感じました。
 一煉寺君と古我知さんに使う言葉ではないですが、矢村嬢の存在は「子は鎹」を地でいく物だったのでしょう。どことは言いませんが、体の一部が子供状ですし……
[気になる点]
・無粋で恐縮ですが「僅かに残った証明と」の部分は【照明】ではないでしょうか。
[一言]
 お邪魔させて頂きます。

 水底へと沈み行く巨鎧体。船が沈む時に海底に引きずり込む渦ができるそうですし、条件が重なれば非常に細かい空気の泡が大量に発生して浮力が失われる事もある為、近くに居た一煉寺君も巻き込まれたのでしょうね。単なる現象でしかないのに瀧上氏の執念を感じてしまいそうです。そこから抜け出す助けとなった巨鎧体の爆発は、設計に携わった所長さんの思いが応えてくれたのかもしれませんね。

 男二人で矢村嬢と四郷嬢を先に地上へと帰そうとするのは、やはり無意識にでも男の意地が働いているのでしょうかね。 性差別のつもりはありませんが気質的に男は目的の為に危険を犯す事を厭わない傾向がありますし、そこに女性を巻き込むのは嫌がるんですよね。そんな所では一煉寺君と古我知さんは同調できますが、そこから先が、ね。

 復讐を果たさんと願う古我知さんと、瀧上氏を救わんとする一煉寺君。互いの目的に互いが邪魔というこの状況。誰が、何を、どこまで赦す事ができるかで大きく変わってくるのでしょう。
 瀧上氏にこれまで命を蹂躙し奪ってきた事を罪過として気付かせずに処断しても、それは自己満足でしかないでしょうし、瀧上氏の独善と違いが無い気がします。それでも生きている者が未来へ向かう為の区切りとしてその命を求めるのも理解できるんですよね。この物語がどのような道を進むのか、大きな山場ですね。

 爆発に巻き込まれたであろう瀧上氏。これでいまだに戦闘能力を維持していたら映画・ターミネーターの第一作ラストを思い起こしてしまいそうです。今話でいつ水中から一煉寺君の足を掴む手が出てくるか等と思った位ですしね。

 前に赤子状の新人類の身体で「パパですよー」なんて冗談を言いましたが、もしそれが新たな移植できる体ができるまでのつなぎとして四郷嬢が入ったら……一煉寺君が気付かずに湯浴みやおしめの交換をしたりして生まれたばかりの姿を目にしてしまったりすれば、頬を染めたりする「女の顔」をした赤ん坊が見られるかもしれませんね。うん。自分で言っていて変態としか思えませんね。
 逆にまともに動けず、人から世話をされなくては何もできない赤子の体に瀧上氏がなったとすれば、それは重い罰となる気がします。どちらにしても妄想の産物でしかないんですけどね。

 近々オリーブドラブ様は就職活動という、人生において初めてであろう領域に足を踏み入れる事になるのでしょうが、引ける所と譲れない線を見極め、焦らずにこれからの進路を決めてくださいね。肉体的に疲れていれば頭も回りませんし、判断力も落ちてきます。休める時には休んで、必要な時に全力を出せるのが一番ですよ。

 連日の更新、ありがとうございます。これからもご無理の無い範囲でがんばってくださいね。

 お邪魔いたしました。
  • 投稿者: tagi
  • 2013年 05月24日 02時10分
いつも感想ありがとうございます!
今回は龍太と古我知の対立と矢村の撤退がメインのお話でした。

あくまでレスキューヒーローとしての矜持を通したい龍太と、殺すべき敵は殺すべきと割り切っている古我知。次回以降は、その辺りの描写に注力する予定です。
矢村は……まぁ、子供ですよねぇ。あそこが。えぇ、あそこが(ぉぃ

それと、誤字のご指摘ありがとうございます。修正させて頂きました!

今回で触れられた、瀧上を巡る処遇の対立は、本作のテーマを形作る上で非常に大きな要素となっております。
詳しくは次回以降となりますが、tagi様のおっしゃる通り、大きな山場となるでしょう。楽しみにして頂ければ幸いです。

四郷の脳髄を移植した赤ん坊……凄まじいですね。龍太の変態度がシャレにならないレベルまでまっしぐらです(笑
TOLOVEるでは、ヒロインが犬になって風呂場で主人公に洗われる……なんて話がありましたが、それに近い具合でしょうか。瀧上の赤ん坊だけは想像したくありませんが(ぇ

就活の頃合いに入るまでには、シリーズにある程度の決着は付けたいところなんですよねぇ。だから最近更新を急いでるわけなのですが、本シリーズが「ドラッヘンファイヤー」で終われない可能性も……アワワ。
とにかく、今以上に忙しい日々になるまでに、本作だけはキッチリ完結させておきたいところです。というわけなので、よろしければ今後も応援お願いいたします!

では、今回も素晴らしい感想をありがとうございました!

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